広報ブログ

シックス・アパートの広報より、社内のさまざまなトピックをお届けします。

YAPC::Asia Tokyo 2010に行ってきました

こんにちは。TypePad開発エンジニアの重田です。今回は広報ブログにお邪魔して技術寄りのお話を書かせていただきます。

去る 2010年10月15日、16日(前夜祭は14日)に東京工業大学で YAPC::Asia Tokyo 2010 が開催されました。(YAPC とは Yet Another Perl Conference の略語です。詳細につきましては昨年にご紹介させていただきましたのでそちらをご参照ください。)

YAPC::Asia Tシャツ

YAPC::Asia Tokyo は2006年から開催されている、プログラム言語のひとつ Perl のカンファレンスです。弊社の製品 Movable TypeTypePad は Perl で作られています。Perl なしで Six Apart を語ることはできないくらい Perl は重要な存在です。ですから今年も YAPC::Asia のスポンサーとしてサポートさせていただきました。また弊社は Japan Perl Association(JPA) の会員としても Perl の普及に微力ながら貢献しております。JPA は Perl の普及をはじめ、YAPC::Asia の運営も行っています。

Larry Wall
【Perlの生みの親、Larry Wallも来日していました】

今年は弊社より、宮川と私(重田)の 2 名のエンジニアが講演しました。宮川は現在 Six Apart 本社に在籍しており、今回の YAPC::Asia Tokyo 2010 では、Perl の生みの親の Larry Wall、Perl5 のリリースマネジメントを行う Jesse Vincent とともにゲストスピーカーとして来日しました。宮川と私の講演内容は次のとおりです。

宮川
KeyNote
重田
テンプレートエンジンの移行

YAPC::Asia Tokyo 2010 のテーマは "Welcome Perl" と題しまして、近年高度に発展してきた Perl をもっと初心者の皆さんにも触れてもらおうというのに主眼をおいてきました。そのため関東近郊だけでなく日本全国の Perl のコミュニティを一同に会してコミュニティ運営について議論するなど Perl をもっと身近に感じてもらえる工夫をしました。こういった取り組みが効果的に作用しまして YAPC::Asia Tokyo 2010 はとても一体感のあるイベントとなったと思います。

また近年ではこうしたカンファレンスは Ustream を通じてリアルタイムに公開されることがありますが、YAPC::Asia Tokyo 2010 では公開しませんでした。これは技術者同士が直接会ってコミュニケーションを取ってもらいたいという運営側の意図があります。このあたりも一体感を作り出す要因になったと思います。

講堂

そしてこの一体感を最も盛り上げたのは、最終日の最後の宮川のセッションでした。


すべてはスライド中のこの一言に尽きると思います。

Perl glues people together.

このセッションでは宮川が中心となって開発したウェブサーバのインターフェースである PSGI/Plack の成功を例にして、「Perl を通じてたくさんの人たちがつながっている」ということを伝えています。Perl の名の下に日本全国、世界中からたくさんの技術者が YAPC::Asia Tokyo に集結し、お互いの技術を通じてコミュニケーションを取るというのはとても素晴らしいことですよね。"Perl glues people together." はそういうことを伝えていると思います。Perl はオープンソースで作られています。Perl コミュニティを通じて、技術者同士が切磋琢磨して成長し、それが再び Perl に還元されていくモデルはこうしたイベントがあるからこそ成り立つものだと思います。

私は YAPC::Asia Tokyo 2010 に参加して Perl のことがさらに好きになりました。そして Perl コミュニティに少しでも貢献していきたいと思いました。様々な開発言語がありますが Perl も素晴らしい言語です。来年も YAPC::Asia は開催される予定です。もし少しでも興味をお持ちになりましたらぜひご来場ください。

宮川のセッション

ところで、この宮川の言葉を借りてブログに当てはめてみると次のように表現できるのではないでしょうか。

Blogging glues between authors and readers

ブログは書き手と読み手の間をつなぐコミュニケーションをサポートします。日本の Perl 技術者の大半は自身のブログでソースコードや自身の考えを公開して、読者の皆さんのフィードバックを受け、それをオープンソースソフトウェア開発のヒントにしています。ブログは Perl と同様素晴らしいツールですね。技術者に限らなくとも、ブログがコミュニケーションの役に立っていると体験されている方は多いのではないでしょうか?私は TypePad というブログ製品の開発に従事しながら皆さんのコミュニケーションのお手伝いができることをうれしく思います。

最後に YAPC::Asia Tokyo 2010 の動画は YouTube で公開されています。また当日のタイムテーブルからも参照することができます。写真もこちらで公開されています。ぜひご覧ください。(YAPC::Asia Tokyo 2010 では yapcasia というタグで公開することをオススメしています。Twitter、検索エンジンやソーシャルブックマークなどで yapcasia を検索していただくとイベントレポートなど参加者の声が見られますのでお試しください。)

これからのシックス・アパートの製品にご期待ください。

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