Movable Type オブジェクト・リファレンス

MT::Blog

概要

use MT::Blog;
my $blog = MT::Blog->load($blog_id);
$blog->name('Some new name');
$blog->save
    or die $blog->errstr;

解説

MT::Blogオブジェクトは、Movable Typeシステムのブログを表し、特定のブログの環境設定情報をすべて格納します。ただし、投稿者別の権限に関する情報は、MT::Blogオブジェクトには含まれません。詳細は、MT::Permissionを参照してください。

利用方法

MT::Blogは、MT::Objectのサブクラスで、MT::Objectのデータ管理およびデータ保存用のメソッドをすべて継承しています。新規オブジェクトの生成、既存オブジェクトの読み込み、オブジェクトの保存などの詳細は、MT::Objectを参照してください。

$blog->file_mgr: このブログで利用するMT::FileMgrオブジェクトを返します。

データ・アクセス用メソッド

MT::Blogオブジェクトは次のデータを格納します。これらのフィールドは、MT::Objectの標準的なデータ・アクセス用メソッドで参照あるいは設定できます。

id: ブログのIDです。
name: ブログ名です。
description: ブログの説明です。
site_path: ブログが出力に利用するインデックス・テンプレートのディレクトリへのパスです。
site_url: MT::Author::removeに対応するURLです。
archive_path: ブログのアーカイブを保存するディレクトリへのパスです。
archive_url: archsathに対応するURLです。
server_offset: 誤解を生じやすいフィールド名ですが、ユーザーが選択したタイムゾーンです。GMTを基準とした時差で表されます。
archive_type: ブログで使用するアーカイブの種類のリスト（カンマ区切り）です。各アーカイブの種類は、"Individual"、"Daily"、"Weekly"、"Monthly"、"Category"のいずれかになります。たとえばそのブログでエントリー・アーカイブと月別アーカイブを利用している場合、archive_typeの値は"Individual,Monthly"になります。
archive_type_preferred: パーマリンク先のアーカイブの種類です。複数の種類のアーカイブが選択されている場合でも、リンクはいずれか一つに対してしか作成できません。パーマリンク先のアーカイブの種類には、前述のarchive_typeに指定したアーカイブの種類のどれか一つを指定することで、複数のアーカイブのうちどのアーカイブにリンクを張るかを指定するものです。
days_on_index: エントリーをメイン・ページに表示する日数です。
file_extension: アーカイブ・ページに使う拡張子です。
email_new_comments: 新規コメントがあった場合に、元のエントリーの投稿者にメールで通知するかどうかを指定するブーリアン・フラグです。
allow_comment_html: コメント中でHTMLの利用を許可するかどうかを指定するブーリアン・フラグです。許可しない設定の場合、ページの構築前に自動的にHTMLタグが削除されます（ただしデータベースに保存されるコメント内容からはタグは削除されません）。
autolink_urls: コメント中のURLを自動的にリンクにするかどうかを指定するブーリアン・フラグです。ただし、allow_comment_htmlが有効になっている場合には、この設定にかかわらず、明示的に<a>タグを記述した箇所だけがリンクになります。
sort_order_posts: エントリーのデフォルトの保存順序です。"ascend"（昇順）または"descend"（降順）のいずれかが指定可能です。
sort_order_comments: コメントのデフォルトの保存順序です。"ascend"（昇順）または"descend"（降順）のいずれかが指定可能です。
allow_comments_default: MT::Entryオブジェクトのallow_commentsフィールドのデフォルト値です。
convert_paras: エントリー構築時に適用するテキスト・フィルターのリスト（カンマ区切り）です。
convert_paras_comments: コメント構築時に適用するテキスト・フィルターのリスト（カンマ区切り）です。
status_default: MT::Entryオブジェクトのstatusフィールドのデフォルト値です。
allow_anon_comments: 匿名の（コメント投稿者の名前もメールアドレスもない）コメントを受け付けるかどうかを指定するブーリアン・フラグです。
allow_unreg_comments: 未登録の（認証されたメールアドレスとパスワードのペアのない）コメントを受け付けるかどうかを指定するブーリアン・フラグです。
words_in_excerpt: 概要を自動生成するときの文字数です。
ping_weblogs: エントリーの保存後、weblogs.comにXML-RPC pingを送信するかどうかを指定するブーリアン・フラグです。
mt_update_key: エントリーの保存後にmovabletype.orgに送信するMovable TypeのRecently Updatedキーです。
language: ブログ内で日付表示に使用する言語です。
welcome_msg: メインの編集メニューに表示するウェルカム・メッセージです。HTMLによる装飾が必要な場合には、そのタグも指定します。

データの検索

ブログ・レコードの検索では、IDによる検索の他、次のフィールドの任意の組み合わせによる検索やソートを行うことができます。詳細は、MT::Objectのloadメソッドの説明を参照してください。

name

MT::Blog::removeでブログを削除すると、ブログ・レコードだけでなく、そのブログ中のエントリー、通知、権限、コメント、テンプレート、カテゴリーもすべて削除されます。

Movable Typeシステムでは、一回のリクエストの処理中に比較的頻繁にMT::Blogオブジェクトをディスクから読み込む必要が生じるため、MT::BlogオブジェクトはMT::Blog::loadによってキャッシュされ、ブログあたりの読み込みを1回で済ませるようになっています。このMT::BlogオブジェクトはMT::Requestのシングルトン・オブジェクト中にキャッシュされます。ただしこのキャッシングが行われるのは、IDでブログを読み込んだときのみです。