Movable Type News

Movable Type 9 の提供を開始

本日、Movable Type のメジャーバージョンアップとなる Movable Type 9 の提供を開始しました。

ニュース目次

Movable Type 9 について

Movable Type 9 では、ウェブサイト構築およびコンテンツ編集時のストレスを軽減するためのUI改善を行なっています。さらに、ブロックエディタの登場後もいまだ多くのユーザーに好まれ、利用されている「リッチテキストエディタ」をより使いやすく高機能なものに刷新しています。

Movable Type 7 以降続けている漸進的なリリースはこれからも継続し、安全性と互換性を重視しながら今後もアップデートを行なっていきます。

また、使いやすさの向上に加えて、安心して長く使い続けていただけるように、LTS*版のサポート期間を最長4年間に延長するなど、プロダクト・ライフサイクルポリシーも変更しました。これまで以上に、計画的なアップデートと継続的な安定運用を行なっていただける環境の維持を目指します。

* LTS:Long-Term Support(長期サポート)

Movable Type 9 の主な新機能、改善点

Movable Type 9 では多くの機能強化と改善を行なっています。

Movable Type 8 のインターフェースをベースに、主要な機能に素早くアクセスできるように改善しました。

管理画面のユーザーインタフェースの改善

ヘッダーから検索、サイト一覧、システム設定に素早くアクセス
常に固定表示されるヘッダーメニューを追加。コンテンツデータなどの各種検索、サイト一覧表示、システム設定に素早くアクセスできます。

ダッシュボードに戻らずに、ヘッダーのボタンをクリックしてサイト一覧を表示できます。

コンテンツデータなど各種検索もヘッダーメニューから直接可能です。

コンテンツの新規作成も素早くスタート、左サイドバーを折りたたんで編集エリアを確保
「新規作成」「再構築」「サイトを見る」のボタンを左サイドバーの上部に並べました。「新規作成」ボタンはクリックすると操作メニューが表示され、作成するコンテンツの種類を選択できます。左サイドバーは、コンテンツ編集を行なう中央のスペースをより広く確保できるように折りたためます。

ボタンをクリックすると左サイドバーが折りたたまれ、マウスオーバーで一時的に表示されます。

リッチテキストエディタを刷新、より使いやすく高機能に

現在も利用ユーザーが多いリッチテキストエディタを TinyMCE ベースから Tiptap ベースに変更し、多くの機能を拡充しました。

表示する装飾などのボタンをサイトごとにカスタマイズ
システムの設定メニューに新しく追加された「リッチテキストエディタ」メニューから、次のような設定が行えます
■ ツールバーに表示するボタンの選択とドラッグ&ドロップによる並び替え
■ 見出しと段落のパターンの選択とドラッグ&ドロップによる並び替え
■ 文字色と背景色の選択肢をカスタマイズ
■ oEmbedによる埋込時のパラメーター(最大の幅と高さ)のデフォルト値を設定

各種設定は、システム > 設定 > リッチテキストエディタから行えます。

さまざまな貼り付け形式をサポート
コンテンツの編集画面でURLを貼り付ける際に、次の形式から選択できるようになっています。
■ テキストとして貼り付け
■ HTMLとして貼り付け
■ リンクとして貼り付け
■ oEmbedで貼り付け
■ ページのOGPのデータからカード形式で貼り付け(※)
■ ページのOGPのデータからインラインリンクで貼り付け(※)
■ Markdownを変換して貼り付け

※新たに追加されたシステムテンプレート「ウェブページの埋め込み (インラインリンク)」「ウェブページの埋め込み (カード)」でそれぞれカスタマイズが可能です。

ウェブサイトのURLを貼り付けると自動判別でカード形式に変換します。

画像とリンクはコンテキストツールバーから可能
編集画面に貼り付けた画像とリンクは、マウスオーバーすると、それぞれに応じたコンテキストツールバーが表示され、編集やリンク先URLの確認をスムーズに行えます。
/(スラッシュ)による見出しレベルの選択と定型文の挿入
新しい行の先頭で「/」を入力すると、見出しレベルと登録済みの定型文を素早く呼び出すことができ、その場で選択、挿入が可能です。

ツールバーに視線を移すことなく、その場で見出しレベルの設定や定型文の挿入が可能です。

構造を確認して編集できるHTML構造編集モード
入力したコンテンツを、HTMLの構造として確認できるHTML構造編集モードを搭載。id / class / style の編集も可能なので、事前にCSSでスタイルを設定した id や class を付けたり、インラインでスタイルを設定したりすることができ、デザイン性の高いコンテンツを作成可能です。

