広報ブログ

シックス・アパートの広報より、社内のさまざまなトピックをお届けします。

片道50分・月で26時間分の通勤時間が削減できたら、どう使う?

こんにちは。広報ブログには初めて登場します、事業開発と経営企画を担当する作村です。ペーパーレス・キャッシュレス・オフィスレスな仕組み作りに試行錯誤しています。最近は、2歳の娘と一緒にYoutubeで欅坂46のMVを見るのにハマっています。

本日は「テレワーク」の成果を定量的な数値で測ること、について考えてみます。

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タイトル「空いててもココが定位置」

シックス・アパートでは、SAWSという「働き方コンセプト」のもと、場所も時間も本人の裁量で決めて働くことができるテレワークを実践しています。たとえば日中の営業時間、社員の面々がどこで働いているかほとんどわかりません。自宅で働いている人もいれば、他社で会議中の人、カフェで働いている人、個人の活動のために早上がりしている人もいます。

ところで、テレワークって何がどうなったら成功と言えるんでしょうかね? 日本テレワーク協会の定義によると、テレワークの効果は「生産性向上」「ワーク・ライフ・バランスの実現」「オフィスコスト削減」「優秀な社員の確保」「雇用創出と労働力確保」「事業継続性の確保」「環境負荷の軽減」の7つに集約されるらしいです。この7つ要素を定量的に計測できればテレワークの成否を判別できそうですが、それぞれの要素が別の複数の要素と複雑に絡み合っているので、膨大な時間を掛けてフィールドワークによる定性的な調査結果を組み合わせない限りは、因果関係を切り出せそうもありません。

というわけで、なんとか、簡単に取得できる成果指標が無いか考えを巡らせてみました。

「会議時間の削減」を成果指標とするにはリスクあり

他社がテレワークの成果として謳っていて良く聞くのは「会議時間がこれだけ減りました」ということ。しかし、会議時間の削減をシックス・アパートのテレワークの成果として伝えるのには抵抗があります。

会議時間の削減はコミュニケーション総量を減少させます。「無駄な会議」ならばテレワーク云々以前に廃止すべきです、と言いたいところですが、無駄だと思われていたことの積み重ねの先に新しい発見があることも多々。それが単なる偶然ではないのは、人類が編み出した生き延びる知恵だと思います。少しでも必要だと思うならその会議は続けるべきでしょう。シックス・アパートでは、在宅勤務を始めた後も、どこからでも参加できるSlack音声チャットを使ったオンライン会議を開催しています。

ですが残念ながら、オンライン会議は万能ではありません。アメリカ合衆国の学者バードウィステルによれば、「対話において言葉で伝わる意味は30%~35%程度だと推測される」とあります。オンラインミーティングになると「なんとなく伝わってない気がする」のは実感としてもその通り。シックス・アパートでは、チームや会議内容によっては、オフィスに集まる会議も開催しています。

ということで、「会議時間の削減」にはリスクがあると考え、テレワークの成果指標としてふさわしく無いと考えました。

そのほか「残業時間の削減」などの数値で計測可能な要素についてもリスク無しとは断言できない中、現時点で削減リスクが無く、テレワーク導入前でもその効果をかんたんに試算できる「通勤時間の削減」について当社のケースを報告してみます。

削減した通勤時間は、平均26時間/月

東洋経済オンラインの通勤時間の考察記事「東京・大阪の"通勤時間"はやはり長かった」(←この記事面白いです)によれば、通勤・通学時間が片道1時間を超えると答えた人の割合は、東京の場合が55%、だそうです。半数を超える人達が、職場や学校の行き帰りに2時間超を費やしている、とあります。

テレワーク導入前は当社のオフィスは赤坂にありました。当時の、社員の平均通勤時間(乗車時間+待ち時間+歩き時間)を簡単に調べたところ、片道50分、往復だと100分でした。

毎日テレワークの今も、平均すると週に1回程度はオフィスに顔を出しています。なので、出社しないのは週4日、月換算で16日。したがって、在宅勤務によって削減できた平均「通勤時間」は100分×16日で、1ヶ月に換算すると1600分/1ヶ月。時間になおすと平均約26時間/1ヶ月と見積もることができました

「50分×2回×16日」でゆとりある日々を過ごす

「26時間/月」の実際の内訳は、「50分×2回×16日」です。減った通勤時間で何かをしようとするならば、それは1回50分以内で終わらせることができるものが最適だということがわかります。

例として、減った通勤時間でテレビドラマを観る場合で考えると、テレビドラマはCMを除くとだいたい45分で終わりますから、海外ドラマの火付け役の1つ『プリズンブレイク』で換算すると、シーズン1~シーズン4+ファイナルブレイクの合計話数が81話、81÷(16×2)=約2.5で、全部見るのに2ヶ月半かかります。同じく人気の海外ドラマ『24(トゥエンティーフォー)』だとシーズン8×24話で、192話ですから、192÷(16×2)=6で、6ヶ月かかります。面白い海外ドラマはまさに時間泥棒ですね。

そこで、わたしからのおすすめは、ウォーキングかジョギングです。ウォーキングならのんびり歩いても50分で5000歩あるけます。毎日継続すれば、5000歩×32回で、1ヶ月16万歩になります!

ジョギングなら、シャワー10分を差し引いて走れる時間は40分と見積もります。慣れると40分で5kmは問題なく走れるようになります。5km×32回で、1ヶ月160kmにもなります!

エンタメに費やすにしても、運動にしても、家族との時間にしても、きっとその時間は社員の皆さんの生活と仕事にゆとりをもたらします。テレワークの導入を検討している企業の皆様、まずは通勤時間の削減を目標として、実践してみてはいかがでしょうか?

こういうときどうしてるの?的なご質問、いつでも、お待ちしています。

作村は、今後もテレワーク実践からの考察記事を書いていく予定です。よろしければ、Facebook ページフォローください。

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