導入事例

デコジャパン株式会社 コーポレートサイト - Movable Type ソフトウェア版 導入事例
岡崎市民会館 公式サイト - Movable Type ソフトウェア版 導入事例
一般社団法人 西東京市伝統文化育成会 公式サイト - MovableType.net 導入事例
画家 小高朋恵 公式サイト - MovableType.net 導入事例
株式会社フラワー不動産 ウェブサイト- Movable Type クラウド版導入事例
浅野肖像画工房 公式サイト - MovableType.net 導入事例
株式会社ヨシダ工業「Glanz(グランツ)」ウェブサイト- Movable Type 導入事例

エーワンの「プリント生活」がMovable Typeを使う理由

エーワン株式会社様
ブログに掲載している作品を見て、商品を購入し作品を作った方がご自分のブログ内で作品を紹介してもよいかと問い合わせがありました。

名刺カードやラベルなどのプリント用紙を製造販売しているエーワン株式会社では、同社の製品を使った作例を紹介するブログ「プリント生活」を運営している。しかし、同ブログ内で製品名がプッシュされたり、会社名が表に出たりする部分はほとんどなく、企業色は薄い。その理由と「プリント生活」に期待する効果について、同社営業企画課の新町光宏さんと熊田恭子さんにお話を伺った。

メーカー色を極力抑えたコンテンツ重視のブログ

いま流行のエコバッグやダーツのフライト(羽)、ニンテンドーDS Liteまで、なんでもオリジナルにカスタマイズ。「プリント生活」には、プリント用紙を使って手作り作品を作るための、たくさんのヒントが詰まっている。ブログ内の記載によると、運営は「プリント生活実行委員会」となっている。現在はエーワンのスタッフがブログの更新や管理を行っているが、2006年4月のブログ開設当時は外部にもスタッフがいて、作例の掲載を行っていた。

「オープン時にある程度の数の作品を載せる必要もあったので、外部の方に動いてもらって作品を集めてもらいました。その後、作品数もたまってきたので、通常の更新は社内で行うようになりました」(新町さん)。

現在は、完全にエーワン内で更新を行っているが、担当者は基本的に営業企画課の熊田恭子さんひとり。クリエイターからメールで作品と制作過程の写真、作り方のテキストを送ってもらい、それを編集して掲載している。

このように、「プリント生活」は完全にエーワンによって運営されているが、エーワンの企業サイトとは切り分けられ、別途独立したブログとして存在している。相互にバナーが貼られることもなく、商品の広告も見あたらない。各作品の材料名にエーワンの商品名は記載されているものの、非常に控えめで、広告っぽさは全く感じられない。その理由はどこにあるのだろう。
「メーカー名は、あえて前面に出さないようにしています。読者の方に、"結局メーカーのPRか"と思われたくなかったんですよね」(新町さん)。

また、新町さんは「プリント生活」の一番の目的を、
「プリンターを、年賀状と写真の印刷くらいにしか使わないのはもったいない。いろいろな用紙を使ってこんなものを作ってみると面白いですよ、という提案をすることなんです」とも語る。そのために、企業色を極力抑え、門戸を広げたかったのだという。

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各エントリーには、制作時のポイントなどが丁寧に解説されている

書籍の企画から生まれた

新たなプロモーションツールとして採用されたブログだが、いきなり導入が検討されたわけではない。その前に書籍の出版の企画が持ち上がり、その経験が下敷きになっている。
「エーワンが企業としてどういうメディアを持てるのか、メディアプロデューサーの佐々木博さんに参加してもらってブレストを行ったんです。いろいろなアイデアが出た中で、本を出版してみようということになりました」(新町さん)。

そして、できあがったのが『 「自分のしるし」をつくる ラベル・カードブック』だ。松浦弥太郎やみうらじゅんなど各界のクリエイターが、ラベルやカードのおしゃれな使い方を提案するといった内容で、ここでもエーワンの企業名はあまり登場しない。

「なるべくメーカー色を出さず、自然に手にとってもらえる本にしたいと意識して作りました。気がついたらエーワンの商品を使っていた......というふうになればいいなと思っています」(新町さん)。
本の制作過程ではいろいろなアイデアが生まれ、それを活かすための場所として、ブログの開始が決まった。
オープン前の準備段階では、プレビューブログを用意して、各クリエイターがそれぞれ直接エントリーを更新し、最終的に責任者が仕上げを行い本番のブログにアップするという手順が採られたが、作業は効率的に進み、結果的には書籍が出るより先にブログが開始となった。

