Movable Type Enterprise 1.5 マニュアル:

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「Oracle」は世界中の大規模なシステムで採用されている、実績のあるデータベースです。ここではMovable Type Enterpriseのデータベースに「Oracle」を使用する場合のインストール方法について解説します。「Oracle」のバージョンは10g以降に対応しています。

Oracleの準備

インストール

これからOracleをインストールする場合はOracle Database 10g以降をインストールしてください。

データベースの作成時の注意

Oracleデータベースの作成時に、Character Set, National Character SetにUTF8などの日本語(Japanese_Japan)をサポートするCHARSETを設定してください。Movable Type Enterpriseで使用するユーザーおよび表領域を作成します。

  1. Oracle Enterprise Managerを使用して表領域を作成します。Oracle Enterprise Managerにログインし、[管理]タブを選択します。[データベース管理]の中から[表領域]をクリックします。
    例:表領域を「mt」とする場合
    0105-01.jpg

    [作成]ボタンをクリックします。

    0105-02.jpg

    名前に「mt」と入力し、データファイルの[追加]ボタンをクリックします。

    0105-03.jpg

    ファイル名に「mt.dbf」と入力し、[続行]ボタンをクリックします。

    0105-04.jpg
    ヒント ファイルサイズおよびAUTOEXTENDの設定は想定されるデータ量にあわせて適切に設定してください。

    [OK]ボタンをクリックします。

    0105-05.jpg

    以上で表領域の追加が完了しました。

    0105-06.jpg
  2. Oracle Enterprise Managerを使用してユーザーを作成します。Oracle Enterprise Managerにログインし、[管理]タブを選択します。[スキーマ]の中から[ユーザー]をクリックします。
    例:ユーザー名を「mtuser」、パスワードを「mtpasswd」とする場合
    0105-07.jpg

    [作成]ボタンをクリックします。

    0105-08.jpg

    名前に「mtuser」、パスワードに「mtpasswd」、デフォルトの表領域に「MT」と入力します。

    0105-09.jpg

    [ロール]タブを選択し、[リストを編集]ボタンをクリックします。

    0105-10.jpg

    [RESOURCE]を選択した[ロール]に移動します。

    0105-11.jpg

    [OK]ボタンをクリックします。

    0105-12.jpg

    以上でユーザーの追加が完了しました。

    0105-13.jpg

mt-config.cgiの編集(CGIPath)

mt-config.cgiをテキストエディタで編集します。行頭に「#」がある行はコメント行となります。必要に応じて「#」を取り除いてください。「CGIPath」の行にMovable Type Enterpriseを設置するURLを設定します。

Movable Type Enterpriseを「http://www.example.com/webapps/」以下に置く場合
CGIPath http://www.example.com/webapps/

mt-config.cgiの編集(StaticWebPath)

先ほど「CGIPath」で設定したディレクトリにCGI以外のファイルを置けない場合(「/cgi-bin」配下でScriptAliasが有効となっている場合)は、画像やスタイルシートなどの静的ファイルは別のディレクトリに置く必要があります。それら静的ファイルを置くディレクトリを「StaticWebPath」の行に設定します。

CGIPathで指定したディレクトリに静的ファイルを置くことが可能な場合、StaticWebPathを設定する必要はありません。

例:静的ファイルを「http://www.example.com/mt-static/」以下に置く場合
StaticWebPath http://www.example.com/mt-static/

行頭の「#」(シャープとスペース)を取り除くのを忘れないでください。

mt-config.cgiの編集(PublishCharset)

ブログの文字エンコーディングをUTF-8以外に変更したい場合は「PublishCharset」の行に設定します。

例:EUC-JPの場合
PublishCharset EUC-JP
例:Shift_JISの場合
PublishCharset Shift_JIS

mt-config.cgiの編集(データベース関係)

