Blog on Business
2006年11月22日
サンワサプライが 『S-SPACE』 でMovable Typeを使う理由
サンワサプライ株式会社は主にパソコンの周辺機器、アクセサリー、OAサプライなどを扱う事務機器メーカーだ。サンワサプライは比較的早くからEコマースへの取り組みを行っており、このジャンルではおなじみの老舗的存在でもある。

『S-SPACE』 のトップページ。オススメ商品、お買い得情報などが掲載されている
■Eコマースサイト本体との関係
そのサンワサプライがEコマースのために立ち上げたブログが 『S-SPACE』 だ。サンワサプライには本体に当たるEコマースサイト 『サンワダイレクト』 が存在する。このサンワダイレクトとは違う切り口、違うチャンネルで商品を紹介していこうというのがこのブログの趣旨だ。
「間口を広げるという意味で、サーチエンジンや個人のブログ経由での集客を見込んでいる部分が大きいですね」というのはWEBマーケティング部課長の川建和久さん。「ブログでは新商品を中心に取り上げています。あとは話題を集めるために、季節的に旬なものも優先的に取り上げることにしています」というのは同じくWEBマーケティング部の山田和範さん。実質、この二人がブログの立ち上げメンバーであり、更新を行っているスタッフだ。業務の合間を見つけては、どちらからともなくブログを更新する。本体のサンワダイレクトのサイトとはどのように違いを出しているのだろうか。
「最初はただテキスト中心に商品を紹介するだけのブログだったんですが、それではいけないと思って写真の点数を増やしました。ブログでは本体のサンワダイレクトのサイトでフォローしきれていない情報を扱っています」(川建さん)
ただ写真を増やしただけでなく、商品の使い方をレポートするという形でエントリーを書いたり、どのように作動するかをムービーで見せたりという工夫もされている。
商品は、"周辺機器"、"インテリア"、"アクセサリ"、"消耗品"といった品目カテゴリに分かれているのと同時に、"口コミピックアップ"、"オススメ商品"、"お買い得情報"といったようなカテゴリにも設定されている。これらはユーザーがサイドバーから検索する際に、なるべく多くの商品が目に入るようにするための工夫でもある。
■思い立ってすぐにブログを開設
『S-SPACE』 の立ち上げは2006年の7月末。ブログの立ち上げに当たって最優先だったのはスピードだった。
「とにかくブログを立ち上げようということになって、シックス・アパートさんに相談に行ったのが4月です。そこで 『ECKit』 を知って、立ち上げに動いて7月にはオープンしました。とにかく始めることが先決だったんです」(川建さん)
単純にブログを立ち上げるだけなら3ヶ月という期間は決して短くないが、Eコマースとなると話は違う。そのスピード構築を可能にしたのは、株式会社ロフトワークが提供するECブログ支援のためのパッケージ「ECKit」だ。これはMovable Type用のプラグインであり、同社はこれを使ったECブログの構築までワンパッケージにしたサービスを行っている(単体のツールとしての販売も行われている。詳しくはhttp://www.eckit.jp/product/)。
サンワサプライの場合、新しいブログのEコマースの部分を、そもそも持っているサンワダイレクトの商品データベースと連動させ、素早いサイト立ち上げを可能にした。具体的にはブログのエントリー画面に商品コードの入力欄があり、そこに商品コードを書くだけで、商品マスターのデータを呼び出し、エントリー上に商品名、価格等の情報とメインの写真が自動的に生成される。電子決済はサンワダイレクトの決済画面に飛ぶようになっている。
「とりあえず始めましたが、スタートから3ヶ月で手ごたえもまだまだです。コンテンツも当初考えていた開発者へのインタビューなどはまだ着手できていませんし、SEO対策なんかももっと工夫してやっていきたいと思っています」(川建さん)
ECブログは、集中した集客よりも、コンテンツを積み重ねてGoogleなどからの集客を見込む長期戦略が向いている。コンテンツ、商品を増やしていくことがアクセスにつながる。そのためには、とにかく立ち上げることが優先となり、集客用のコンテンツを用意するのは後回しとなったようだ。

商品購入時はサンワダイレクトのページに移動する
■別チャンネルの強みを活かす
サンワダイレクトの場合、とにかく扱っている商品の数が多いのが特徴だ。そうなるとすべての商品にスポットを当てることができなくなる。中には売れる要素を持ちながらも埋もれてしまう商品が出てきてしまう。しかし、ECブログという別チャンネルを用意することは、それらの商品にスポットを当てることでもある。
Eコマースサイトでトップページの商品構成に手を入れ、季節ごとの特長を出していくことは重要なことではあるが、それにかかる手間も少なくない。しかしブログの場合、その手間は減少される。
「これからの季節はUSBの電力で点灯するクリスマスツリーなんかをはじめ、冬物の商品を中心にエントリーをアップしていこうと考えています」(山田さん)
サンワサプライでは"USBカップウォーマー"などのおもしろグッズも多数扱っているのが強みだ。これらのガジェットをおもしろがって取り上げるような個人のブログは少なくない。これらの層にアピールできるように、商品の特性をうまく見せていくことがこれからの課題になりそうだ。
「最終的にはダイレクトなコミュニケーションまでやりたいですね。ブログ経由で"こんな商品がほしい"というようなアイデアを出してもらって、それを商品開発に結びつけるようなことは可能だと思います。そのためにはもっと更新頻度を上げて、アクセスを増やさないといけませんが」(山田さん)

今回お話を伺った川建さん、山田さん(左から)
事例データ
・ Movable Type(ライセンスパック)
・ サイトを公開したのは:2006年7月
・ はじめた理由:Eコマースサイトの間口を広げるため
・ 制作を担当したのは:株式会社ロフトワーク
・ 何か手ごたえはありましたか?:これまでよりも詳しく商品を見せることができるようになった
- 投稿者 Blog on Business 編集部
- 12:33
- カテゴリー Movable Type
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