ニフティのココログが TypePad を使う理由

ニフティ株式会社様

また当時「ブログとはどういうサービスか?」という議論があったのですが、その中で、すでに世界的なブログのスタンダードを確立していたのがシックス・アパートでした。なので、誰が見ても『これがブログだ』と疑いようのないTypePadを使うことで話を進めました。

「ブログ」のおもしろさをたくさんの人に広めたい

ニフティが会員向けブログサービスとして、ココログをスタートさせたのは2003年12月のこと。当時を振り返ると、ブログ、もしくはウェブログという言葉を知っていたのは、まだ一部の人間。ましてやブログを書いている人間も少数だった。日本ではココログの登場によって、ブログが認知され、普及していく足がかりになったと言っても過言ではない。

■TypePadが採用された理由
2003年の立ち上げ時からココログに参加していたコンシューマメディア部チーフエンジニアである前島一就さんに当時を振り返ってもらい、ニフティがブログをはじめたきっかけについて話してもらった。

「2001年のいわゆる『9.11』の時に、ブログという個人メディアが活躍したという話が伝わってきて、その後の2003年にGoogleがBloggerを買収したという出来事があったんですね。それでこれは無視していられないということになって、リサーチをはじめたんです。これをニフティとして展開することのメリットはあるのか、ということについてですね」

ニフティは元々、大手パソコン通信サービス「ニフティサーブ」を運営し、日本最大のオンライン・コミュニティを構築してきた。それがインターネットがネットの中心となり、ISP「@nifty」へと転身しても、なおオンライン・コミュニティに関しては強い関心を持ち、その新しいコミュニケーションツールであったブログに注目していたのだ。

「ただ社内では、これがブームになる可能性は低い、既存のホームページ作成サービスとの違いがわからないという、意見が出たんです。これは投資に見合わないだろうということですね。だけど、そこまで言うのなら逆に挑戦してみようかということになり、じゃあ採算度外視でやってみようかと。それと、"自分たちが使っていておもしろかったから、それをどうしても伝えていきたい"と企画書には書きました(笑)」

ブログサービス開発に向けて動き出したのは、2003年の7月のこと。当時は国内でブログを一緒に開発しようというデベロッパーは見つからず、海外の開発元を探したという。

「何社か相談した結果、ちゃんと話に乗ってくれたのがシックス・アパートだけだったんですね。そこでMovable TypeとTypePadに出会って、私たちが考えていた会員向けサービスというニーズに合致したのがTypePadだった。また当時『ブログとはどういうサービスか?』という議論があったのですが、その中で、すでに世界的なブログのスタンダードを確立していたのがシックス・アパートでした。なので、誰が見ても『これがブログだ』と疑いようのないTypePadを使うことで話を進めました。TypePadをそのまま使うわけではなくて、ココログというサービスに変えるためのカスタマイズを試みています。言葉の使い方をお客様に合うように書き換えたり、具体的には、ニフティが持っているアカウント情報と連携させることだったりということですね」

■有名人を使って啓蒙活動
2003年12月にスタートしたココログだが、会員の多く、いや国内のネットユーザーの大半はブログをどう使えばいいのかわからない状態。そのため、前島さんたちがまず考えたのは、ブログの啓蒙活動だった。

「ブログを理解してもらうために、有名人にブログを書いてもらって、それを見てもらうのが早いだろうということになって、有名人ブログをはじめたんです。今ではココセレブというコーナーになっていますけど」

ココログの初期からブログを書き始め、話題になったのは金融コンサルタントの木村剛氏『週刊!木村剛』やトルシエジャパンで通訳を務めたフローラン・ダバディ氏『FLORENT DABADIE BLOG』ら。彼らが率先してブログを活用し、書籍執筆やイベントなどに結びつけたことも、ブログ自体のPRになった。

また、ブログが企業のPR・マーケティングにも利用することができるという事実が、一般に認識されるようになった背景には、社長ブログの存在が大きい。その社長ブログというものが一般に浸透したのもココログでニフティの社長がはじめた『古河建純 インターネットBlog』の影響がある。

「経営者の言葉が直に伝わるということで、大きな反響をいただきました。また、他企業の経営者の方からの問い合わせもたくさんありましたね」

というのはココログの企画を担当するサービスビジネスグループコンシューマメディア部の田代光輝さん。そして、ブログを完全に一般層にまで浸透させたのは"ブログの女王"こと眞鍋かをりさん。彼女はブログの使い方をひととおり説明しただけで、あっという間に使い方を把握したという。

