プレスリリース

ブログ・ソフトウェアおよびサービス大手のシックス・アパート株式会社（本社：東京都港区、代表取締役：関 信浩）はこのたび、ブログ・サービス「TypePad（タイプパッド）」の携帯電話向けコンテンツ表示モジュール「TypeCast (タイプキャスト）」と、TypeCastに含まれる絵文字画像データを、フリーソフトウェア・ライセンスで公開いたします。

プレスリリース資料

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具体的には、TypeCastを構成するソフトウェアをGPL※1で公開すると同時に、絵文字画像データをクリエイティブ・コモンズ・ライセンス※2で提供します。提供開始は2008年5月16日（金）で、TypeCastのソースコードはバージョン管理システムから取得可能となります。また、絵文字画像データはTypePadのサイトからダウンロードしてご利用いただけます。

（TypeCastの詳細はこちら）

従来の携帯電話向けサービス開発では、国内携帯電話キャリア各社の独自HTMLフォーマットにあわせて、個別にコンテンツを作成する必要がありました。TypeCastは、汎用的なAtom Publishing Protocol※3によって取得したコンテンツを、各社のHTMLフォーマットに自動的に変換して出力します。

今回公開するTypeCastは、シックス・アパートがオープンソース・ライセンス版として提供しているブログ・ソフトウェア「Movable Type Open Source(MTOS)」に対応し、MTOSで作成したブログをTypeCastを介して携帯電話で表示させることができます。TypeCastはPerl言語によって開発され、今後はより汎用的に利用するためのモジュール化を進めていく予定です。これにより、各モジュールを個別にシステムに組み込んで利用したり、Atom Publishing Protocolに対応したウェブサービスが、各携帯電話向けに最適化されたページを公開することができるようになります。

TypePadの携帯電話対応のコア・コンポーネントであるTypeCastは、これまで単体での提供を行っていませんでした。今回のフリーソフトウェア・ライセンスでの公開により、実績のあるTypeCastをより多くの携帯電話コンテンツ開発者やウェブエンジニアの皆様に自由にご利用いただけるようになります。TypeCastを利用することで、様々なウェブアプリケーションを携帯電話からの閲覧に対応させることが可能となるほか、絵文字画像データは、携帯電話での利用に限らず、ウェブサイトの幅広いデザインにも利用することができます。

シックス・アパートは、ブログ専門のテクノロジー企業として、これまでにも数多くのソフトウェアをオープンソースおよびフリーソフトウェアとして公開してきました。このたびのTypeCastと絵文字画像データの公開により、オープンで自由度の高い携帯電話・ウェブサービスの開発を促進し、開発者コミュニティの活性化にも貢献できると期待しています。

YAPC::ASIAでTypeCastを解説

シックス・アパートでは、5月15日～16日に開催されるPerl開発者を対象とした技術カンファレンス「YAPC::Asia 2008 TOKYO」（主催：Shibuya Perl Mongers）に協賛し、5月16日（10：40～11：00）には、「OpenSource TypePad Mobile」と題するセッションで、今回提供開始するTypeCastについて当社エンジニアが解説を行います。

• ※1 GPL(The GNU General Public License)：プログラムの著作物の複製物を所持している者に対し、プログラムの実行、動作確認、改変、複製物の再頒布、改良および改良を公開する権利などを許諾するライセンスのこと。
• ※2 クリエイティブ・コモンズ：ウェブ上で行われているプロジェクト、またそれを実施する非営利団体。法的手段を利用して出版物の創造、流通、検索の便宜を図るもので、創造的な作品に柔軟な著作権を定義するクリエイティブ・コモンズ・ライセンスというライセンスを定義している。
• ※3 Atom Publishing Protocol：ブログなどのウェブサイト上のコンテンツを編集するためのプロトコル。アプリケーションがAtomに対応していれば、他ソフトウェアやモバイル機器と直接連携することが可能。IETF（Internet Engineering Task Force）にて仕様が公開されている。

Six Apart、Movable Type、TypePadはSix Apart Ltd.の登録商標です。本文中の商品名は、各社の商標または登録商標です。