Blog on Business
2006年12月15日
日本CAが 『CAセキュリティブログ』 でMovable Typeを使う理由
企業向けのソフトウェア開発の世界的大手であるコンピュータ・アソシエイツは2006年6月に日本CAに社名を変え、2005年4月より市場参入した個人向けのセキュリティ対策ソフトのブランド名もCAに変更した。その日本CAが運営するのが、 『CAセキュリティブログ』 だ。

『CAセキュリティブログ』のトップページ。キャンペーン情報やセキュリティコラムなどが掲載されている
■ブランドを認知してもらいたい
日本CAがセキュリティブログを立ち上げた理由を、日本CAコンシューマー事業本部事業部長の長谷一生さんに伺った。
「われわれCAという会社は、コンシューマー事業を立ち上げたばかりなんですね。なので、当然まだ日本の一般の方にはCAというブランドは知られていないし、製品も使ったことがないという人ばかりです。そういうところからスタートして、CAというブランドを認知してもらうための手段のひとつとして、ブログを思いついたんです」
ブランディング、商品認知の目的にウェブを利用するというのは珍しいことではないとはいえ、なぜ最初からブログだったのだろうか? 長谷さんは、ウェブの世界が情報過多の傾向にあり、企業からの一方的な情報は受け入れられないということを踏まえたうえで、ブログを選択したと言う。
「一方的にこちら側のメッセージを届けるのではなく、双方向にコミュニケーションができて、しかもお客様側から出た声を他のお客さんも見える仕組みでやりたかったんです」
しかし、一方では企業とユーザーを結ぶ窓口が増えるということは、それだけ摩擦を生む可能性も高くなる。ビジネスブログの運営に関して、多くの担当者が危惧するのがこのコミュニケーションのトラブルの部分だ。しかしこの問題に対して日本CAは、特にナーバスになるようなことはないようだ。
「われわれもサポートのノウハウはすでに持っています。これまでに企業とブログの関係で失敗した例を見ても、困っているお客様に対して不親切だったりとか、常識的な対応を取っていない例が多いと思っています」
ブログだからといって、ユーザーとのコミュニケーションに構える必要はないというのは、もっともな話かもしれない。
■キャンペーンを使った販促活動
日本CAは、始めたばかりのブログ及び製品に注目を集めるために、いわゆる"トラックバック・キャンペーン"を2006年の7月から実施した。パソコン内のスパイウェア感染度を無料でチェックすることを可能にする「CA無料スパイウェアスキャン」というオンラインツールを公開し、これを使ってみたブロガーが、その感想をブログに書き、CAセキュリティブログにトラックバックしてもらうというのが企画の概要だ。
「このキャンペーンでは、実際に無料で日本CAの製品を多くのユーザーの方に試してみていただいたんですが、ダイレクトに反応が伝わってきたという手応えを得ることができましたね。このようなキャンペーンを今後もやっていきたいと思っています」
このキャンペーンが成功したのは、スパイウェアというものがとても身近な危険として存在していることをアピールすることができた、という部分にあったのだろう。キャンペーンの意図は単なる商品の販促ではなく、セキュリティの重要性そのものをアピールするというものだった。実際、スパイウェアが検出されて、はじめて脅威を覚えたという反応もあったと言う。

スパイウェア体験のキャンペーンページ。ウェブからスパイウェアスキャンを実行し、結果をトラックバックすることで応募できる
■セキュリティの重要性を広く啓蒙する
このように、セキュリティブログの場合、ネットワークセキュリティの重要性を広く伝えるという目的も擁している。
「コンピュータ・ウィルスの危険性というのは皆さんよく知っているのですが、それとスパイウェアの違いがわかっていない方も多いんです。実は本当に危険なのはむしろスパイウェアの方です。ウィルスの場合は多くがいたずら目的ですが、スパイウェアの場合は、カード番号を読み取って金銭を詐取するなど、目的がいたずらの範囲を超えている場合が多いのです。ですから、最近はスパイウェアの被害報告も増えています」
その危険性を伝え、啓蒙していくこともセキュリティブログの目的のひとつだ。まだ充実しているとはいえないかもしれないが"セキュリティコラム"というコーナーもその一環として設けられているコンテンツだ。これもブログのなかに存在しており、カテゴリーの機能を利用したものだ。
■これからのセキュリティブログ
今のところは、ブランド名の浸透とセキュリティの啓蒙がCAセキュリティブログを運営する目的とのことだが、次の段階としては製品 『CA インターネットセキュリティ スイート 2007』 の販売につながるような工夫を行っていきたいと言う。
そのためには、集めたトラフィックを商品のサイトに飛ばすような流れを作る必要がある。ただし、現在のところはまだトラフィックを集める段階だと言う。長谷さんの悩みの種は、ブログ更新のために時間が取れないという部分にある。
「もっとマメに更新しなくてはいけないとは思いながらも、なかなか通常の業務が忙しくて手が回らないという状況ですね」
日本CAに限らず、企業にとってブログが広報やマーケティングで大きな役割を果たす一方で、スタッフの負担を増やす原因ともなっている。ブログ専任のスタッフを付ける余裕はないというのは、多くの企業で当てはまる社内事情といえそうだ。その壁をいかに乗り越えていくか、というのが成功への最初の一歩なのかもしれない。

お話を伺った長谷一生さん
事例データ
・Movable Type ラインセンスパック
・サイトを公開したのは:2006年7月
・はじめた理由:ブランド・商品の認知度の向上、およびセキュリティの重要性の啓蒙
・制作を担当したのは:コスモ・インタラクティブ
・何か手応えはありましたか?:製品に対するダイレクトな反応を得ることができた
- 投稿者 Blog on Business 編集部
- 12:05
- カテゴリー Movable Type
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