Blog on Business

2005年09月15日

印刷アイコン このページを印刷する

ウェザーマップがMovable Typeを使う理由

ウェザーマップ『マップな日々。』のMovable Type実用例

『マップな日々。』
http://www.weathermap.co.jp/blog/

『マップな日々。』は、以前にウェザーマップのホームページ内の1コーナーだったものを、ブログとして再開させたものだ。同社の気象予報士である元井美貴さんが責任編集となり、天気の話題を中心に日々の出来事を紹介している。元井さん個人の視点が中心となったブログで、元井さんの人柄やウェザーマップ社内の雰囲気が伝わってくる内容となっている。

weathermap1.jpg

■気象予報士自身がブログを企画

ビジネスブログというと、会社の広報やマーケティングの人間が企画するのがよくあるケースだろう。ところが、『マップな日々。』では珍しいことに、いわゆるお天気キャスターとしてテレビに出演する、気象予報士の元井美貴さん自身が企画者であったという。

「私がもともとブログに興味を持っていまして、今年の3月頃にブログを始めてみたいと提案したのが発端です。ブログを書くことで、ネタ探しに外に出るきっかけになるのではないかと考えたのです。また、天気を日々肌で感じるためにも、ブログを書くことを自分に課題として与えてみたいと思っていました。」(元井さん)

『マップな日々。』はもともと、ウェザーマップのホームページに、社内の風景などを紹介するコーナーとしてあったものだ。入社前の元井さんは、『マップな日々。』で紹介された社内の様子に共感を持っていて、それが今回のブログとして再開しようという提案につながったという。しかし、会社でブログを始めるとなると、記事の方向性や執筆者を誰にするかなど、さまざまな検討事項が出てくる。ウェザーマップでも企画段階で様々な議論があったという。

「会社全体のブログとして書くのか、キャスター個人として書くのかという点で議論があり、最初はなかなかうまく方向性がまとまりませんでした。当初は執筆者を何人か集めて書く案もあったのですが、最終的には私の責任編集という形でスタートすることになりました。」(元井さん)

現在のブログは元井さん個人のキャラクターを前面に押し出したものとなっている。ブログの方向性を決めるに当たり、重要だったのはウェザーマップの社風だったようだ。これに関し、同社の気象予報士・内藤哲史さんは次のように語ってくれた。

「会社のブログとして書くとビジネス寄りのアプローチを採ることになり、個人で書くと個人としてのテイストを前面に出すことになると思うのですが、最初はどちらの方向性を採るか、なかなか話がまとまりませんでした。しかし議論を進めていくうちに、ビジネスっぽいアプローチは、あまりうちの社風には合っていないのではないかということになりました。会社自体がすごく柔らかい、くだけた会社なので、そういう自然な面を出せたらということで、元井さんに任せることになったんです。社内の舞台裏みたいなものを皆さんにお見せするというコンセプトです。」(内藤さん)

元井さんの書く記事は、気象に関する話題を中心としながらもご自身の趣味に関する話題も多い。元井さんはフラダンスが趣味だそうだが、フラダンスは手の動きに意味があり、天気を表現することも可能だと言うことで、是非「フラダンス天気予報」をやりたいとブログで書いていたところ、実際にイベントで実現することになり、ブログの読者がイベント会場に訪れたということもあったそうだ。

■そして、ブログの構築も気象予報士が担当

ブログの構築を行なったのは誰なのか伺ったところ、意外な答えが返ってきた。なんと、ウェザーマップのシステムエンジニアであり、気象予報士でもある内藤さん自身が構築を行なったというのだ。

「デザインに関しては別の人間がやったのですが、構築に関しては私がやりました。実は、私は個人的にもMovable Typeのユーザーで、シックス・アパートの日本法人が立ち上がる前から、日本語化パッチを当てて使っていました。だから、ブログをやるとなったときに、使い慣れたもので構築しようという事になりました。」(内藤さん)