「私たちの方からお願いしたことは、出来るだけ自由に楽しくご本人に書いていただく、ということでした。あとは眞鍋さんが自分でコツを掴んでくれたんです」(前島さん)

この「お願い」は、既存の公式サイトの延長、単なるオフィシャル情報やアナウンスにならないようにと設定したもの。それがうまくいって、テレビの画面とは違った、日常や本音がブログを通して垣間見られるメディアとしての有名人ブログが誕生。今では当たり前の存在になっている。

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「ブログの女王」として知られるタレント眞鍋かをりさんのブログ

ココログならではのサービスで進化するブログへ

■TypePadとココログの蜜月関係

ココログとTypePadの関係を示すエピソードにポッドキャストがある。TypePadがポッドキャストに対応すると、"ポッドキャスティングジュース"というポッドキャスト専用のポータルを作り、送り手、受け手のコミュニティを作り出す。新しく生まれた技術にTypePadが対応し、ココログはそれをうまく活用したサービスを作り出す。

ココログが最近力を入れているのがブログパーツの充実。これにもTypePadの新しい技術への対応が関係している。

「以前は@niftyの担当者が占いコンテンツをブログのサイドバーに置きたいと考えても、それを可能にするためにはシックス・アパートの技術さんにお願いして、時間もお金もかけて対応しなくてはならなかった。でも今はブログパーツ機能が公開されたので、ブログパーツの開発を独自に行えるようになりました」

というのは、ココログのシステム・技術を担当するコミュニティメディア部の佐藤直之さん。これは2006年にTypePadに追加された"ウィジェット機能"の話。ウィジェット機能とはブログのサイドバーに並べることができるミニアプリケーション=ブログパーツのことで、シックス・アパート側がそのAPIを公開したことにより、独自にブログパーツを開発し、ココログのサイドバーに設置できるようになった。

2007年の3月末にオープンした"ブログパーツガーデン"では、占い、ゲーム、天気、映画、旬ワード検索など、さまざまなブログパーツが並んでおり、簡単な操作でココログのサイドバーなどに貼り付けることができるようになっている。これらブログパーツは単にユーザーへのサービスの拡張だけでなく、占いやゲームといった@niftyが持っているコンテンツとブログを連携し、相互のトラフィックを生むというメリットも生んでいる。


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ブログパーツガーデンのページ。まめに新しいブログパーツが追加され、人気ランキングやユーザーが書いたブログパーツの記事のリンクもある

■ココログならではの試み

ブログを取り巻く状況は絶えず変わっていく。ココログがサービスをはじめた後には、Livedoorをはじめとした無料ブログサービスが台頭し、ビジネスモデルの転換が迫られた。ニフティも2005年11月も@nifty以外の会員も無料でブログを開設できる"ココログフリー"をスタートさせている。これによって、ユーザーの加入数は倍になったという。これらのような時代の変化はあっても一貫しているのは、コミュニティを大事にするという部分だ。

「当初はブログって技術者のおもちゃだと思われていたんですね。それを、ニフティがやるからには、新しいコミュニケーションのツールにしてやろうという思いが強かったですね」(前島さん)

「他のブログサービスと比べて、ユーザーの更新頻度が高いというのがココログの強みなんです。ただ加入者を増やすのではなく、アクティブユーザーを増やすためには何をすればいいのかを、今後も考えていきたいです」(田代さん)

「ブログが出てきた初期の頃と違って、今はブロガーの数も増えて、とても顔が見えるコミュニティ的ではなくなっているんですが、他のブログサービスに比べてもココログは個々のユーザーの個性があると感じています。そういうものはココログのブランドにもつながる部分。ココログを使っていてよかったなと思えるようなサービスを今後も展開できればいいと思ってます」(佐藤さん)

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今回お話を伺った前島さん、佐藤さん、田代さん(左から)

事例データ
Lekumo ブログOEM(旧 TypePad)
・サイトを公開したのは:2003年12月
・はじめた理由:会員向けのブログホスティングサービスをはじめるため
・制作を担当したのは:社内
・何か手ごたえはありましたか?:新しいオンラインコミュニティの形を作ることができた

2007年 5月17日      カテゴリー Lekumo ブログOEM

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