右上のレイヤーが重なったようなアイコンのボタンでHTML構造編集モードに切り替えられ、
それぞれのタグをクリックすると id / class / style 属性の値を編集できます。

Markdown記法のショートカットに対応
編集領域で、Markdown記法のショートカットをサポートしました。
《Markdown記法のショートカットの例》
 ■ * :リスト
 ■ ## :見出し2
 ■ *** :水平線
 ■ ** ** :ボールド など

テキストフォーマットを追加

記事・ウェブページ・コンテンツタイプを入力する際のテキストフォーマットを追加しました。

新しく追加された CommonMark と GitHub Flavored Markdown
共通仕様に基づいたMarkdown記法に加えて、テーブル、タスクリスト、取り消し線などのGitHub拡張記法も利用可能になりました。Markdownに慣れた方は、より効率的にコンテンツを編集できます。

フォーマットは入力エリア右上にあるプルダウンメニューで選択できます。

ダッシュボードウィジェット機能を追加

ユーザーダッシュボード(ログイン直後に表示)と各サイトのダッシュボードに、テンプレートでカスタマイズしたウィジェットを表示できる「ダッシュボードウィジェット」機能を追加しました。

サイトダッシュボードに「重要なお知らせ」と「編集ルール」
「最近アップロードされた画像」などのウィジェットを表示した例。

ダッシュボードに独自のウィジェットを表示できる「ダッシュボードウィジェット」
サイト管理者から運用担当者へのお知らせや、マニュアルへのリンク、最新記事へのリンク、よく使うサイトへのリンクなど、利用者向けの情報や作業を効率化するためのリンクなどを掲載できます。
テンプレートの種類に「ダッシュボードウィジェット」を追加
デザインテンプレートの種類に「ダッシュボードウィジェット」を追加しました。システムテンプレートと各サイトに作成でき、このテンプレートでダッシュボードウィジェットの追加・編集を行います。
HTML や MTタグで記載することができるので、固定のテキストに限らず、最近アップロードされた画像などを表示することも可能です。

画像挿入ウィンドウのユーザーインターフェースの改善

画像挿入・指定時のウィンドウのユーザーインターフェースを改善し、より少ない操作で画像を挿入できるようにしました。

「情報を編集」をクリックすると、画像の名前と説明を編集可能。
挿入後に画像の編集ボタンから画像の変更やテキストの編集も行えます。

画像アセット一覧をサムネイル表示に変更、代替テキストとキャプションの設定も可能に
画像挿入ウィンドウを開くとサムネイル画像の一覧を表示するように改善しました。視覚的に画像を確認しながら目的の画像アセットを素早く選択できるため、記事作成時の画像挿入作業がスムーズになります。
また、代替テキストとキャプションの設定は、これまではMTブロックエディタでのみ可能でしたが、全てのテキストフォーマットで画像挿入時に設定できるようにしました。キャプションを設定した場合は、figure タグを使ったHTMLコードを挿入します。
画像の名前と説明を素早く編集
画像の「名前」と「説明」を、画像アップロード時にも編集できるようにしました。名前については、自動的にファイル名が設定されるようにしていますが、それぞれの画像に適した名前と説明を設定しておくことで検索性が向上します。
画像挿入後に編集画面から再編集が可能に
テキストフォーマットがブロックエディタもしくはリッチテキストの場合、挿入した画像の編集ボタンから画像の変更ができ、代替テキスト、キャプション、画像サイズなども編集できます。

デフォルトテーマとして新たに Eigerwand を追加

Movable Type 9 でデフォルトテーマとなる新しいテーマ「Eigerwand」を追加しました。既存のテーマ「Eiger」をベースに、HTML構造やナビゲーションを見直しています。

新テーマ「Eigerwand」のメインページ。

管理画面の新デザインはスマートフォンにも対応

Movable Type 9 の新しいユーザーインターフェースはスマートフォンのブラウザーからも快適に操作できます。

画像左:サイドバーを表示、画像右:検索機能を表示。

このほか多数の改善、修正を行なっています。詳細はリリースノートをご覧ください。

Movable Type 9 のライセンス・価格

Movable Type 9 は、Movable Type 8 と同じライセンス体系を継続し、各製品の価格変更はありません。

ソフトウェア版においては、Movable Type ソフトウェア版/Movable Type Advanced のライセンス、もしくはそれぞれの年間メンテナンスのライセンス登録があり、メンテナンスを継続中のお客様は、新たにライセンスを購入することなく Movable Type 9 のご利用が可能です。

