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「中部大学・経営情報学部経営情報学科」がMovable Typeを使う理由

中部大学・経営情報学部経営情報学科様
課題の提出時間や正解率を確認しながら、授業の進度や難易度を調整できるようになりました。

大学のMovable Type実用例

最近はビジネス分野だけではなく、大学や研究機関など教育分野でのウェブログの導入も進んでいる。そのなかでも、中部大学の経営情報学部経営情報学科は、ネットワーク社会に対応する人材を育成するために企業経営とコンピュータ技術の習得に焦点をしぼっており、授業で出される課題や期末試験の解答提出にウェブログを導入するなど、ウェブログを積極的に取り入れた授業を行っている。同学科でウェブログを導入した理由は何なのか、また導入による効果や学生からの反応などを尋ねてみた。

課題をウェブログで提出

中部大学・経営情報学部経営情報学科の高橋道郎教授は、ウェブログを導入したきっかけをこう語る。「中部大学では、授業でコンピュータやインターネットを活用するという基本方針のもと、3年前から学生全員にノートパソコンを持たせて授業で積極的にパソコンを活用してきました。しかし、実際に導入してみると、教壇からは学生のパソコン画面が見えないので、操作を誤って困っているのか、友人とメールやチャットのやり取りをしているのかなどが分かりませんでした。そこで、学生の授業への参加状況を把握できるような方法を探していたときにウェブログの存在を知り、Movable Type を試験的に導入してみようと思ったのです」

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中部大学・経営情報学部経営情報学科の高橋道郎教授

ウェブログを導入したのは、約60名の学生を抱えるクラスが2つで合計120名の学生から成る2004年度後期の「情報処理」の授業。高橋教授にMovable Typeを紹介し、システム構築・サポートを担当している同学科の前田和昭助教授は、「昨夏に Movable Type を購入し、この授業専用のサーバーにインストールしました。インストールから立ち上げまでの一連の作業は簡単で、ウェブログ構築の時間はほとんどかかりませんでした」と語る。

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(図1)授業支援のためのシステム構成

それでは、ウェブログを使って実際にどのような授業を行っているのだろうか?この授業は、主に表計算エクセルの例題を示しながら説明するというものであり、授業の最後には復習として20?30分間をかけて演習問題を解くことになっている。担当の高橋教授は自身のウェブログを持っており、その日の授業で出される演習問題をあらかじめエントリーに登録しておく。学生もまた自分自身のウェブログをそれぞれ持ち、教授のウェブログで出題された演習問題の解答を自分のウェブログのエントリーに書き込んで提出するという仕組みである。

最初は、学生すべてに個々のウェブログを持たせるのではなく、クラスに1つのウェブログを開設し、コメント機能を使って学生からの課題提出を行う方法も考えたという。しかし、コメント機能に書かれた他の学生の解答をそのまま自身の解答として提出する学生が出てくる懸念から、個別のウェブログを作成して、他の学生のサイトを改変できないようにした。同様な理由から、コメント機能やトラックバック機能も使っていないという。

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(図2)経営情報学科の1年生秋学期選択科目「情報処理」のウェブログ管理画面

高橋教授は、「管理画面の使い方などを前田助教授に教えてもらったあとは、比較的簡単に使いこなせるようになりました。学生達にはまず、ウェブログの管理画面とサイト画面の2つのページを表示させ、エントリーの書き込み方と閲覧の仕方を教えました。学生達もすぐに使いこなせるようになりました。問題があった学生は、ウェブログの設定や操作の問題というよりも、ノートパソコンの不具合で物理的に画面にアクセスできなかったり、最初の授業を休んだために授業に追いつくのが遅れたというケースであり、管理画面にアクセスできる学生で問題を訴えた学生はいませんでした」と語る。

学生の評価や授業内容を異なる側面から分析

前田助教授は、MySQL上に保存されたデータを学生の学籍番号別や課題の提出時間順にリストアップするためのツールをPerlで作成。学生が課題を提出する際にはウェブログのタイトル欄に半角・英数形式で「課題番号_学籍番号」と書き込むようにした。これにより、課題別、学生別、提出時間順にデータを抽出することが可能になり、採点時はそれぞれの学生のウェブログにアクセスするのではなく、解答を一括で閲覧することができるようになった。

