愛媛朝日テレビが Movable Type と Zenback BIZ を使う理由

愛媛朝日テレビ 様

実際にサイトと Twitter を連携させてみて、やはり双方向性を持たせることは大事だと痛感しました。今回はまだ入り口ですが、次回以降のプロモーションに向けていろいろな可能性を感じています。

愛媛県の放送局・愛媛朝日テレビ(愛称:eat、イート)は、全国高校野球選手権愛媛大会のダイジェスト動画配信サイト「白球青春」を期間限定でオープンした。同社では、テレビで愛媛大会のダイジェスト映像を放映しているが、そのすべての映像を見ることができる。公開期間は2011年7月7日から8月5日までですでに終了しているが、全国高校野球選手権地方大会初の有料配信や Twitter(ツイッター)との連携など、さまざまな試みを取り入れて注目を集めた。

地方発のコンテンツを全世界に提供する

愛媛朝日テレビからの依頼をもとに、制作を担当したのは NTT コミュニケーションズ、GMO デジタルコンテンツ流通とシーエムパンチ。当初の依頼内容はどのようなものであったのだろうか。

「もともと毎年地方大会のダイジェストをテレビ放映しているのですが、視聴できる地域が限定されていました。そこで、もっと広く多くの人に見てもらいたいという目的があり、ネットでの動画配信をおこなうことにしました。動画を無料でご提供するかどうかは議論があったのですが、コンテンツの二次利用による『課金モデルの構築』トライアルの意味も含め、有料配信とさせていただきました」
(愛媛朝日テレビ 武本太さん)

その他、サイト構築にあたっての要望や、必須だった要件についてもうかがってみた。

「サイト制作をお願いするときに、要望がいくつかありました。ひとつは更新情報がわかりやすく表示されていること。また、そのために更新作業が煩雑にならないこと。HTML を書き換えたりなどの作業ができる人間は限られているので、ワードやエクセルを使えるレベルの人材でも更新できるようにしてほしいとお願いしました。いわゆる CMS 的なものの導入ですね。サービスの開始時期が迫っていたため、開発期間が短いことも重要でした」
(愛媛朝日テレビ 武本太さん)

 それを受けて、NTT コミュニケーションでシステムとサイト内容の提案をおこなった。

「条件を満たすシステムとして、Movable Type が候補に挙がりました。愛媛朝日テレビでは、すでに Movable Type の利用実績があったこともあり、採用はすんなり決まりました。また、地方発のコンテンツを広めるためのツールとして、ソーシャルな機能を加えたらどうかというご提案もさせていただきました」
(NTT コミュニケーションズ 松岡重樹さん)

Movable Type 単体では、有料動画配信やソーシャルとの連携機能は備えていないが、外部サービスやウィジェットを導入することで、簡単に実現が可能になる。

ソーシャルメディアとの連携を実現するツールとしては、 Zenback BIZ が選定された。ウィジェット形式なので、テンプレートのフッターにスクリプトを1行加えるだけで、簡単にソーシャルメディアとの連携が可能だ。

有料動画配信のシステムは、GMO デジタルコンテンツ流通の「デジタルコンテンツ王」を利用した。

宇和島東-済美「これは ASP 型のサービスで、DRM(デジタル著作権管理機能)、課金・決済機能を一括で提供しています。リンクを貼るだけで簡単に有料動画配信が実現できます」
(GMO デジタルコンテンツ流通 高橋万博さん)

Movable Type へも簡単に組み込めたということだ。

「1ヶ月切るくらいの短期間で、要望に沿ったサイトが実現できました」
(シーエムパンチ 永野拓さん)

更新作業は簡単。Twitter との連携で多くのファンを獲得

公開後には毎日数試合、新しい動画を配信した。

「更新は簡単でした。作業としては、映像をコンバートしてデジタルコンテンツ王のサーバにアップし、Movable Type の管理画面で、指定された位置に動画の URL を貼るだけだったので、期間中特に問題もなく動画をアップし続けることができました」
(愛媛朝日テレビ 武本太さん)

通常、新しいページを作るときには、新たなエントリーを作成する必要がある。しかし、今回は、あらかじめ制作の段階でエントリーを作成し、あとは自動的に生成されるような仕組みを作っておいた。

「できるだけ簡単な作業で試合結果が追加されるように、一手間かけました。動画の URL を入力する部分にはカスタムフィールドを利用し、URLの入力と同時にリンクが自動で貼られ、ページを生成する仕組みになっています」
(シーエムパンチ 永野拓さん)

 

右ナビに設置したZenback BIZウィジェット連携させるソーシャルメディアとしては、主に Twitter を利用した。

「もともとはそれぞれの動画のページごとに関連するツイートを表示させようと思っていたのですが、動画の視聴は会員限定なので、それは NG になってしまいました。そこで、Zenback BIZ のウィジェットをトップページの右ナビに設置し、このサイト自体に関するツイートを流すようにしました」
(シーエムパンチ 佐々木康彦さん)

「白球青春」専用のアカウントも用意した。当初は動画の更新情報などがツイートの中心だったが、だんだん試合情報そのものもツイートするようになっていったという。

「制作チームだけでなく、アナウンサーも協力を申し出てくれたので、共同アカウントを作って交代でツイートすることにしました。すると、みんな積極的にツイートを始めて、5回裏ツーアウト2塁とか、ほぼ実況に近い内容を入力する人がでてきたんですね。そうしたら、Twitterのフォロワーがぐんと増えたんです。」
(愛媛朝日テレビ 武本太さん)

