Blog on Business
2007年05月24日
アイデムが「人事コレで委員会」でMovable Typeを使う理由
幅広い層から集めた「ホンネ」をコンテンツに昇華する
「人事コレで委員会」は、"仕事"に関するテーマに沿った意見が飛び交う読者参加型のビジネスブログだ。就職情報を長年にわたって取り扱っている株式会社アイデムの部門の1つである「人と仕事研究所」が、求職者や勤労者、経営者など幅広い層からホンネを引き出すために開設され、順調に集客を伸ばしている。
「人事コレで委員会」のトップページ。ブログは2006年4月にMovable Typeで構築された
■期限を決めて1テーマを議論
「人事コレで委員会(いい~んカイ)」。「委員会」と「良いんかい」という問いかけをかけた、脱力系のタイトルが印象的なビジネスブログだ。しかし、その内容はいたってまじめ。職務スタイルや人事など、"仕事"に関するテーマについて、さまざまな立場の人が意見を書き込んでいる。
運営しているのは、新聞折り込み求人広告の発行でおなじみの株式会社アイデム。採用側の企業と求職者の橋渡しを長年続ける中で、双方の役に立つ情報を蓄え、発信する立場も担うようになってきた。近年はネットによる情報発信に力を入れている。セミナーの案内や、求職関連のアンケート結果など、以前は情報誌によって届けていた情報を、今では「Work-ium(ワークイウム)」というサイトに掲載している。「人事コレで委員会」も、その中の1コンテンツだ。
ブログというと次々と新しい記事が更新されていく形式が多いが、「人事コレで委員会」で更新される記事は月に1つ。「今回のテーマ」として、広く読者に意見を問うためのルートとなる記事が掲載され、それに対してコメントやトラックバックを使って意見が寄せられる。1ヶ月たったところで意見募集は締め切られ、専門家がそれらの意見を元に総括を行うというサイクルだ。
テーマを決め、日々のブログ管理を担当しているのは株式会社アイデム・人と仕事研究所の岸川宏さん。
ブログ関連業務のすべてをひとりで行っている。
「他の業務で忙しいときにはテーマを決めるのが掲載の2~3日前なんていうこともあります。それでもすぐにアップできるのはブログならではですね。また、みなさんからの意見を締め切ってからご意見番の総括を掲載するまでは10日~14日程度ですが、これだけ短期間で上げられるのも、ブログのシステムを利用しているからこそです」

コメントを総括することでひとつのテーマが完結し、1コンテンツとして成り立つように工夫されている
■直感的な操作が可能なMovable Typeで日々の業務を効率化
「人事コレで委員会」は2006年4月に開設された。
「 『Work-ium』 ができて1年が経過し、新たなコンテンツを追加しようと悩んでいたところ、社長から『発信するばかりでなく、情報が集まってくるコンテンツを目指してはどうか』 という話があったんですね。それならブログしかないと」
その際にはSNSなども候補に挙がったが、仕組みが大きすぎて難しいなどの理由で見送られた。低予算でも簡単に導入できて効率よく運営できる、また、ブログそのものが注目されていたということもあり、ブログの導入はすんなり決定した。
次に、どこのブログを使うかの検討が行われた。
「制作会社のサーバの中に、数社のブログのシステムを入れて試してみました。実際に触ってみて、直感的にわかりやすく使いやすいものが、Movable Typeでした」
操作に戸惑うようでは、ひとりで業務をこなしていくことは到底難しい。導入前に試して決めたかいもあって、実際の作業で戸惑うことはほとんどないと言う。
「記事のアップやトラックバックスパムの削除などが主な作業になりますが、難しいことはないですね。私はタグをいじったりするのは苦手なのですが、記事の文字装飾などはプラグインで簡単に行えるようにしています」
プラグインによって使いやすいようにカスタマイズできる自由度の高さも、作業効率のアップに役立っている。
■続けることによってコンテンツの意義が高まる
目標とする「自然に情報が集まるコンテンツ」は、ブログを導入すれば簡単に実現できるわけではない。まずは訪問者を増やすのが第一目標だ。そのために、コメントやトラックバックをしてくれた人に賞品を出すことにした。
「始めた当初は、コメントの書き込みも本当に少なくて心配になりました。他のブログにお知らせの書き込みをしたり、いろいろな懸賞サイトに登録したりもしました」
地道な営業が実を結び、徐々にコメントなどの数も増えてきた。
「毎月のアーカイブもだんだん溜まってきて、全体の情報量も増えてきた。情報量が溜まれば溜まっただけのパワーが出てくるんだなと、今感じています」
新しいテーマが掲載されて、すぐにコメントを書き込む人には、ネットに慣れたブロガーなどの層が多い。幅広い層からの意見を集めるためには、それだけでは不十分だ。そこで、ある程度意見が出てきたところで、「Work-ium」に登録している会員に対してメールマガジンを送り、どんな意見が集まっているのかを伝えている。
「会員の方には、人事担当など雇用側の方も多くいらっしゃいます。労働者側からの意見を直接伝えることで、それに対するお考えを書き込んでくれることが多くなりました」
さまざまな視点からの意見が集まり、さらに専門家からの解決策や指摘があることで、いわゆる掲示板的な情報から一歩進んだ「コンテンツ」としての価値を高めることに成功している。
「サイトを始めて2年ほど経ちますが、ようやく成果が上がってきたと感じています」と岸川さんは言う。
「人と仕事研究所」では、ビジネスマナーや就職に関するセミナーなども開催しているが、ネットを見た申込者も増えているとのことだ。
「ブログを始めるときに制作会社から進言されたのが、ブログはデータベース的な役割も担えるということ。過去のテーマは、今後まとめなおして、新たなコンテンツとして掲載しなおすことも考えています。また、今後はテーマの募集から総括まで、すべてにわたってみんなで作り上げられるようになるといいですね」
続けることで情報が溜まり、厚みも増す。「人事コレで委員会」は、参加者への間口が広く、過去の情報が自然に蓄積されていくブログの特性をうまく利用した好例だと言えるだろう。

お話を伺った岸川さん
事例データ
・Movable Type基本ライセンスパック
・サイトを公開したのは:2006年4月
・はじめた理由:勤労者や求職者からの意見や考えなど、情報を集めるため
・制作を担当したのは:社外
・何か手ごたえはありましたか?:コメントやトラックバックが増え、情報を蓄積できるようになった
- 投稿者 Blog on Business 編集部
- 10:58
- カテゴリー Movable Type
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