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アイ・ティ・フロンティアがイントラブログでMovable Type Advanced(旧Enterprise)を使う理由

株式会社アイ・ティ・フロンティア様
ソースコードがすべて見えているので、カスタマイズはとても容易でした。この点もMovable Typeを採用した理由の1つです。

企業の基幹システム構築・運用を得意とするITマネジメントサービスプロバイダである大手SI企業株式会社アイ・ティ・フロンティアは、2006年7月より、Movable Type Enterprise(現 Movable Type Advanced)を利用した社内イントラブログの試験運用を開始した。現在のところは一部の部門でのみの運用に限られているが、将来的には全社での公開を目指しているという。3カ月の試験運用期間で感じたイントラブログ活用の可能性を尋ねてみた。

イントラブログ構築の目的

アイ・ティ・フロンティアでは、以前よりグループウェアとして「Lotus Notes」(以下ノーツ)を全社的に導入している。ノーツではメール、スケジュール管理、各種申請、会議室予約、社内通知や社内報などの情報伝達、ドキュメント類を共有する機能など、多くの役割を担っている。

では、なぜノーツではなく新たにブログの導入を試みたのだろうか、そのきっかけについてプロジェクトを推進するCIOオフィスICT企画部長 山田修さんは語る。

「ブログを導入するそもそものきっかけは、社内のコミュニケーションの活性化です。もちろん情報に関してはノーツというしっかりとしたシステムがあるのですが、これは全社が使用する業務システムなので、そこに情報をのせるためには厳格な承認フローを通す必要があります。

このプロジェクトは、そこからこぼれてしまうような、いわば暗黙知のような情報を拾っていく手段はないのだろうか、というところから始まりました」。

かくして社内の情報コミュニケーションを活性化させるためのツール探しが始まった。ブログ、Wiki、CMS、SNSなどの導入が検討されたが、最終的にブログかSNSの2つに絞られたそうだ。

「社内の横のつながりを密にしたいという思いがあったので、なるべくオープンな、そしてノーツではできないことができるというツールを探しました。ブログかSNSかは散々迷ったのですが、最終的にノウハウやナレッジが蓄積されていくというメリットがあるブログに決定しました。

ブログには"足あと"や"コミュニティー"といったSNS的な機能を後から加えることはできるが、その逆は難しいという判断もありましたね」。

ブログの内容

以上のような経緯で始まったイントラブログ。現在は社員1636人(2006年4月1日時点)の一部である183人(2006年10月11日時点)がユーザー登録している。

Movable Type Enterpriseのグループブログ機能を利用して作られたブログポータルには、最新記事と最新コメントの一覧が表示されている。その中から山田さんのブログを見せてもらった。

「私のブログでは、主に、このイントラブログ導入プロジェクトの進捗状況を、日報のようにつらつらと書いています。普段は知ることのない別プロジェクトのプロセスを共有できるという効果があり、意外に好評ですね。その他にもいろいろなことをカテゴリーに分けて書いています」。

最初は個人ブログのみだったが、後にリクエストがあり部門単位のブログや、社内同好会のブログもスタートした。内容も多岐にわたり、山田さんのように日報のような使い方をする人や、カンファレンスやセミナーのレポートを共有している人、イベントの告知をしている人など様々な使い方が試されている。

例えばセキュリティサービスを担当する部門では、所属長が部員ブログの目的を「ナレッジの共有」と定義し、ツールやテンプレートの共有、セキュリティーパッチの情報提供などを行っている。

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山田さんのブログのトップページ。プロジェクトの進捗日記を中心に活発に更新されている

運用方法

では、実際の運用方法はどうなっているのだろうか。現在4つの部門で試験運用を行っているのだが、すべてのユーザーを山田さんのチームで管理するのではなく、各部門それぞれに責任者を置き、その人が中心となって部門内のブログを取りまとめている。運用担当の池上牧人さんは語る。

