ビジネスブログの基礎知識
ビジネスブログの基礎知識
第9回:ビジネスブログの方向性を決める(後編)
ビジネスブログをご検討中のみなさん、こんにちは。シックス・アパートの中山です。さて、前回に引き続き、「ビジネスブログの方向性を決める」についてです。
前回は、ビジネスブログの方向性として「目的」と「ターゲットとなる読者」の解説をしました。今回はそれらを踏まえて、「何を発信していくか」という“コンテンツ”について考えていきたいと思います。
<何を発信していこう?>
目的とターゲットは、ビジネスブログを検討し始めたときに、
「潜在顧客に対し、自社を知ってもらい、問い合わせの心理的ハードルを下げる」
「既存顧客をリピーターにするために、新製品情報を定期的に発信する」
などと、すでに頭の中でイメージできていたりすることもあるものです。
しかし、実際にブログで発信するコンテンツに関しては、
「何を発信すればよいのだろう?」
という心配や、
「情報発信に値するネタが、定期的に見つかるだろうか」
「自分の担当業務が忙しくて、ブログ更新に支障が出るかもしれない」
という懸念材料が頭に浮かび、つい悩んでしまう方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。これまでおこなったことのない情報発信を、新しいブログというツールでおこなおうとしているのですから、最初は悩んでしまうのも無理はないでしょう。
ビジネスブログを始めるに際して、誰もが必ず通り、克服するプロセスの一部ですが、実際のところ、このような不安を抱かれる方は少なくありません。
<今の業務で忙しいからムリ?>
ビジネスブログの運営は、一般的には広報、マーケティング、販売促進、宣伝などの部門が担当することが多いです。どの部門が担当するにせよ、すでに受け持つ担当業務をこなしつつ、別途ビジネスブログを運営せねばなりません。しかしそうなると、
「人的リソースに余裕がないから、難しい」
「担当業務で手一杯で、新たな業務を始めるのはムリ」
と尻込みされてしまうかもしれません。
でも、待ってください。
(発信する情報の内容やボリュームにもよりますが)ビジネスブログは、みなさんが想像するより、少ない作業と工程で管理できるものです。前にも申し上げたとおり、ブログは、従来のいわゆるホームページ運用と異なり、作業量も大幅に短縮でき、技術的知識がなくてもカンタンにウェブサイトを更新できるツールだからです。
「ルーチン作業と技術的な情報のやり取りで、時間と人が拘束されてしまうのではないか」
という心配は無用です。
<コンテンツはどう用意する?>
「ブログの使い方がカンタンなのは良いことだけど、そもそも伝えたいコンテンツが見つからない」
もしそのようにお考えでしたら、私は
「そんなはずはありません」
と即座に答えます。
コンテンツの元となる情報、いわゆる「ネタ」は、社員の方々が気がついていないだけで、実は会社のあちこちに、そして社員一人ひとりの頭脳の中に一杯詰まっています。
みなさんが日夜関わっていらっしゃる自社の商品やサービス、それらのメリットやユニークな点、開発の背景やそのプロセス、他社にはない特長や優位性、お客様のフィードバック、何気なく使っている専門用語、関係者でなければ知りえない業界の話、など社内の方には当たり前の情報は、外部の人間にはまったく未知なプロフェッショナルの世界であり、新鮮さと驚きに満ちているものです。それこそがブログの記事を書くための「ネタ」となるのです。
ちょっと表現が堅苦しかったですね。
では、肩の力を抜いて、まず「情報に味付け」してみてはいかがでしょう?
<情報に味付けをする?>
情報に味付けするとは、「何気ない情報を、社内の人間が持つ知識を使ってオリジナリティある情報に加工すること」です。
ひとつ例をご紹介しましょう。
日産自動車の大型SUV、サファリの情報発信をおこなう「サファリ公式ブログ」では、カタログや従来の広告手段では伝えにくかったサファリのスペック情報を、これまでとはちょっとだけ異なる視点からユニークに紹介しています。
日産自動車の「サファリ公式ブログ」
このサファリというクルマは強力な走行性能が売りで、登坂能力38.6度という性能を持っているのですが、数字を聞いただけでは具体的な性能が想像しにくいです。(私もうまく想像できませんでした)
サファリの持つ性能をどう消費者に伝えるかを思案した結果、実際に同じくらいの角度の坂を探し、愛宕神社の男坂がほぼそのくらいの角度であることを突き止めました。
そして、デジタルカメラで坂の写真を撮影して、「このような急な坂でも登れる性能があるのです」とブログで紹介したのです。
記事には、壁のようにそびえ立つ坂の写真と、担当者自ら登った体験も書かれており、リアルで臨場感溢れる記事に仕上がっています。サファリの購入を検討している方にとっては、その走行性能が分かりやすく理解できたと同時に、他では手に入らない貴重な情報を得られたと感じたことでしょう。
他にも、サーフィンのロングボードを、実際にシートを倒して収納している様子を写真付きで紹介したり、湘南にある工場を現地取材し、サファリが組み立てられる工程を説明したりと、メーカーならではの希少性の高い情報が盛りだくさんです。
ご自分がSUVの購入を検討している消費者だと想像してみて、「サファリ公式ブログ」で提供されている情報は、とても役に立つと思いませんか?
ひとつひとつのネタは、そこに勤める社員にとって至極当たり前であろうとも、ブログ読者(消費者、部外者)には新鮮で未知の情報であったりすることは、ざっと社内を観察されても山ほど見つかるとは思いませんか?
そこで見つけたネタをテーマやカテゴリで分類・整理する習慣をつけ、さらに味付けをすることで世界に2つとないオリジナルの情報となるでしょう。そして、ネタは自然と増えていき、無理なくブログを続けることができるでしょう。
次回は「担当者とタイトルを決める」です。
お楽しみに。
- 投稿者 nakayama
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