Blog on Business
2007年09月27日
Web SPA!がMovable Type(ムーバブル・タイプ)を使う理由:後編
■雑誌だけでは表現できない"動画や音声"もブログで
「どんどん増えてしまった」コンテンツは、現在15本程度ある。
「雑誌の場合は定期的に企画会議を開きますが、ウェブの方では"企画会議をやるぞ"と意気込んでやっているわけではないんです。普通の打ち合わせの中で、『これおもしろそうじゃない?』みたいなノリで新しいコンテンツが増えちゃった、みたいな感じですね(笑)」
とはいえ、SPA!的なテイストは大切だ。そこで、本誌で連載を持っている執筆者に別の企画を執筆してもらうなどして、雑誌との統一をとっている。その上で、雑誌では表現しきれない、ウェブサイトの特性を生かしたコンテンツ作りが行われている。
その1つが即時性。たとえばフェルディナント・ヤマグチさんのブログ『恋愛の利回りblog』では、いわゆる日記的な内容が毎日更新されている。本誌でも本人の体験をつづった文章が連載されているが、そちらが原稿として推敲された文章なのに対して、ブログでは写真と共に短文が次々とアップされ、リアルに氏の生活を感じ取れるようになっている。
本人が直接ブログのエントリーを更新しているからこそ、実現するコンテンツだ。
また、音声や映像なども、雑誌では表現できない材料だ。
「Web SPA!」では、ポッドキャスティングにも積極的に取り組んでいる。読者からの投稿もとりあげ、深夜ラジオのような雰囲気の番組が配信されている。本誌連動のマルチメディアコンテンツとしては、蛙男商会の「独立愚連広報部」がある。既存の会社や人物のコマーシャルを勝手に作って応援する企画で、誌面では漫画形式で紹介されている内容を、ウェブサイトではフラッシュアニメーションとして動画と音声で楽しむことができる。
蛙男商会の「独立愚連広報部」ブログ。週刊SPA!の誌面上では、続きをウェブサイトへ誘導する一文が入っており、ウェブサイトと誌面が連動している
■『続きはウェブで』~営業の新たな武器としても
「もう1つの媒体を作る」大きな目的は、やはり広告の場として生かしていくことにある。
「広告営業は、本誌と連動しておこなっています。本誌の広告を入れる際に、さらにオプションとしてウェブサイトで展開するということもできますよね。テレビCMの『続きはウェブで』みたいなことを雑誌でもできると思うし、雑誌の企画のタイアップとしてウェブサイトで別途展開することも考えられますし。またウェブサイトのコンテンツによってターゲットを絞った広告を入れることも考えていけると思います。営業としても、1つの武器として利用していければいいなと」
雑誌からウェブへと"SPA!"ブランドを拡張し、クロスメディアとして成立させることにより、ビジネスの幅も広げていこうという目論見だ。
「まだ、雑誌でクロスメディアを成功させているところは少ないんじゃないかと思うんですね。僕らが先に成功させたいという意気込みはあります」
「SPA!」が創刊したのは約20年前。すでに週刊誌としての確固とした地位を確保しているように思うが、そこに安穏としていては「足元をすくわれる」という。
「今売り上げがいいからといって、そこに収まっていたらダメ。可能性はどんどん広げていかないと、今後持たなくなるでしょう。ウェブやブログもその一環ですが、今後は携帯向けに電子書籍化など、デジタル関係全般に広げていきたい」
「SPA!」が目標とするクロスメディアの成功とは、まずはビジネスモデルとして成立させること。
「具体的には1年後くらいを目安にしています。あまり悠長に構えていると実現できなくなるので(笑)。第一段階として、コンテンツを増やしたりクォリティを維持することに重点を置いていたので、これからは、本来やるべきユーザビリティの改良やSEO対策に力を注いでいきたいと思います。それをした上で、さらに何ができるのか、いろいろな可能性を考えていきたいですね」
ネット時代の週刊誌がどうあるべきかの1つの解答として、SPA!の今後に注目していきたい。

お話を伺った伊藤さん
事例データ
・Movable Type(基本ライセンスパック)
・ブログをはじめた時期:2006年4月
・はじめた理由:週刊SPA!のポータルサイトとして
・制作を担当したのは:外部の制作会社
・何か手ごたえはありましたか?:クロスメディアとしての効果が期待できるようになった
- 投稿者 Blog on Business 編集部
- 21:35
- カテゴリー Movable Type
トラックバック
- トラックバック URL

