導入事例

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岡崎市民会館 公式サイト - Movable Type ソフトウェア版 導入事例
一般社団法人 西東京市伝統文化育成会 公式サイト - MovableType.net 導入事例
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株式会社フラワー不動産 ウェブサイト- Movable Type クラウド版導入事例
浅野肖像画工房 公式サイト - MovableType.net 導入事例
株式会社ヨシダ工業「Glanz(グランツ)」ウェブサイト- Movable Type 導入事例

八十島プロシードがMovable Typeを使う理由

八十島プロシード株式会社様
ブログの活用と各部門の協力がなければ、現在のような頻度での更新は難しかったでしょうね。

2000ページ超のボリュームと日々の更新で顧客を掴む

高機能性樹脂の切削加工を営む八十島プロシード株式会社は、ウェブサイトの活用によって業績を伸ばしている。ウェブサイト成功の要因は、"多彩なコンテンツと高い更新頻度"にある。その実現には、効果的なブログの導入が功を奏しているという。ウェブサイトの運営を担当している営業推進部の梶谷尚司さん、渡邉はるなさんにお話を伺った。

八十島プロシードのトップページ
八十島プロシードのトップページ。製品情報だけでなく、"技術"や"人"にフォーカスしたコンテンツも充実している

八十島プロシードの創業は1937年。従業員数は120名、全国に営業拠点を持つ加工会社だ。自社のウェブサイトを持つ企業は珍しくないが、その多くが最低限の会社情報を載せるにとどまっているなかで、同社のウェブサイトの充実振りは際立っている。材料の詳細な紹介や製品の採用事例、社員紹介など、企業についてより深く知ることができる情報にとどまらず、関係者によるブログや英語レッスンなど、読み物として楽しめるコンテンツも豊富に用意されている。更新頻度も高く、いつも新鮮な記事がアップされている印象を受けるが、最初から今のかたちができていたわけではない。

「以前のサイトでは、自社での更新ができない状態であり、いちいち制作会社へ依頼をしていました。そのため、情報の鮮度、更新頻度とも満足のいくものではありませんでした」。

ウェブサイトのリニューアルにとりかかったのは2005年初旬ごろ。その際に、ウェブ制作会社からブログの導入を提案された。ブログ導入の目的は、自社更新の実現が第一だが、検索エンジン対策(SEO)でもあった。

「検索エンジンロジックの進化に伴い、詳細ページを入り口に訪問するユーザーも増えてきました。以前はトップページからの導線のみを意識していましたが、詳細ページが入り口となることも意識したリニューアルを行いました」。

SEO効果が高く、CMSツールでもあるブログの特長が、改善したいポイントにぴったりはまったというわけだ。ブログアプリケーションには、Movable Typeを採用した。
「ブログっぽくないデザインが可能なことも重要」なのが、大きな理由だという。
リニューアルにあたっては、ウェブサイト全体の見直しも同時に行った。

■読者目線でコンテンツもリニューアル

「一番重要なのは、お客様側から見た時に、どのような構成、情報があると嬉しいかということです。そのために、お客様が、どのような観点で見に来られるかという切り口を考えました」。

八十島プロシードの顧客は、半導体製造やFPD製造業界、電子部品製造業界、医療機器業界、航空宇宙業界から大学の研究室まで、非常に多岐にわたっている。
また、担当者の職種も、購買や資材はもちろんのこと、設計や開発などのエンジニア、研究者や学生など幅広い。多様な顧客をカバーするために検討した結果、コンテンツを会社情報/材料情報/採用業界情報/技術情報に分類した。

「それぞれにブログを用意し、更新頻度を求められる情報を載せるようにしました。ただし、すべてをブログにはせずに、表やグラフなどを使ったほうが効果的なページは静的なページにしています」。

こうして、2005年9月にはブログを取り入れた新たなサイトが完成した。

八十島プロシード-半導体
導入事例といったスタンダードなコンテンツも、カテゴリやタグを使うことで検索性を高めている

■多彩なコンテンツでウェブサイトの総合力を上げる

2008年現在、ウェブサイトのコンテンツはさらに増加している。リニューアル時のコンテンツを補完する目的で、次々と新たなコンテンツが追加され、現在では総ページ数2000を越える大規模サイトとなった。