クラウド版についても、契約中のお客様は Movable Type 8 から Movable Type 9 へのバージョンアップが可能です。

※ 価格は2025年10月22日時点のものです。2026年4月1日に、Movable Type ソフトウェア版の価格改定および Movable Type クラウド版の料金改定とプラン体系変更を予定しています。詳細は価格改定のお知らせをご参照ください。
※ クラウド版において、Movable Type 8 から Movable Type 9 への自動アップデートは行いません。
※ クラウド版のアップデートについては「クラウド版における Movable Type 8 から 9 へのバージョンアップについて」の項目をご覧ください。

価格ライセンス概要
Movable Type ソフトウェア版
(1インストール・無制限ユーザー)
99,000円
(税込)
プログラムをサーバーにインストールして利用するソフトウェア版のライセンスです。購入から1年間のメンテナンスが付属しています。
Movable Type 年間メンテナンス
(1年)
33,000円
(税込)
最新バージョンおよびテクニカルサポートの提供を受けるためのライセンスです。Movable Type ソフトウェア版 ライセンスには1年間のメンテナンスが含まれ、本ライセンスを購入することでメンテナンスを継続可能です。
Movable Type ワークフローパック
(1インストール・無制限ユーザー)
198,000円
(税込)
Movable Type ソフトウェア版のライセンスと、ワークフロー機能を追加して記事の公開申請、承認処理をするためのプラグイン「CheckRelease for Movable Type」をセットにしたパッケージ製品です。別々に購入するより4万円お得になります。
※ 次年度以降の CheckRelease 年間メンテナンス:33,000円(税込)
Movable Type ステージングパック
(1インストール・無制限ユーザー)
275,000円
(税込)
Movable Type ソフトウェア版のライセンスと、管理するディレクトリ配下のファイルを別の環境に同期させるためのプラグイン「Uploader for Movable Type」をセットにしたパッケージ製品です。別々に購入するより4万円お得になります。
※ 次年度以降の Uploader 年間メンテナンス:44,000円(税込)
Movable Type Advanced
(無制限インストール・無制限ユーザー)
1,320,000円
(税込)
Movable Type をベースに、Oracle や Microsoft SQL Server などの商用データベースへの対応、LDAP ディレクトリとの連携機能などを追加。1ライセンスで複数インストールでき、社内システムと連携させた大規模運用に最適な上位版です。
※ 次年度以降年間メンテナンス:264,000円
Movable Type クラウド版 月額 8,800円〜
(税込)
Movable Type クラウド版は、クラウド環境にインストールされた最新版の Movable Type をそのまま利用するサービスです。月額の利用料にメンテナンス(テクニカルサポートと最新バージョンの提供)が含まれます。
※ Movable Type 9 のクラウド版はS2以上のプランでの提供となります。
Movable Type AMI版 0.07ドル / 時間
499ドル / 年

(税抜)
Movable Type がインストールされた、OS込みの Amazon Machine Image(AMI)です。AWS Marketplace から簡単に Amazon EC2 サーバー上に環境を構築できます。

なお、Movable Type ソフトウェア版 のライセンスを新たに購入することで、Movable Type 8の最新版をダウンロードして利用することも可能です。Movable Type 8 のテクニカルサポートは、2027年のEOMまで受けることができます。

各ライセンスの詳細はライセンスのご案内ページをご覧ください。Movable Type クラウド版については、サービスご案内ページのプラン表で各プランの料金を掲載しています。

プロダクト・ライフサイクルポリシーの改定

適切なバージョンを選択しやすいように、Movable Type 9 ではライフサイクルポリシーを見直しました。

  • リリースサイクルを3カ月から4カ月に変更します(1月末/5月末/9月末を予定)
  • Movable Type 9 正式リリースの1年後にリリースするバージョンが LTS(Long-Term Support)版となり、以降、LTS版は2年単位のリリースとなります
  • Movable Type 9 のLTS版は、GA(正式版リリース日)からEOS(製品販売終了日)までの2年間の後、EOM(メンテナンス終了日)までテクニカルサポートとバグフィックス、セキュリティアップデートを1年、その後セキュリティアップデートのみ1年提供します。最長4年間の利用が可能です
  • LTS版も、4カ月に1度、バグフィックスのパッチバージョンをリリースします
  • 非LTS版にも1年間のセキュリティアップデート提供期間があります

