ビジネスブログの基礎知識
ビジネスブログの基礎知識
第15回:成功するビジネスブログの法則(後編)
ビジネスブログをご検討中のみなさん、こんにちは。シックス・アパートの中山です。連載でお届けしてきた「ビジネスブログの基礎知識」も、今回を含めて残り2回となりました。
本日は、前回の「成功するビジネスブログの法則(前編)」に引き続き、後編をお届けします。これまでビジネスブログの基礎知識をお読みいただき、ブロガー、ブログの機能、運営方法やトラブルを避ける方法などについて、さまざまな角度から解説してきました。
このブログをお読みになっている皆さんも、ビジネスブログの知識が深まり、
「そろそろビジネスブログを始めよう」
「これは真剣にビジネスブログ導入を検討せねば」
「わが社の目指すべきビジネスブログのイメージが見えてきたぞ」
と感じられていらっしゃることでしょう。
前回、読者(消費者)はビジネスブログに対し、「親しみがあり、オープン」というイメージを持っており、求める情報として、
「製品やサービスの詳細な情報」
「通常のメディアでは知りえない舞台裏情報」
「新製品やサービスの発表」
「現場担当者の声」
等の従来のウェブサイトからは得られにくいものを挙げているというお話をしました。
本日は、さらに一歩突っ込んで、
「人はなぜビジネスブログを閲覧するのか」
「読者(消費者)は、ビジネスブログとどう関わりたいのか」
という点について、シックス・アパートの調査結果を基に掘り下げ、成功するビジネスブログについて考えていきたいと思います。
<人はなぜビジネスブログを閲覧するのか>
読者(消費者)は、どのような理由でビジネスブログを閲覧するのでしょうか。
ビジネスブログに何を求めているのでしょうか。
インターネットユーザーに対し「なぜビジネスブログを閲覧するのか」という問いをしたところ、TOP3の回答として、以下の結果が得られました。
1位:その業界<組織>についてもっと知りたい
2位:既存のウェブサイトでは十分な情報が得られない
3位:従来の画一的な情報は面白くない
これは、「企業(業界)をもっと知りたい」という欲求に対し、「既存の情報では十分ではない」と、欲求不満を感じている人々が少なくないという事実を示しています。
我々現代人は、様々なメディアから日夜膨大な情報を受け取っており、その情報量はすでに個人の処理能力を超えているにも関わらず、「十分ではない」、あるいは「求めている情報と違う」と読者(消費者)が感じているということです。
すなわち、既存メディアからの情報量は足りていても、質において読者(消費者)を満足させられていないのが問題なのです。
読者(消費者)が企業から情報を欲する傾向はこれまで以上に高まっており、その新たな情報源としてビジネスブログに大きな期待を寄せていると思われます。読者(消費者)は「知りたくない」のではなく、むしろ大いに「知りたい」という意欲は持っている点は、企業にとってよいニュースです。実際に、上記グラフの4位にもあるとおり、「検索してもほしい情報が得られない」という声も少なくなく、情報を捜し求めている様子が伺えます。
ビジネスブログは、既存メディアの延長線ではない「読者(消費者)に求められる」新たな情報発信源として、送り出す情報の質・量共に高いものが求められているといえるでしょう。彼らの欲求を満たせられる情報を、知恵を絞って独自に掘り起こすことが必要になってきます。
<読者(消費者)は、ビジネスブログとどう関わりたいのか>
ビジネスブログとして成功するには、読者が求める情報を発信することも大事ですが、同時に読者が求める「コミュニケーション」を提供できるかどうかも関わってきます。
いまや読者(消費者)は、もはや情報を受けるだけでは満足せず、自分の意思や意見を伝えたいと考えています。読者に求められるコンテンツを提供するだけでなく、良好な関係を読者(消費者)と持つことができれば、そのビジネスブログが成功する可能性が高まります。
読者(消費者)側が、どれくらいビジネスブログにコミュニケーションをとろうとしているかを知るために、「ビジネスブログにコメントやトラックバックを行った経験の有無」について尋ねてみたのが以下のグラフです。
この結果によると、トラックバック経験者は約20%しか存在せず、コメント経験者でもまだ30%強に過ぎません。この数字を見る限り、現時点では、ビジネスブログ上で企業と消費者が活発なコミュニケーションを行っているとは言い難いようです。
ただし、今後コメント・トラックバックをしてみたい層は、コメント・トラックバックそれぞれ40%近くも存在し、潜在的に企業とのコミュニケーションを望む層は非常に多いことがわかります。読者(消費者)は企業に対し情報を求めるだけでなく、積極的にコミュニケーションをとりたいという気持ちが見て取れます。
企業がトラブル等を回避するという目的で、コメント・トラックバックを閉じて、読者との接点を絶っているケースは少なくありませんが、実際のところ、読者(消費者)側はそれらの機能についてどう考えているのでしょうか。
調査の結果判明したのは、トラックバックでも約80%、コメントにいたっては約90%もの読者(消費者)が機能をオープンにしてほしいと望んでいるという事実です。
これは、まさに企業に伝えたい意思を持つ人々が世の中に大勢いることに他なりません。企業への接触手段としては、ブログ以前からメールや電話というツールがあるわけですが、コメントやトラックバックがこれほど求められているということは、それだけ既存のコミュニケーション手段が消費者にとって使いやすいものではなかったのかもしれません。
そういった意味でも、ビジネスブログが企業と消費者を結ぶ新しいコミュニケーション手段として期待されていると見ることができるでしょう。
ブログの登場により、読者(消費者)は企業との距離を縮めたいと考え始め、これまで以上に企業に対して接触と情報の開示を求めるようになりました。対する企業側は、このような読者(消費者)の変化を察知し、追いついているでしょうか。企業側の都合で消費者の求める情報を制限したり、コミュニケーションを避けるなど、ビジネスブログを成功させる要因を、自ら摘み取ってはいないでしょうか。
ビジネスブログを成功させるカギは、特別なカギではありません。成功するビジネスブログとは、読者(消費者)に真正面から向き合い、求められる情報とコミュニケーションを提供するブログに他ならないのです。
次回はいよいよ最終回です。
「ビジネスブログの将来」についてお話したいと思います。
- 投稿者 nakayama
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