Movable Type ヘルプ: 新規インストール(PostgreSQL)

「PostgreSQL」は日本でも多く使われているオープンソースのデータベースです。ここではMovable TypeのデータベースにPostgreSQLを使用する場合のインストール方法について解説します。

PostgreSQLの準備

インストール

これからPostgreSQLをインストールする場合はバージョン7.3以降をインストールしてください。本書では、ウェブ・サーバーと同じホストにPostgreSQLがインストールされていることを前提に説明します。

ユーザー、データベースの作成

Movable Typeで使用するユーザーおよびデータベースを作成します。

  1. createuserコマンドを使用してユーザーを作成します。
    例:ユーザー名を「mtuser」、パスワードを「mtpasswd」とする場合
    $ createuser -P --no-adduser --no-createdb mtuser
    Enter password for new user:
    Enter it again:
    CREATE USER
    
  2. createdbコマンドを使用してデータベースを作成します。
    例:データベース名を「mt」とする場合
    $ createdb --owner mtuser mt
    CREATE DATABASE
    

mt-config.cgiの編集(CGIPath)

mt-config.cgiをテキストエディタで編集します。行頭に「#」がある行はコメント行となります。必要に応じて「#」を取り除いてください。「CGIPath」の行にMovable Typeを設置するURLを設定します。

例:Movable Typeを「http://www.mt-site.jp/webapps/」以下に置く場合
CGIPath http://www.mt-site.jp/webapps/

mt-config.cgiの編集(StaticWebPath)

先ほど「CGIPath」で設定したディレクトリにCGI以外のファイルを置けない場合(「/cgi-bin」配下でScriptAliasが有効となっている場合)は、画像やスタイルシートなどの静的ファイルは別のディレクトリに置く必要があります。それら静的ファイルを置くディレクトリを「StaticWebPath」の行に設定します。CGIPathで指定したディレクトリに静的ファイルを置くことが可能な場合は「StaticWebPath」を設定する必要はありません。

例:静的ファイルを「http://www.mt-site.jp/mt-static/」以下に置く場合
StaticWebPath http://www.mt-site.jp/mt-static/

行頭の「#」(シャープとスペース)を取り除くのを忘れないでください。

mt-config.cgiの編集(PublishCharset)

ブログの文字エンコーディングをUTF-8以外に変更したい場合は「PublishCharset」の行に設定します。

例:EUC-JPの場合
PublishCharset EUC-JP
例:Shift_JISの場合
PublishCharset Shift_JIS

mt-config.cgiの編集(データベース関係)

PostgreSQLに関係する設定を行います。行頭「#」(シャープとスペース)を取り除くのを忘れないでください。

ObjectDriver

そのまま「DBI::postgres」のままで構いません。

ObjectDriver DBI::postgres

Database

Movable Type用のデータベースの名前を設定します。

例:データベース名が「mt」の場合
Database mt

DBUser

PostgreSQLに接続するユーザーのアカウントを設定します。

例:「mt」というデータベースに「mtuser」というアカウントで接続する場合
DBUser mtuser

DBPassword

DBUserで指定したユーザーのパスワードを設定します。

例:「mtuser」というアカウントのパスワードが「mtpasswd」の場合
DBPassword mtpasswd

DBHost

PostgreSQLがMovable Typeを動作させるウェブ・サーバーと同一のホストにない場合はPostgreSQLサーバーのホスト名を設定する必要があります。

例:データベース・サーバーが「postgres.mt-site.jp」というホスト名の場合
DBHost postgres.mt-site.jp

DBPort

別ホストのPostgreSQLが標準(5432)とは違うポートで動作している場合は「DBPort」の行を追加します。以下の記述を「DBHost」の次の行に挿入します。

DBPort 6789

SQLSetNames

データベースへアクセスする際の文字エンコーディングを明示的に設定するものです。クライアント側のエンコードを指定する必要がある場合はこの値を「1」に設定します。

SQLSetNames 1

mt-config.cgiの編集(その他)

必要に応じてその他を設定します。

TempDir

Movable Typeが生成するテンポラリーファイルの保存場所を設定します。「/tmp/」以外の場所にしたい場合は行頭の「#」(シャープとスペース)を取り除き、以下のようにします。

TempDir /temp/

DBUmask,HTMLUmask,UploadUmask,DirUmask

Apacheがsuexecで動作している場合、行頭の「#」(シャープとスペース)を取り除き、以下のようにします。

DBUmask 0022
HTMLUmask 0022
UploadUmask 0022
DirUmask 0022

ファイルのアップロードとパーミッションの設定

パッケージを解凍して作成されたディレクトリの中身をウェブ・サーバーのインストール先(mt-config.cgiの「CGIPath」で指定している場所)に、FTPクライアントなどでアップロードします。

ただし、StaticWebPathを設定している場合はmt-staticディレクトリのみ、StaticWebPathで指定している場所にアップロードします。

アップロードの際は、「mt-static/images」ディレクトリ内のファイルはBINARYモードで、それ以外はASCIIモードでアップロードします。アップロード後、インストール先のディレクトリ内のCGIスクリプト(「.cgi」という拡張子のファイル)のパーミッションを「755(-rwxr-xr-x)」に設定します。

mt-check.cgiの実行

今までの作業について、システム・チェック用CGI「mt-check.cgi」を実行して最終確認を行います。ウェブ・ブラウザーでmt-check.cgi(本書の例では「http://www.mt-site.jp/webapps/mt-check.cgi」)にアクセスしてください。

ページの最下部に「準備が整いました。」というメッセージが表示されていた場合、無事に作業が終了したことになります。このメッセージが表示されなかった場合、何らかの作業が完了していないので、手順を見直し、足りない作業を行ってください。

0104-01.jpg

mt.cgiの実行

システム・チェックが正常に終了したら、ウェブ・ブラウザーでmt.cgi(本書の例では「http://www.mt-site.jp/webapps/mt.cgi」)にアクセスしてください。

0104-02.jpg

[インストールを続行]ボタンをクリックするとインストールが開始されます。

0104-03.jpg

「インストールが完了しました。」というメッセージが表示されればインストールは正常に終了しています。[Movable Typeにログインしてください]ボタンをクリックするとMovable Typeへのログイン画面が表示されます。


Copyright © 2001-2006 Six Apart, Ltd. All Rights Reserved.