どんなフォロアーが多かったのだろう。

「プロフィールを見ると、愛媛県出身で現在県外に住んでいる方が多かったですね。フォロワーからのリプライやリツイートも増え、そこでちょっとしたコミュニケーションも生まれました」
(愛媛朝日テレビ 武本太さん)

オープンな場で繰り広げられたその様子はすべて Zenback BIZ を介して自動的にトップページに表示される。新鮮な情報が表示され、活発なやりとりがあることが目に見えるため、サイトを訪れた人が会員でなかったとしても、高校野球に関するファンが集まっていることがすぐにわかるという効果がある。

なお、始める前は、スパム的な書き込みや誹謗中傷を懸念していたそうだが、結果的に問題のあるツイートは1件もなかったという。

「Zenback BIZ には NG ワードへのフィルタリング機能も備えられているので、ある程度安心感はありました。ただ、もしも問題が多いようであれば、ユーザーのツイートを表示するのはやめて、公式のものだけに戻す準備はしていました」
(シーエムパンチ 佐々木康彦さん)

記名式を基本とするソーシャルメディアを経由したフィードバックのみを掲載したこともあいまって、今回に関しては炎上への心配は杞憂におわったということだ。

また、各ソーシャルボタン(Twitter へのツイート、はてなブックマーク、mixiチェック、Google +1、Facebook いいね!)も設置した。ボタンをクリックするだけで、訪問者が発信者となって情報を広めてくれるため、情報拡散に役立つ。

しかも Zenback BIZ ならばそこで拡散された情報(フィードバック)が、「顔アイコン」と「コメント」つきでウィジェット上に可視可される。

「ユーザーがサイトを訪問した瞬間に、このサイトについて誰がどういっているかがわかるというのはすごいことだとはっきりわかりましたね」
(シーエムパンチ 佐々木康彦さん)

 

次回以降を見据えたサイト構築で低コスト化を実現

当初の目的だった、広くコンテンツを見てもらいたいという試みは成功したのだろうか。

「メルマガの登録者数の約10%が動画視聴会員の仮登録をおこない、さらに有料会員登録をおこなってくれた方がそのうちの約30%くらいでした。おおむね予想の範囲内ではありましたね」

登録者に傾向はあったのだろうか。

「登録者の半数以上が県外に住んでいる方だったのは想像以上でした。中には、どうしても入会したいということで、メールで登録方法の問い合わせをしてくれた50代の方もいて、熱い思いが伝わって来ました。海外からの登録も数件ありましたね。もう少し準備期間が長ければ、もっと多くの方に見ていただけたのではないかと思います」
(愛媛朝日テレビ 武本太さん)

とはいえ、プロモーション活動には障壁もあった。

「地方のテレビ局ですので、全国を対象とする機会もあまりなく、地元への広告出稿は紙媒体がほとんどなんですね。また、どうすればネット動画配信のプロモーションとして効果があがるのか、経験値が不足していたんです。」
(愛媛朝日テレビ 武本太さん)

そのため今回は、地道に足でも営業活動をおこなったという。

「チラシやポスターを作って、東京都内にある愛媛のアンテナショップに置いてもらいました。また、愛媛の食材を使用している飲食店には、一軒づつサイトを知らせて回りました。ものすごくアナログな作業ですね」
(NTT コミュニケーションズ 中並沙緒理さん)

「準備期間がもう少しあれば、分析ツールをしっかり使って、情報がどのように拡散したかも細かく追っていきたかったですね。数値化して分析を深めることで、さらにソーシャルメディアの利用を促進することができると思います」
(NTT コミュニケーションズ 松岡重樹さん)

準備期間が多く取れない状況ではあったが、サイトをオープンした後も着実に登録者数が増えていったのは、ソーシャルメディアで情報を拡散した影響によるところが大きいだろう。

地方大会の終了に合わせてサイトはクローズしたが、半年後には再び春の地方予選が始まる。同様の配信サービスをおこなうかどうかは未定だが、すでにシステム側では再オープンへ向けた準備をおこなってあるという。

「実は、今回の構築では、次回にシステムを活かせるような作り込みをしてあるんです。現在、エントリー自体は非公開になっていますが、外側のイメージ画像だけを作り変えることで、同じシステムをすぐに利用できるようになっています。毎回新たに構築し直すのに比べ、再オープン時の費用と手間がかなり抑えられます」
(シーエムパンチ 佐々木康彦さん)

「実際にサイトと Twitter を連携させてみて、やはり双方向性を持たせることは大事だと痛感しました。今回はまだ入り口ですが、次回以降のプロモーションに向けていろいろな可能性を感じています。今後はほかの企画や番組のコンテンツにも取り入れていきたいですね」
(愛媛朝日テレビ 武本太さん)

白球青春のプロジェクトメンバー

今回の取材にご協力いただいた白球青春プロジェクトメンバー
(左から佐々木康彦さん、高橋万博さん、中並沙緒理さん、武本太さん、松岡重樹さん、永野拓さん)

事例データ

  • CMS: Movable Type
  • ソーシャルメディア連携ツール: Zenback BIZ
  • サイトをオープンしたのは: 2011年7月
  • サイト構築の目的: 期間限定で動画配信サービスをおこなうため
  • ツール選定理由: 更新利便性の高さと、他サービスとの連携が柔軟にできること
  • 実装を担当したのは: シーエムパンチ
2011年 10月31日      カテゴリー Zenback BIZ

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