「運用を始めてみてまず感じたことは、管理者がすべてをやらない方が好ましいということです。各部門で責任者を立ててその人に取りまとめてもらう方が、管理者としてもやりやすいし、責任者も当事者意識を持つことになり、ブログの活性化が図れます」。

ブログ開設のフローだが、まずは部門責任者の承諾のもとブログ開設のリクエストを管理者に行う。ブログのデザインに関してはいくつかのテンプレートが用意されていて、その中から選べるようになっている。管理者はリクエストを受け、新規ブログを作成。ユーザーに与えられる権限は、ブログへの投稿以外は、ブログタイトルおよび説明文の編集のみだ。

各ユーザーのIDは既存の社内IDを流用している。このIDはWindowsのログインIDも兼ねており、ユーザーは社内のPCにログインするだけで、パスワードの入力なしにブログの編集画面にアクセスできるシングルサインオンを実現している。また、他のブログへのコメントの書き込みの際にも社内IDが自動的に付与されるので、ブログに関するすべてにおいて、本人性が保障されるようになっている。シングルサインオンの仕組みは、すべて社内で開発されたそうだ。

また、既存の社内ネットワークであるノーツの資産を生かす工夫もなされている。例えば、ノーツで管理されている社内文書をブログ内で参照したい時には、ノーツのアクションを使い、クリックすればファイルへのリンクURLが表示される仕組みが用意されている。社内のブログ読者は、ファイルへのリンクをクリックするだけで、ノーツのファイルサーバーから該当の文書を閲覧できる仕組みだ。もちろん、閲覧できるのは権限があるユーザーのみである。

「ソースコードがすべて見えているので、カスタマイズはとても容易でした。この点もMovable Typeを採用した理由の1つです」と、池上さんは語る。

利用者用のマニュアルはWikiを利用して作成されており、サポートブログも開設している。ブログの運用に際しては、

  1. 就業規則に則って常識の範囲で利用する。
  2. 雇用時の守秘義務を遵守する。
  3. 匿名ではなく実名で行う。
  4. 書き込む内容に対しては原則として自己責任とする。
  5. 全社員が閲覧可能なことを考慮し、投稿内容に注意する。
  6. 文書、画像などの引用を含め、他からの情報は、著作権・特許などを考慮し取り扱いに注意する。
  7. 誹謗中傷を行わない。
  8. けんかをふっかけられても乗らない。
  9. 社内の他Blogを参考にし、公開後の反響を考慮する。
  10. 自由闊達なコミュニケーションを妨げない。

といったガイドラインを、他社が公開しているガイドラインを参考に作成している。山田さんは、社内ブログの円滑な運営を行うためには、これらのガイドラインの作成は必須と言う。

「確かに匿名コメントなどを許可すれば、コミュニケーションは盛り上がるかもしれません。でもこれはあくまで仕事のための社内ブログです。本人に面と向かって言えないことをネットで書いてもしょうがないだろうという考え方です」。

今後の展開

今回のイントラブログプロジェクトについては、もともと社長が個人的にブログを利用していることもあり、上層部の理解があるということも有利に働いたようだ。今後の展開について山田さんは語る。

「今後は、社内の様々なシステムの中でどうやって住み分けをしていくかが課題となります。将来的には全社員がブログを閲覧できるようにしたいのですが、まだまだディスカッションが必要なのではないかと考えています」。

アイ・ティ・フロンティアでのイントラブログ導入の試みは、まだまだ始まったばかりだ。今後、社内コミュニケーションツールとしてのブログがどのように活用されていくのか、また、それ以外の新しい利用方法が発見されていくのか、非常に楽しみである。一年後に、もう一度お邪魔してお話を聞いてみたいところである。

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お話を伺った池上さん、山田さん、栗原さん(左から)

事例データ
・ Movable Type Enterprise 追加500ユーザー
・ サイトを公開したのは:2006年7月から試験導入
・ はじめた理由:社内コミュニケーションの活性化を図りたかった
・ 制作を担当したのは:社内
・ 何か手ごたえはありましたか?:思ったよりも多くの人が参加してくれ、徐々に活気が出てきています

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