Movable Typeには導入や更新がスピーディーというメリットがあり、その結果、出版のペースを追い抜いてしまいました(笑)」(新町さん)。

カスタマイズによって更新の負担を減らす

ビジネスブログの担当者が頭を悩ませる問題のひとつに、更新頻度の低下がある。「プリント生活」の場合は、作例を増やしていく以外にも、「スタッフ日記」の掲載やトップ画像の頻繁な入れ替えによって、常に新鮮なブログに見えるような工夫がされている。

トップの画像部分では、左右からFlashアニメーションによってお薦め作品が表示され、目を引く。この部分の変更は、ブログの本文に比べて難しそうに見えるが、「プリント生活」では、管理画面から簡単に内容の変更ができるようになっている。静止画をあらかじめ作っておくだけで、あとはファイル名の指定と表示位置を指定すれば、簡単に画像が入れ替えられる仕組みが実装されているのだ。Movable Typeの柔軟なカスタマイズ機能をうまく利用し、更新の負担を大きく減らした好例だといえる。
ブログでは、更新頻度に比例してアクセス数も上下する。あらかじめ更新の手間を省く仕組みを用意し、更新を無理なく継続していくことが重要なのだ。

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「スタッフ日記」として、人気の作例などが紹介されている

じわじわと認知度や売り上げに影響が

オープン以来着々と作品数は増え、現在では200程の作品が掲載されている。
「PVもじわっと伸びていますね。エーワンとして宣伝をしているわけではないので、クリエイターさんや人気サイトからのリンクから知ってくれるケースが多いです」(新町さん)という。

特に「ニンテンドーDS Liteを和風にカスタマイズ」のエントリーは、主な読者である手芸好きとは違う層から注目され、多くのアクセス数を稼ぎ出した。
「なるべく対象を幅広く持ちたいと思っています。ビジネスツールも、数はあまり多くありませんが掲載しているんですよ」(新町さん)。
掲載作品にはキーワードが設定され、タグクラウドとしてピックアップされるようになっている。

「メーカーサイトでは、"ダーツ"や"LifeHack"などの流行語を載せることは難しいですが、ブログなら自然に取り上げることができます。それがSEO対策になり、検索エンジンから見に来てくれる効果も狙っています」(新町さん)。

最終的な目的は、やはり製品の売り上げアップだ。エーワンでは消費者向けに直接販売はしていない。作例の使用アイテムから各商品情報のページにリンクが貼られ、そこから消費者が全国の小売店を検索し、近所の店で商品を購入するという導線が引かれている。そのため、ブログを見た人がどれくらい商品を購入したのか実際の数字として知ることはできないが、特定の商品の売り上げが伸び、「ブログの影響かもしれない」(熊田さん)と思える例はあったという。

また、「ブログに掲載している作品を見て、商品を購入し作品を作った方がご自分のブログ内で作品を紹介してもよいかと問い合わせがありました」(熊田さん)。
目には見えづらいが、確実に製品の認知度や売り上げアップに貢献していることは間違いない。

エーワンは18年も前から、印刷ソフト(「ラベル屋さん」)の提供サービスを行っている。かつてはフロッピーでの販売だったのが、ネット環境の普及に伴って10年前より無償ダウンロードサービスに変わり、サイト上で提案やサポートを行うようになった。
「初心者の方だと、用紙を買ってもソフトがなかったり、作り方がわからなかったりすることがあります。無料なので高機能ではありませんが、これがあれば最低限のことはできるソフトを用意することは、メーカーとしての使命だと思っています」(新町さん)。

「プリント生活」も、その延長線上にある。今までのサービスは、すでに製品に興味があるユーザーに対するサービスだったのが、ブログを使うことで潜在的なユーザーも掘り起こすことができる。一歩進んだ、新たなプロモーションは、確実に効果を上げつつある。

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お話を伺った新町さん、熊田さん(左から)

事例データ
Movable Type基本ライセンスパック
・サイトをオープンさせたのは:2006年4月
・はじめた理由:自社製品の需要拡大を目指す
・制作を担当したのは:外部
・何か手ごたえはありましたか?:アクセス数のアップに伴い、製品の認知度が上がった。

イベント・セミナー

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