Oracleに関係する設定を行います。行頭「#」(シャープとスペース)を取り除くのを忘れないでください。

ObjectDriver

そのまま「DBI::oracle」のままで構いません。

ObjectDriver DBI::oracle

Database

Movable Type Enterprise用の表領域が存在する「インスタンスのSID」を設定します。

例:SIDが「orcl」の場合
Database orcl

DBUser

Oracleに接続するユーザーのアカウントを設定します。

例:「orcl」というインスタンスに「mtuser」というアカウントで接続する場合
DBUser mtuser

DBPassword

DBUserで指定したユーザーのパスワードを設定します。

例:「mtuser」というアカウントのパスワードが「mtpasswd」の場合
DBPassword mtpasswd

DBHost

Oracle がMovable Type Enterpriseを動作させるウェブ・サーバーと同一のホストにない場合はOracleサーバーのホスト名を設定する必要があります。

データベース・サーバーが「oracle.example.com」というホスト名の場合
DBHost oracle.example.com

DBPort

別ホストのOracleが標準(1521)とは違うポートで動作している場合は「DBPort」の行を追加します。以下の記述を「DBHost」の次の行に挿入します。

DBPort 1522

mt-config.cgiの編集(その他)

必要に応じてその他を設定します。

TempDir

Movable Type Enterpriseが生成するテンポラリーファイルの保存場所を設定します。「/tmp/」以外の場所にしたい場合は行頭の「#」(シャープとスペース)を取り除き、以下のようにします。

TempDir /temp/

DBUmask,HTMLUmask,UploadUmask,DirUmask

Apacheがsuexecで動作している場合、行頭の「#」(シャープとスペース)を取り除き、以下のようにします。

DBUmask 0022
HTMLUmask 0022
UploadUmask 0022
DirUmask 0022

ウェブ・サーバーへ設定の追加

CGIからOracleに接続するためには、ウェブ・サーバーに環境変数「ORACHE_HOME」と「NLS_LANG」を設定する必要があります。ウェブ・サーバーとしてApacheを使用している場合には、設定ファイル「httpd.conf」に以下の記述を追加します。

SetEnv ORACLE_HOME /app/oracle/product/10.1.0/db
SetEnv NLS_LANG Japanese_Japan.UTF8

「NLS_LANG」には、「PublishCharset」に設定する文字エンコーディングに合わせて、Japanese_Japan.UTF8、Japanese_Japan.JA16EUC、Japanese_Japan. JA16SJISなどを指定してください。必ずしもデータベースのCharsetと一緒である必要はありません。

ファイルのアップロードとパーミッションの設定

パッケージを解凍して作成されたディレクトリの中身を、ウェブ・サーバーのインストール先(mt-config.cgiの「CGIPath」で指定している場所)に、FTPクライアントなどでアップロードします。 ただし、StaticWebPathを設定している場合は、mt-staticディレクトリのみ、StaticWebPathで指定している場所にアップロードします。

アップロードの際は、「mt-static/images」ディレクトリ内のファイルは「BINARYモード」で、それ以外は「ASCIIモード」でアップロードします。アップロード後、インストール先のディレクトリ内のCGIスクリプト(「.cgi」という拡張子のファイル)のパーミッションを「755(-rwxr-xr-x)」に設定します。

mt-check.cgiの実行

今までの作業について、システム・チェック用CGI「mt-check.cgi」を実行して最終確認を行います。ウェブ・ブラウザーでmt-check.cgi(本書の例では「http://www.example.com/webapps/mt-check.cgi」)にアクセスしてください。

ページの最下部に「準備が整いました。」というメッセージが表示された場合、無事に作業が終了したことになります。このメッセージが表示されなかった場合、何らかの作業が完了していないので、手順を見直し、足りない作業を行ってください。

0105-14.jpg

mt.cgiの実行

システム・チェックが正常に終了したら、ウェブ・ブラウザーでmt.cgi(本書の例では「http://www.example.com/webapps/mt-check.cgi」)にアクセスしてください。

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ボタンをクリックするとインストールが開始されます。

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「インストールが完了しました。」というメッセージが表示されればインストールは正常に終了しています。[Movable Type Enterpriseにログインしてください]ボタンをクリックするとMovable Type Enterpriseへのログイン画面が表示されます。


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