※ Movable Type 8.8.x は、EOLまで3年の予定を変更し、4年に延長します。
※ 大規模サイトで検証に時間が必要な場合は、一旦8.8系にアップグレード後、9.3.x 以降のバージョンにアップグレードすることを推奨します。

クラウド版における Movable Type 8 から 9 へのバージョンアップについて

Movable Type クラウド版でご利用中の Movable Type 8 のバージョンアップが自動的に行われることはありません。

クラウド版 マイページ にサインインして、操作メニューから「Movable Type 9 へのアップグレード」を選択することで、お客様自身でアップデートを行うことが可能です。

アップグレード作業に際して、事前にて検証を行われたい場合は、サンドボックス作成サービス(有償)のご利用もご検討ください。

Movable Type Premium(Advanced Edition 含む)のリリース予定

Movable Type Premium および Movable Type Premium (Advanced Edition) のMovable Type 9 対応は、2025年11月26日を予定しています
【2025/11/10 追記】Movable Type Premium および Movable Type Premium (Advanced Edition) のMovable Type 9 対応は、2026年1月中旬に変更となりました。

クラウド版も同様です。Movable Type Premium の Movable Type 9 へのバージョンアップはしばらくお待ちください。

詳しくは株式会社フューチャースピリッツ「Movable Type premium ユーザーガイド」をご確認ください。

それぞれの入手方法について

最新バージョンプログラムの入手方法は、お客様が購入し、シックス・アパート ユーザーサイト に登録されている Movable Type ライセンスの製品、バージョンによって異なります。登録されているライセンスをご確認ください。

ライセンスごとの入手方法は次の通りです。

次のいずれかのライセンスがユーザーサイトに登録されているお客様
・Movable Type 7
・Movable Type 6 & 7
・Movable Type 8
・Movable Type 年間メンテナンス
・Movable Type Advanced
上記ライセンスで年間メンテナンスを更新されていて、メンテナンス期限内であれば、シックス・アパート ユーザーサイトより最新バージョンをダウンロード可能です。 メンテナンス期限が切れている場合は、各製品ページよりメンテナンスをご注文ください。

Movable Type を最新のバージョンにアップグレードする手順についてはマニュアルをご覧ください。
Movable Type 6 を含むそれ以前のバージョンのライセンスがユーザーサイトに登録されているお客様
Movable Type ソフトウェア版(99,000円税込)の新規購入が必要となります。ライセンスのご案内ページより購入をお願いいたします。
Movable Type ライセンス登録状況が不明な場合
3年以内にライセンスやメンテナンスを購入されている場合は、ライセンス購入後のお問い合わせフォームよりライセンス登録情報照会をご依頼ください。 Movable Type に対するライセンスやメンテナンスの費用のお支払いが2年以上確認できなかった場合、Movable Type ソフトウェア版(99,000円税込)の購入をご検討ください。ライセンスのご案内ページよりご注文をお願いします。 ※上記のライセンスには納品から1年のメンテナンスが含まれます。次年度以降1年毎にメンテナンス(33,000円・税込)を更新いただくことで、メンテナンスが継続提供される仕組みです。
※Movable Type ソフトウェア版 を2年以上前に購入され、一度もメンテナンスを更新されていない場合、新規ライセンスと同額のメンテナンス費用のお支払いが発生します。その場合は新規購入された方がメンテナンス期限が納品から1年後に設定され、お得になります。
クラウド版で Movable Type をご利用の方
クラウド版における Movable Type 7 から 8 へのバージョンアップについての項目をご確認ください。
Movable Type AMI版 をご利用の方
AWS Marketplace には登録申請済です。AWS による審査後に公開されます。購入の詳細は Movable Type AMI版 のページをご覧ください。すでにご利用中の方は、Movable Type 9 へのアップグレードが可能です。アップデートの詳しい手順についてはマニュアルをご覧ください。
個人無償版をご利用の方
個人無償版ダウンロードフォームより再度お申し込みいただき、改めてダウンロードしてご利用ください。

その他、Movable Type の詳細は、製品サイトをご覧ください。

Movable Type 製品サイト