ビジネスブログの基礎知識
ビジネスブログの基礎知識
第14回:成功するビジネスブログの法則(前編)
ビジネスブログをご検討中のみなさん、こんにちは。シックス・アパートの中山です。前回は、陥りやすい失敗・ミスや、トラブルを避けるコツについてお話しました。
安定したビジネスブログを運営するには、ミスやトラブルを起こさないようにするのがまず大前提になりますが、それだけでは、「成功したビジネスブログ」とは呼べません。
数多存在するビジネスブログの中で、輝きを放つ成功事例になるには、どのようなことに気をつけ、そして努力するべきなのでしょうか?
今回は、シックス・アパートの独自調査結果を交えて、解説いたします。
何を持ってビジネスブログの成功と捉えるか、どのようなモノサシで結果を測定・検証するかは大事な要素です。ページビューやアクセス数、コメント・トラックバック数、ブログを経由して発生した売上高や獲得した見込み顧客リスト等の数値は、客観的に結果を振り返るための重要な要素です。このような数値は、自社のビジネスブログがどれだけ見られているのか、反応を集めているのかを知るひとつの指標になります。
さらに、このような数字で測定することに加え、長きにわたって読者に受け入れられるか、読者にリピーターになってもらい継続的に購読させ、意図するコミュニケーションを交わすことができるかどうかという数値に表れにくい部分も、違った角度からビジネスブログの成否を検証するひとつの材料になります。
<継続はチカラなり>
成功するビジネスブログの第一条件は、当たり前すぎることですが、更新をし続けることです。いくらよい内容の記事を書いても、ごくまれな更新回数では、読者の記憶にとどまりません。まずは書き続け、ひんぱんに情報を発信することで、インターネット上での露出度を高め、たくさんのコンテンツを持つブログにしていくことが、成功への一里塚となります。従来のウェブサイトと異なり、ブログは更新しないとそのことが読者に分かってしまいますので、始める以上、きちんと続けることが大前提となります。
そうは言うものの、ビジネスブログを始める前から「終了期限を設けない」とか、「半永久的に続ける」という決意を持つのも重荷になるかもしれません。ビジネスブログをやって果たしてうまくいくのかを見極めるため、期間限定で試してみるのも一案です。たとえばこのブログでもたびたび取り上げており、人気ビジネスブログの代表格でもある日産自動車の「TIIDA BLOG」は、当初は2ヶ月間という期間限定でスタートしました。その間に新聞などの取材を受けたり、社内の理解を得られることができ、期間を延長することになったという経緯があります。
実際にやってみて、読者からの反応がよかったり、期待する結果を得られた場合に延長するとしておけば、計画も立てやすく、社内の理解も得やすくなるでしょう。
<消費者のイメージするビジネスブログとは>
継続はチカラなりではありますが、コンテンツ自体に魅力がなく、読者に興味を持ってもらえなければ意味がありません。では、どんなコンテンツなら読者に受け入れられるのでしょう? その前に、読者(消費者)がビジネスブログに寄せるイメージについて、知っておくのもよいでしょう。今月行ったシックス・アパートの調査結果が手元にありますので、ご紹介します。
ご覧の通り、1・2位は「親しみやすい」「オープン」と、3位以下より頭ひとつ抜けた数値を示しています。そういった意味では、ブログは従来のウェブサイトよりも読者と企業の距離感が近い“パーソナル感”の側面が強いと言えます。少なくとも、読者(消費者)はビジネスブログに「親しみ」と「オープンさ」を強くイメージしています。
一点気をつけたいのは、3位の「情報発信に積極的」と「PR色が強い」です。
ビジネスブログは情報発信に積極的なメディアであると、一見ポジティブな受け止め方をされつつも、同時に「PR色が強い」と見られることもあります。企業が自社にとって都合のよい情報しか提供せず、不都合な情報は発信しない場合、読者(消費者)は企業に対し「オープンさ」を感じることができなくなるので、注意が必要です。
そこで、ソニー損保の「お客様とソニー損保のコミュニケーションサイト」という、文字通り企業と顧客のコミュニケーションを目的としたビジネスブログをご紹介しましょう。
お客様とソニー損保のコミュニケーションサイト
ここには、実際に事故をおこし、ソニー損保による事故解決を経験したお客様のアンケート結果をそのまま掲載する「お客様の声」というページがあります。
ポイントはアンケートの結果を「そのまま掲載している」部分です。自社にとって都合のいい声だけを載せるのではなく、不満や厳しい意見等の都合の悪い情報まで掲載しているのです。
お客様の声のトップページ
ソニー損保のご担当者は、
「これを企業でやるのはとても冒険なんです。でも、悪いこともそのまま載せていかなければ、ただの広告になってしまいます。TVのコマーシャルのようにいいことだけを見せられても信用できないじゃないですか」
と語っています。
このようなビジネスブログからは、親しみとオープンさに加え、積極的かつ“有益な”情報を提供している様子が伝わってきます。消費者がビジネスブログに持つイメージにぴったりと沿った事例と言えるでしょう。
<ビジネスブログに期待される情報とは>
「読者(消費者)は、ビジネスブログにどのような情報を期待しているのか」
それを知り、期待に沿ったコンテンツを提供することができれば、ビジネスブログを成功させる確率が高まります。では、それは社長ブログに代表されるような、経営陣の声でしょうか?それとも、プレスリリースや業界ニュースでしょうか?
引き続き、シックス・アパートの調査結果を見てみると、
1位:製品やサービスの詳細な情報
2位:通常のメディアでは知りえない舞台裏情報
3位:新製品やサービスの発表
4位:現場担当者の声
といった、通常は接点の少ない現場からの情報や、あまり知られていない情報をビジネスブログに期待する傾向があることがわかりました。
それに対し、「プレスリリース・業界ニュース、社長や経営陣の声、採用情報」は逆にあまり求められていないという結果が出ています。(このような情報は、従来のウェブサイトですでに提供している内容なので、わざわざブログで同じ情報を求めていないと考えられます。)
現在はブロードバンドの環境も整ってきており、すでに多くの人々がウェブ上の膨大な情報にアクセスすることができます。情報の海の中で大きな注目を集めるには、そのビジネスブログでしか得られない希少性の高い情報、自社だからこそ提供できるユニークで独自性のある情報がますます求められているのです。
次回は「成功するビジネスブログの法則(後編)」をお届けします。
ご期待ください。
- 投稿者 nakayama
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