Blog on Business

2007年10月04日

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「cinemacafe.net」(シネマカフェ)がMovable Typeを使う理由:後編

前編はこちら

■ "ブロガー試写会"や"ブログ募金"で映画も大ヒット
シネマカフェのコンテンツ「独占試写会」は、いわゆる一般消費者向けの映画試写会参加募集コーナーだが、ユニークなのは、ブロガーを対象とした試写会を開催しているところ。

「今までの試写会は、たくさんの人にきてもらってクチコミで評判を広めてもらう、という少し曖昧な効果を期待していました。でもそれは、費用がかかるわりにプロモーション効果が計りづらい。それならばと、バイラル力を持った人に絞ったブロガー試写会を始めたのです」。

ブロガー試写会が終わると、感想などを自分のブログに書いてもらい、トラックバックを送ってもらう。

「それぞれのブログは小さなメディア。その周りにはそれぞれの読者がいる。うちのようなメディアとそれらのブログが重なることで、プロモーション訴求の幅が広がります」。

なお、応募の際に記載してもらったブログのURLは、編集部で逐一チェックを行ってデータベース化している。チェック内容は更新頻度やアクセス数、カテゴリーなど。その数はすでに数千件に達し、対象を絞った試写会を開きたいと配給元が要望を出してきたときにも、すぐに対応が可能だという。

作品プロモーションへのブログ活用も活発に行っている。

「以前のプロモーションブログは、宣伝プロデューサーが登場して告知を行うスタイルがほとんどだったんですけど、最近は作品内容に関連した企画モノのほうが多いですね。今うちで掲載している『教えて!空手道』のように、身を削る系のほうが人気があります」。

『教えて!空手道』は、空手がテーマの映画「黒帯」の公式ブログ。空手素人の一ライターが空手について学んでいく様子を日々綴っている。読者と同じ目線で書かれているので、共感の度合いも高いのだろう。また、2007年3月に劇場公開された「約束の旅路」という作品のプロモーションでは、ブログパーツを配布したり、トラックバックを集めるという「ブログ募金」を実施し、話題を集めた。

「弊社初の配給作品だったので、なんとかインターネットプロモーションだけでもヒットすることを実証したかった。そこで、"あなたがブログで書いてくれれば弊社が1ブログ50円を国連難民高等弁務官事務所に寄付します、みんなで井戸を掘りましょう!"というキャンペーンを行うことにしました。おかげさまでキャンペーンは大成功し、井戸を掘ることができたのです。本当にいい映画なので、宣伝っぽくしたくなかったんです」。

結果的にこのキャンペーンは大成功を収めた。1800近くのトラックバックを集め、映画も大ヒット。近々DVDも発売される。

cinema2.jpg

Movable Typeで構築されている『教えて!空手道』。動画もアップされていて、人気が高い

■優れたCMSとしてのMovable Type
カフェグルーヴが自社でシステムを開発できる高い技術力を持ちながら、Movable Typeを使い続けているのには理由がある。

「僕らはMovable Typeをブログとは認識してないんですね。バイラル力があるブログというよりも、優れたCMSツールとして捉えている面が大きいです。僕らのようなベンチャーにとって、優れたCMSツールとは、SEOなどの効果と同時に、制作側のユーザビリティが優れていること、デザイナーがデザインに集中できること、つまり、いかに内部工数を省くかが重要なんです」。

今、シネマカフェに関わっている人数は、人月換算で編集部が4人、制作が1.5人程度。
「メディアを運営していくうえで、ランニングの工数をどこまで押さえるか、その上でどこまでクリエイティブを高められるのか、というのは常に考えています」。

しかしながら、それはすべて自動化することを目指しているわけではない。
「誰でもできる作業はシステムにまかせよう、というのが基本的な考え方。たとえばデザイナーしかできない部分はデザイナーがやるべきです。Movable Typeだと、自由度を比較的下げずに自動化が可能になります。導入後は、コーディングの時間をデザインそのものにあてることができるようになったので、クリエイティブ力が向上したと思いますね」。

編集部としても、自ら発信する姿勢、主張のある情報提供は常に意識していきたいという。
「一部にCGM的な機能があるのはいいんですが、フルCGMになってしまうとメディアでなくなってしまいますから。ブログサービスを提供するのではなく、メディアカンパニーとして、ブログに書いてもらえるような元ネタを提供することのが大事だと思っています。つまりシネマカフェが目指すのは、メディアとしての力を高めることになります」。

むやみに省力化を行うのではなく、ムダを省くことで人間本来の能力を引き出す。自社開発のMMSと併用して、Movable Typeをとことんまで活用することで、シネマカフェの理想は加速度的に実現に向かっているようだ。

cinema3.jpg

お話を伺った岡島さん

事例データ
・Movable Type(基本ライセンスパック)
・ブログをはじめた時期:2004年3月
・はじめた理由:汎用性が高く、優れたCMSとして利用価値が高いという確信があった
・制作を担当したのは:内部
・何か手ごたえはありましたか?:コメントやトラックバックでユーザーの声が直接聞けるようになった。内部の制作工数が減った

  • 投稿者 Blog on Business 編集部
  • 20:14
  • カテゴリー Movable Type

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