Blog on Business

2006年05月18日

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『WEBOSS』がMovable Typeを採用する理由

なぜ企業はブログを用いるのだろう。インターネットが日常生活の一部になっているのに、ユーザーにとってはテレビCMほどには企業サイトは一般的なものになっていない、その事実にひとつの解答があるかもしれない。つまり、多くの企業サイトにありがちな「企業から消費者へ」という一方通行的な姿勢では、インターネットで消費者にアピールすることは難しい、という事ではないだろうか。ひょっとしたら、企業がブログを用いるのは、消費者とのコミュニケーションのありかたを模索しているからなのかもしれない。

たとえば北海道のチョコレート会社・株式会社ロイズコンフェクトは、昨年の9月7日より企画部の工藤さんが書く『北海道発 チョコレート工場のブログ』をスタートさせた。ブログにはチョコレートにまつわる話や北海道の日常が、親しみやすい雰囲気で書かれている。このブログの構築とディレクションを手がけた、WEBOSS(ウェボス)株式会社・栄花均(えいが・ひとし)さんに、企業がブログに何を期待し、何を実現しているのか、制作会社側からの話を聞いてみた。

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ロイズコンフェクト『北海道発 チョコレート工場のブログ』

■企業ブログであっても、個人のキャラクターは必要
「企業サイト=会社公式の場」。当たり前と言えば当たり前であるが、企業サイトを固いイメージにしている要因の一つでもある。企業がブログを必要とするのは、ブログであれば柔らかいイメージの情報発信が可能になるかもしれないという期待があるからかもしれない。

企業はブログで何を実現しようとしているのだろうか。栄花さんによれば「顔のみえる企業として、お客様により親近感を持ってもらえることではないか」という。そのためには、企業ブログであっても個人のキャラクターをある程度立たせた方が良いと栄花さんはいう。

「企業ブログであっても、個人のキャラクターをある程度立たせた方がブログを読んでいる人に楽しんでもらえると思います。とはいえ、企業ブランドを傷つけることがあってはなりませんので、ロイズコンフェクトさんの場合、ブログを書いてくださる工藤さんと二人三脚で、編集作業までお手伝いさせていただきました。」

この編集作業とは、具体的にどのような作業を指すのだろうか。それは、文章のテイストからコメントやトラックバックへの対応などを含むという。

「企業としてブログを書く場合、どうしても『トラブルだけは避けたい』という思いから事務的な内容になってしまうことが多いと思います。しかし、ブログを始めたというだけで企業姿勢が評価される時期はすでに終了しており、いかに『面白いブログを書くのか』ということが問われていると思います。『面白い』とはいっても、いきなりお笑いネタを書くということではもちろんないと思います。」

「現場で働いている人にとっては、至極あたりまえの話であっても、一般の人から見れば、その世界のプロフェッショナルの様子が面白いということは十分に考えられると思います。ただ、プロからしたら当たり前でも素人には分かりづらい、業界用語を使ってしまって内容が伝わらないということがないように気をつけるというようなことが、我々の言う編集なのです。」

個人のキャラクターを殺さず、企業ブランドにネガティブな影響を与えない方向で、ブログのキャラクターを作り上げる、ある種コンサルティングに似た部分が、いまビジネスブログ構築に求められていると栄花さんはいう。

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WEBOSSが構築を手がけた美容室のアンデルセングループのスタッフブログ

■「炎上」はリスクか?
新聞に「炎上」「荒れる」という言葉が載ることも出てきた昨今、コメントやトラックバックというブログ特有のコミュニケーション機能をどのように使えばいいのか、悩みを持つ企業も多い。これに関して、栄花さんは「荒れることはそれほどのリスクではない」と言う。

「弊社、というよりも私個人の意見としてですが、そもそもコメントが荒れることがどれほどのリスクでしょうか、とクライアントには逆に聞き返すようにしています。たとえ荒れたとしても、企業として恥じることや隠すことがないのであれば、毅然とした態度で通常通り対応すればいいことですし、正当な批判であるならば、それは企業にとっては大きな財産になるのではないかと思います。むしろ、荒れたからと言って、コメントもトラックバックも閉じてしまったり、ブログをやめてしまうことの方がよほどリスクが高いのではないでしょうか。」

それでは、どのようにコメントやトラックバックのポリシーを定めるべきなのだろうか。具体的にロイズコンフェクトの場合はどうだったかを聞いてみた。

「コメントは誰が書いたかわからないので不許可にしていますが、トラックバックは開放しています。トラックバックが来た場合には、執筆者の工藤さんが送信元のブログに行って可能な限りコメントを書いているそうです。企業ブログへのトラックバックなのに担当者からコメントが入るというのは、ちょっとした驚きのようです。」

そもそもブログの目的が「企業の顔が見えること」だとするなら、このポリシーは至ってまっとうなものだろう。自分のブログからトラックバックをしてまで何かを言ってくる消費者にちゃんと対応することは、「顔を見せること」に他ならないからだ。

ただし、アフィリエイト目的のトラックバックにはどう対処すべきか、対応を事前に考えておく必要があるという。また、寄せられるコメントへの対処法をマニュアル化するのは難しいので、ケース・バイ・ケースで対応しているという。

「ブログを書いている担当者の気分次第で削除などを繰り返すと、それが引き金となって企業イメージを損なうこともあるので、よほど気になるトラックバックでも即削除はせず、一度ご連絡をいただくようにお願いすることが多いです。」

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こちらもWEBOSSが構築を手がけたラリージャパン運営スタッフブログ

■ブログを続けることが一番難しい
実は上に挙げたコメントやトラックバックへの対応法は、多くのビジネスブログでもすでに行っていることだ。しかし、ビジネスブログを維持し続けることはどの企業でもできることではない。定期的な更新や、きちんとした消費者への対応などが欠かせないからだ。でもそれは、現実の世界での顧客対応と大きな違いはない。日常のサンプルケースとして、消費者は企業のブログ対応を見ている、そう考えると決して特別なことをしているわけではないと思えてくる。

ブログサイトが増加していく中、ブログであるというだけでアクセスが稼げる状況では無くなってきていると、栄花さんは言う。アクセスを稼ぐためには何が必要なのかだろうか。

「たしかにブログはお金はかからないけれども、続けていく覚悟、お客さんと真摯に向き合う姿勢が必要です。クライアントさんには一度よく考えてみることを勧めています。」

■ロイズコンフェクト『北海道発 チョコレート工場のブログ』の事例データ■
・Movable Type
・サイトを公開したのは:2005年9月7日
・はじめた理由:企業の顔が見えるコミュニケーションを意図して
・制作を担当したのは:WEBOSS株式会社
・何か手ごたえはありましたか?:アクセス数が増加したという

  • 投稿者 Blog on Business 編集部
  • 16:44
  • カテゴリー Movable Type

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