内藤さんはもともと仕事の一環としてPerlを常用していたという。Movable Typeを使い慣れていたと言うこともあって、構築にかかった期間はおよそ1~2週間程度だったそうだ。3月に元井さんが企画提案をして、実際にブログがスタートしたのが4月13日だったので、かなりスムーズに作業は進んだようだ。内藤さんによれば、むしろブログの方向性をどうするかという議論のほうが時間がかかったという。また、業者の選択や予算の申請に時間をかけるぐらいなら、自分でやってしまった方が早いしお金も安く上がるという。どこの会社でも真似できるとは限らないが、Movable Typeに関する知識がある程度あれば、導入は迅速かつ安価に行なえるという、よい事例といえそうだ。

ブログを企画するにあたり、コメントやトラックバック、記事の内容に関してのポリシーを決めるのに、非常に時間がかかることがある。しかし、実際にどのように運営するのがよいのか、運営を実際に始めてみないとわからないこともある。この点に関し、ウェザーマップは、実践して試行錯誤する方法を選んだ。

「コメントやトラックバックで荒れるんじゃないかという懸念はもちろんありましたけれど、やってみないとわからないですし、それを怖がってばかりでは先に進めないですから。」(内藤さん)

実際、元井さんのテイストで書かれた『マップな日々。』は、コメント欄やトラックバックが荒れることもなく、うまく閲覧者とのコミュニケーションが成立している。他社の気象予報士が、より詳細な気象情報を補足してくれたこともあったという。ブログを開始しておよそ5ヶ月、アクセス数は月4万ぐらいになったという。ところが、あまりアクセス数は気にしていない様子だ。

「ブログのテイストがこういうものですから、舞台裏を見て見てと押しつけがましいのもどうかと思いまして。もちろん、アクセス数を増やす方法はいくらでもあるんですけれど、今のところは何もしていないですね。ビジネスブログにしては、かなり淡泊だと思います。」(内藤さん)

とはいえ、全くビジネスを意識していないわけではない。ウェザーマップ社内の人が出した本の宣伝を載せることも考えているという。今後の展開として、日本各地にいるウェザーマップの気象予報士に、各地の気象について書いてもらいたいというアイディアがあるそうだが、今の元井さんのテイストを大事にしたいという考えもあり、検討は慎重に行なわれているようだ。

「記者によってブログを分けるのは難しい面もあります。更新の頻度は上がるのですが、そのかわりにブログとしてのテイストを統一できなくなってしまうおそれもあります。今は元井さんのテイストでうまくやっているので、人を増やすと煩雑になるかもしれないと思っています。」(内藤さん)

ちなみに、『マップな日々。』のバナーには、元井さんのメガネ姿の写真が使われているが、これはもしかして眞鍋かをりさんをイメージしているのだろうか?

「会社のキャラクターで、『おさるとさるよちゃん』というのがありまして、その『さるよ』をイメージした髪型とメガネなんです。言われてみれば、確かに眞鍋さんですね(笑)。」(元井さん)

IMG_0716-2.jpg

左から、メディアコンテンツ事業部の小林寿代さん、気象予報士・システムエンジニアの内藤哲史さん、気象予報士の元井美貴さん。

■事例データ■
・Movable Type商用ライセンス
・ビジネスブログをはじめたのは:2005年4月
・はじめた理由:ウェザーマップ社内の雰囲気や、気象に関する身近な情報を閲覧者に伝えるため。
・制作を担当したのは:構築はウェザーマップ・内藤さん、デザインも社内のデザイナー。
・何か手ごたえはありましたか?:月4万ほどのアクセスがあり、気象予報士の方からも書き込みやトラックバックがあります。

(Text by 細谷滝音(島医者) / Takio Hosoya(Shimaisya))

  • 投稿者 Blog on Business 編集部
  • 16:18
  • カテゴリー Movable Type

トラックバック

トラックバック URL
»こんな天気予報なら当たらなくてもイイ!! from 日本サッカーホールディングス

もうコトバが分からないとか(スペイン語) 自分の住んでいる所とは(アメリカ)関係ないとか そういう問題じゃありません。 そんなことは大した問題で...

印刷アイコン このページを印刷する

このページのトップへ