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2008年04月17日
美容外科のさかえクリニックがMovable Typeを使う理由
最も費用対効果の高い広告媒体はインターネット
さかえクリニックは、美容外科治療やスポーツ診療を行う医療機関だ。以前よりネットを使った宣伝活動や情報提供には積極的だったが、先ごろMovable Typeを導入したサイトリニューアルを行った。その狙いと効果について、院長の末武信宏先生と企画秘書室長の山口一輝さん、サイト構築に当たった株式会社GENOVAの下城信也さんにお話を伺った。

さかえクリニックのトップページ。カテゴリ別に診療内容が掲載されている
■既存のSEOやリスティングに限界を感じてブログを導入
企業サイトの最も重要な役割は、顧客の獲得にある。企業がサイト上で情報掲載やエンターテイメントを提供する最終目的は顧客を増やすためで、広告の一環という位置づけは変わらない。どの業界でも広告は必要だが、業界によってその重要性は異なる。
「美容業界というのは、多額の広告費を使う業界です。ある美容外科では、売り上げの50パーセントが広告費ということもあります」(末武先生)。
通常の病気治療と違い、美を追究する美容医療では、広告の果たす役割は大きい。広告を見て、初めて意識する患者も多いからだ。
「広告は"投資"という認識なんですね。広告費をかけた分だけ、必ずリターンを期待できるからです。当然広告に対する意識は高く、いかに効率を上げるかをいつも模索しています」(末武先生)。
出稿先は、かつては雑誌やタウンページなどの紙媒体がメインだったが、現在の中心はインターネットだという。
「さかえクリニックでは、初めに電話によるご相談をいただいています。そのときに何を見てお電話してくれたかを伺っているのですが、8割くらいの患者様がインターネット経由です」(山口さん)。
この電話を1本鳴らすための広告費=投資額が、広告効果の1つの目安になっている。
「地域によっても違いますが、東京のクリニックだと2万円、名古屋だと1万円くらいが目安です。100万円投資したら100本電話を鳴らしてほしいという計算です」(末武先生)。
電話をかけてもらうためには、まずウェブサイトにアクセスを集めることが必要だ。
「5年くらい前からSEOをいち早く取り入れたり、リスティング広告を出すなどの対策を行っていますが、限界が見えてきた。ブログはSEOに強いと聞いて採り入れることにしました」(末武先生)。
■情報整理とイメージアップの双方を実現
サイトを訪れた患者が、即電話をかけてくれるわけではない。ダイヤルをするまでには、大きなハードルがあるのだ。
「美容医療というと、怖いとか高額といった先行イメージが付きまといます。実際に悪質なクリニックもありますからね。その不安をぬぐうために、多くの情報を載せて、診療内容を理解してもらうように務めています」(山口さん)。
患者の背中を押すためには、情報の提供は不可欠だ。サイトには、「シミ」「シワ」などの症状や、「ケミカルピーリング」などの施術内容について、詳しい説明が掲載されている。ただ、なるべく情報を見せようとした結果、トップページに情報を並べすぎたり、望む情報にたどり着きづらいなどの問題点も出てきた。
「階層が深くなりすぎてしまっていたので、リニューアルの際にはカテゴリーを整理して、2階層に収めるようにしました」(下城さん)。
また、画像の表示にも工夫を凝らしている。施術前と施術後の比較や、クリニック内の様子など、画像のほうが伝わりやすい情報も多いからだ。
「Lightboxというプラグインを使い、画像をクリックするとオーバーレイで表示させています」(下城さん)。
リニューアルに当たっての条件は、クリニックに合ったイメージのデザインにすることと、情報量を減らさないこと。Movable Typeを使った新しいサイトでは、その双方を実現することができたそうだ。

画像を使い、施術内容だけでなくクリニックの雰囲気も伝えている
■コミュニティサイトで信用を得る
現在、さかえクリニックには2つのサイトがある。リニューアルの際に、元のサイトを残して新たなサイトを作ったため、2つになってしまったのだそうだ。
「今は同じ情報が2箇所に載ってしまっているのですが、今後はそれぞれ別途の役割を持たせたい」(山口さん)とのこと。1つは施術内容や最新ニュースなどの情報を載せた現状と同様のサイト、もう1つはコミュニティに重点を置いたサイトにしていきたいという。
「美容の世界では、クチコミはとても影響力があります。いい噂も悪い噂も両方流れる可能性はありますが、患者様の生の声が出せれば、サイトの信頼につながりますから」(末武先生)。
コミュニティ的なコンテンツを一朝一夕に実現するのは難しいが、実はすぐに利用できる素材があるのだそうだ。
「メールを窓口とした無料カウンセリングをやっているんです。1日に数十件メールが来ますが、基本的にはすべて返事をしています」(末武先生)。
施術以外の時間は、メールの返事にほぼ費やしているほどだと笑って語ってくれたが、貴重な資産を生かさない手はない。
「現在でも、先生のブログに一部掲載しているんですが、せっかくなのでサイト上でも展開したいと思っています」(山口さん)。
過去の質疑応答がサイト上に残っていけば、似たような症例の患者から同じ質問をうけることもなくなる。また、メールを送ることさえためらっている人に、安心感を与えることもできるだろう。
■迅速な更新のために必要なCMS
これら2つのサイトともMovable Typeによって構築されているが、前述のSEO対策以外に、CMSとしての役割も期待されている。コミュニティ機能などが加われば、より迅速なサイト管理や更新が必要となるため、誰でも簡単に使えるCMSが必須になるというわけだ。
「今までは、先生のブログ以外は自分ひとりで担当していましたが、今後は、他のスタッフも更新作業を行うようにもっていきたい」(山口さん)とのこと。さらには、2つのサイト間のリンクも積極的に行い、相乗的な効果も狙っていく。
「サイトを見にきてくれる患者様は、もともと美容外科治療に興味がある方。ほかの広告媒体とはそこが違います」(山口さん)。
広告効果が高い理由の第1はそこにあるが、確実に効果を上げるためには、自サイトへの誘導を強化することと、アクセスしたユーザーを確実に捕まえることが必要となる。さかえクリニックのブログによるサイトリニューアルは、その2つの目的を同時に達成することを狙っている。広告の手法が多様化する中、ブログを使った広告活動も広がりを見せているが、その1つの例として注目すべき事例だ。

お話を伺った末武先生
事例データ
・Movable Type(基本ライセンスパック)
・サイトを公開したのは:2007年夏
・はじめた理由:SEO対策
・制作を担当したのは:株式会社GENOVA
・何か手ごたえはありましたか?:SEO効果と更新負荷の軽減を実感できた
(文:森嶋 良子)
- 投稿者 Blog on Business 編集部
- 14:11
- カテゴリー Movable Type
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