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2008年03月27日

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「カフェグローブ(cafeglobe.com)」がMovable Typeを使う理由:後編

前編はこちら

■主張や意見を鮮明にするブログでのやりとり
青木陽子さんのブログ『青木陽子の東京-ロンドン編集後記』は、前述のとおりMovable Typeで構築されているが、実は『cafeglobe.com』のオープン直後からある息の長いコンテンツだ。今でもバックナンバーを読むことができるが、当初から環境問題やフェミニズム問題など、骨のある内容を取り上げ続けているのがわかる。
アメリカでブログによるジャーナリズムが話題になる以前から、すでに同じような性質のコンテンツを掲載していたことになり、ブログへの移行は自然なことだと思える。

「もともと、私は『我思うゆえに我書く』というスタンスが強いので、ブログとの相性はよかったのだと思いますね。せっかく時間をかけて書くのだから、自分の意見を発信したいという思いはあります」(青木さん)。

「青木陽子の東京-ロンドン編集後記」は、更新頻度はそれほどではないものの、毎回読み応えのある内容だ
『青木陽子の東京-ロンドン編集後記』は、更新頻度はそれほどではないものの、毎回読み応えのある内容だ

ブログ移行後は、コメント欄やトラックバックの開放も行い、積極的に読者との意見交換を行っている。時にはコメント欄で熱い論争が繰り広げられることもある。以前、青木さんのブログで、チャリティ運動への賛同を示す「ホワイトバンド運動」について取り上げたことがあるが、その意見を巡り、多くの意見が寄せられた。反論も多かったが、辛抱強くていねいに返事をしていく青木さんの姿勢に好感を持った読者も多かったようだ。

「反対意見であっても、誠心誠意意見を述べてくれているのであれば、時間が許す限りとことん付き合いたいと思っています。こちらも本気で書けば、炎上しているように見えてもいつかは収まると思います」(青木さん)。

また、重要なのは、ブログ上には現れない"オーディエンス"の存在を意識することだという。
「ブログ上にはネガティブなコメントばかり付いていても、その裏には見ているだけの人もいる。コメント上では相手に勝たなくてもいい、というある意味での諦めは必要ですね。きちっと説明していれば、オーディエンスの人たちはわかってくれます。あとから直接、このときのコメント欄での対応についてよかったといってくれる人もいました」(青木さん)。

企業ブログでは、炎上を恐れるあまり、コメント欄を閉じてしまう場合も多い。
「コメント欄を開放しない企業のブログを見ると、もったいないなと思いますね」。
それは、青木さんのようによい対応ができれば、炎上寸前のような状態でも、逆に味方に付けることもできるからだ。
「本当は情報を公開したり、信用を勝ち得たりするチャンスなんですね。注目もされますし。正しいことをしているという自負があり、誠心誠意対応すれば、リスペクトを得ることに繋がります」。

コメント欄では活発な議論が展開されることも。付いたコメントには可能な限り真摯に向き合う姿勢が見て取れる
コメント欄では活発な議論が展開されることも。付いたコメントには可能な限り真摯に向き合う姿勢が見て取れる

ただ、日本の企業がコメント欄を閉じてしまうのは、日本の風土に根ざすところもあるのではないか、と青木さんは言う。ディベートが活発な欧米諸国に比べ、日本では、強い意見表明やコメントでの議論はまだまだ一般的とはいえない。

「コメントで意見交換をしているだけで、ケンカと見られてしまう風潮もあり、それを避けるためにコメントを閉じてしまうのかもしれないですね」と青木さんは言う。しかし、その状況も徐々に変わってきた実感もある。

「掲示板が一般的になってきたころに、これで日本人の気質も変わるかなと期待したんですが、思ったほど急激には変わりませんでした。でも、少しずつながら裾野は着実に広がっている実感はあります。以前よりは、言いたいことを言っても許される気がしますね。噛み付いてくるようなコメントも減りました。かつては、新聞やテレビなどによって統制された意見しか流通しなかったのが、ブログが広まることで"本物の生の声"がみんなに届くようになりましたよね。世間の意見には、もっと多様性があるということをみんなが知るようになったんです。これは大きな変化だと思います」(青木さん)。

『cafeglobe.com』では、ユーザーがブログを持てるブログサービスも提供されている。そこで強い意見を押し出しているブログは多くないというが、「単なる日記のように見えるブログにも、ちらっと本音は出てくるものですよ」と青木さんは言う。

「私の理想のインターネットワールドは、もっといろいろな意見が飛び交い、議論が深まるような場所なんですが、まだそこには至ってないですね。私たちがそれだけ呼びかけられていないかもしれません。『cafeglobe.com』でも、強い思いのある人が集まって発信してもらえる場を提供できればと思っています。ここは女性向けのメディアなので、モノの言える女性たちを組織して、突き進んでいければいいと思いますね」。

青木さんのブログは、ブログが本来持つパワーをあらためて認識させてくれる。そのパワーは、個人だけでなく、企業のブログでも十分に活用できるものだ。最後に、青木さんはこんな言葉で結んでくれた。

「我こそが!というブログユーザーのかたは、ぜひ連絡をください!お互い元気付けあったり、サポートしたりしながら、うちのプラットフォームで、なにか一緒に形にできたらいいですね」。

お話を伺った原さん、青木さん(左から)
お話を伺った原さん、青木さん(左から)

事例データ
Movable Type(基本ライセンスパック)
・ブログをはじめた時期:2003年ごろ
・はじめた理由:ブログツールとして。自社のCMSを補完するため。
・制作を担当したのは:自社
・何か手ごたえはありましたか?:読者との意見交換の場となった。企業情報の公開をすばやく行えるようになった。

(文:森嶋 良子)

  • 投稿者 Blog on Business 編集部
  • 10:37
  • カテゴリー Movable Type

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