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中部大学・経営情報学部経営情報学科の前田和昭助教授(右側)

高橋教授によると、ウェブログの導入により、簡単な課題の解答は自動採点で済ませて、難しい課題に時間を割いて確認することができるようになったという。「以前は、課題を出した後で学生の解答のすべてを細かく確認することは物理的に不可能でしたが、ウェブログを導入することにより、解答を細かく吟味することが可能になりました。ただし、学生のなかには半角と全角を間違えたり、スペルを間違えたり入力ミスをする人がおり、その場合はマニュアルで結果を確認する必要があります」(同教授)

また、学生ごとの課題提出率や提出時間を確認することで、学生の授業理解度と出席を一度に確認できるようになったほか、課題提出にかかった平均時間や解答の正解率を分析することで、課題の難易度や授業の進行度を調整することが可能になった。「授業中に課題を提出できない学生は後ほど提出するのですが、提出時間や正解率を参考にしながら、授業の進行速度や難易度を調整しています」(同教授)

さらに、授業の演習問題だけではなく、中間試験および期末試験もウェブログを使って実施している。その結果、これまでは得点だけでしか判断できなかった学生の評価や授業内容を異なる側面から分析することも可能になった。たとえば、ウェブログで得た期末試験所用時間と得点の相関関係を分析したり、学生にとっては、自分の演習問題および試験の結果を一括して閲覧できるので、復習や確認をしやすいと好評である。

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(図3)期末試験所用時間と得点のグラフ

ゼミや卒業研究でのウェブログ導入へ

そのほか、学生・教師間で意見を交換するための掲示板的な役割のウェブログ「みんなの意見交換」も開設している。試験結果の分析チャートの掲載や、卒業研究発表会の告知などを掲載し、学生も自由にコメントを書き込むことができる。高橋教授は今後、卒業研究やゼミの授業で、こうしたコメント機能やトラックバック機能を含んだウェブログの利用を促進することを考えている。

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(図4)掲示板的な役割のウェブログ「みんなの意見交換」

日立製作所出身で2001年より中部大学教授を務めている同教授は、プロダクションエンジニアリングやテクノロジーマネジメントの分野に深い造詣があり、教授のゼミでは、ネットショップ、ICタグ事業などインターネットやIT技術のビジネス活用をテーマとした研究が行われている。解答が決まっている課題や試験が大部分の「情報処理」の授業では、議論を深めるためのコメントやトラックバック機能はあまり必要なかったが、卒業研究やゼミなどは文章の提出が主流であるので、異なるウェブログの利用方法が想定されるだろう。

高橋教授は「これまで、ゼミの小論文や卒業研究の分野では、論文を書いても統一してアーカイブ化する機能がなかったので、学生同士で論文を読み合って議論したり、振り返って検証したりすることがあまり活発ではありませんでした。しかし、ウェブログを導入することで提出物は教授からも学生からも閲覧でき、知識の積み重ねも期待できますし、活発な議論ができるのではないかと思います」と語る。

もちろんウェブログの導入だけではなく、学生同士が自由に意見をやり取りできるような信頼できる関係や雰囲気作りを教授側が行うことが不可欠になるだろう。こうした雰囲気作りが前提としながらも、「情報処理の授業でのウェブログの効果を実感していますので、卒業研究やゼミでウェブログを使ってみて、面白いことになるかどうか楽しみです」とウェブログの活用に期待を込めた。

■事例データ■
・Movable Typeアカデミックライセンス
・ウェブログをはじめたのは:2004年9月
・はじめた理由:学生の授業参加状況の把握、課題提出の効率化
・制作を担当したのは:中部大学・経営情報学部経営情報学科内
・何か手ごたえはありましたか?:学生の評価、授業の進行度の把握、課題や試験結果のデータ分析

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