Movable Type Enterprise 1.5 マニュアル: 新規インストール(PostgreSQL)

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新規インストール(PostgreSQL)

「PostgreSQL」は日本でも多く使われているオープンソースのデータベースです。ここではMovable Type EnterpriseのデータベースにPostgreSQLを使用する場合のインストール方法について解説します。

PostgreSQLの準備

インストール

これからPostgreSQLをインストールする場合はバージョン7.3以降をインストールしてください。ここでは、ウェブ・サーバーと同じホストにPostgreSQLがインストールされていることを前提に説明します。

ユーザー、データベースの作成

Movable Type Enterpriseで使用するユーザーおよびデータベースを作成します。

  1. createuserコマンドを使用してユーザーを作成します。
    例:ユーザー名を「mtuser」、パスワードを「mtpasswd」とする場合
    $ createuser -P --no-adduser --no-createdb mtuser
    Enter password for new user:
    Enter it again:
    CREATE USER
    
  2. createdbコマンドを使用してデータベースを作成します。
    例:データベース名を「mt」とする場合
    $ createdb --owner mtuser mt
    CREATE DATABASE
    

mt-config.cgiの編集(CGIPath)

mt-config.cgiをテキストエディタで編集します。行頭に「#」がある行はコメント行となります。必要に応じて「#」を取り除いてください。「CGIPath」の行にMovable Type Enterpriseを設置するURLを設定します。

例:Movable Type Enterpriseを「http://www.example.com/webapps/」以下に置く場合
CGIPath http://www.example.com/webapps/

mt-config.cgiの編集(StaticWebPath)

先ほど「CGIPath」で設定したディレクトリにCGI以外のファイルを置けない場合(「/cgi-bin」配下でScriptAliasが有効となっている場合)は、画像やスタイルシートなどの静的ファイルは別のディレクトリに置く必要があります。それら静的ファイルを置くディレクトリを「StaticWebPath」の行に設定します。CGIPathで指定したディレクトリに静的ファイルを置くことが可能な場合、「StaticWebPath」を設定する必要はありません。

例:静的ファイルを「http://www.example.com/mt-static/」以下に置く場合
StaticWebPath http://www.example.com/mt-static/

行頭の「#」(シャープとスペース)を取り除くのを忘れないでください。

mt-config.cgiの編集(PublishCharset)

ブログの文字エンコーディングをUTF-8以外に変更したい場合は「PublishCharset」の行に設定します。

例:EUC-JPの場合
PublishCharset EUC-JP
例:Shift_JISの場合
PublishCharset Shift_JIS

mt-config.cgiの編集(データベース関係)

PostgreSQLに関係する設定を行います。行頭「#」(シャープとスペース)を取り除くのを忘れないでください。

ObjectDriver

そのまま「DBI::postgres」のままで構いません。

ObjectDriver DBI::postgres

Database

Movable Type Enterprise用のデータベースの名前を設定します。

例:データベース名が「mt」の場合
Database mt

DBUser

PostgreSQLに接続するユーザーのアカウントを設定します。

例:「mt」というデータベースに「mtuser」というアカウントで接続する場合
DBUser mtuser

DBPassword

DBUserで指定したユーザーのパスワードを設定します。

例:「mtuser」というアカウントのパスワードが「mtpasswd」の場合
DBPassword mtpasswd

DBHost

PostgreSQLがMovable Type Enterpriseを動作させるウェブ・サーバーと同一のホストにない場合はPostgreSQLサーバーのホスト名を設定する必要があります。

例:データベース・サーバーが「postgres.example.com」というホスト名の場合
DBHost postgres.example.com

DBPort

別ホストのPostgreSQLが標準(5432)とは違うポートで動作している場合は「DBPort」の行を追加します。以下の記述を「DBHost」の次の行に挿入します。

DBPort 6789

SQLSetNames

データベースへアクセスする際の文字エンコーディングを明示的に設定するものです。クライアント側のエンコードを指定する必要がある場合はこの値を「1」に設定します。

SQLSetNames 1

mt-config.cgiの編集(その他)

必要に応じてその他を設定します。

TempDir

Movable Type Enterpriseが生成するテンポラリーファイルの保存場所を設定します。「/tmp/」以外の場所にしたい場合は行頭の「#」(シャープとスペース)を取り除き、以下のようにします。

TempDir /temp/

DBUmask,HTMLUmask,UploadUmask,DirUmask

Apacheがsuexecで動作している場合、行頭の「#」(シャープとスペース)を取り除き、以下のようにします。

DBUmask 0022
HTMLUmask 0022
UploadUmask 0022
DirUmask 0022

ファイルのアップロードとパーミッションの設定

パッケージを解凍して作成されたディレクトリの中身を、ウェブ・サーバーのインストール先(mt-config.cgiの「CGIPath」で指定している場所)に、FTPクライアントなどでアップロードします。

ただし、StaticWebPathを設定している場合はmt-staticディレクトリのみ、StaticWebPathで指定している場所にアップロードします。

アップロードの際は、「mt-static/images」ディレクトリ内のファイルはBINARYモードで、それ以外はASCIIモードでアップロードします。アップロード後、インストール先のディレクトリ内のCGIスクリプト(「.cgi」という拡張子のファイル)のパーミッションを「755(-rwxr-xr-x)」に設定します。

mt-check.cgiの実行

今までの作業について、システム・チェック用CGI「mt-check.cgi」を実行して最終確認を行います。ウェブ・ブラウザーでmt-check.cgi(本書の例では「http://www.example.com/webapps/mt-check.cgi」)にアクセスしてください。

ページの最下部に「準備が整いました。」というメッセージが表示された場合、無事に作業が終了したことになります。このメッセージが表示されなかった場合、何らかの作業が完了していないので、手順を見直し、足りない作業を行ってください。

0104-01.jpg

mt.cgiの実行

システム・チェックが正常に終了したら、ウェブ・ブラウザーでmt.cgi(本書の例では「http://www.example.com/webapps/mt.cgi」)にアクセスしてください。

0104-02.jpg

[インストールを続行]ボタンをクリックするとインストールが開始されます。

0104-03.jpg

「インストールが完了しました。」というメッセージが表示されればインストールは正常に終了しています。[Movable Type Enterpriseにログインしてください]ボタンをクリックするとMovable Type Enterpriseへのログイン画面が表示されます。


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