「リニューアル当初に分類した会社情報以外のコンテンツでは、さまざまな業界での樹脂製品の採用事例、加工事例の情報を伝えることで、お客様が抱える問題の解決へつなげていただいたり、樹脂の使用例について、類似した前例をご覧いただけます。その結果、樹脂製品の使用を積極的にご検討いただくヒントを見つけていただければと考えています」。

これに対して、新たに追加したコンテンツでは、直接的な営業ではなく、企業イメージのアップを狙っている。社員の紹介や拠点紹介、工場ツアーなど、ブログならではのリラックスした記事が毎日のようにアップされ、活気ある社内の様子が見て取れる。

「加工会社と聞くと、どちらかというと地味で固いイメージをお持の方も多いと思います。サイトをご覧いただくことにより、元気で明るく、前向きに挑戦し続ける働きがいのある会社であることを少しでも分かっていただければと考えています」。

最も人気のあるコンテンツは?とたずねると「八十島塾」との答えが返ってきた。八十島塾は、プラスチックそのものについて授業形式で学ぶことができるコンテンツだ。

「検索エンジンからたどり着くユーザーが多いですね。樹脂材料、加工内容についていろいろな内容が多数あり、読み物としてご覧いただけているのではと思います」。

「プラスチック」に関連するキーワードで検索するということは、すなわち同社の業務内容に興味を持つ潜在的顧客である可能性が高い。
そこから他のページにアクセスしてもらうことで、営業的な効果も期待できるだろう。


八十島塾

「八十島塾」ではプラスチックにまつわる知識を紹介している。固くなりがちな話も、イラストなどを使って楽しんで読めるよう工夫されている

■更新頻度のアップがアクセス増加につながる

当初、リニューアルの目的だった『更新頻度のアップ』は、Movable Type導入によって劇的に改善された。現在では、営業日は毎日、いずれかのページの更新を行っている。専任の担当者はおかれておらず、更新作業自体は2名で行っている。

「製造、営業、管理の各部門からさまざまな情報を提供してもらい、広告・広報、営業部門支援を行う営業推進部の2名で記事作成、更新作業を行っています。営業推進部は、上記の業務以外に他の業務も兼任しているため、日々の記事作成、更新作業に多くの時間を割くわけにはいきませんので、月、週、日単位で、効率の良いスケジュールを立てて進めています。ブログの活用と各部門の協力がなければ、現在のような頻度での更新は難しかったでしょうね」。

更新頻度を持続できている理由については、
「ものづくりの会社として新しいネタがわいてくるような前向きな企業体質と、新しい情報を発信することで得られるさまざまな反応が、現在の更新頻度を支えているのではと考えています」とのことだ。

実際のアクセス数を見ても、ウェブサイト開設時から比べ、現在はページビュー、ユニークユーザー数共に約10倍に増えているという。

「ページビューが増え始めた時期は、各ブログの情報更新をほぼ毎日行い始めた時期(2006年3月)と一致しています」というから、更新頻度が大きく関係していることは間違いない。また、閲覧開始ページも多様化しており、トップページが15%なのに対して、前述の八十島塾が30%、その他のページが55%となっている。検索エンジン経由で、さまざまなページに直接アクセスするユーザーが増えているのだ。これは、当初狙っていた『入り口を広げる』というもくろみが成功していることを表している。

「検索エンジンの表示順位も上がっています。例えば、弊社の扱いのメイン材料である"PEEK樹脂"で検索すると、更新頻度を上げる前は1ページ目に表示されることはありませんでしたが、現在ではGoogle、ヤフー!の両検索エンジンで、1ページ目の上位で表示されます」。

アクセス数の増加に伴い、問い合わせも増加しているそうだ。

「初めてのお客様からお問い合わせを受けることが多くなりました。通常の営業活動では考えられない業界のお客様と関わりを持てるようになったのも大きいですね。例えば、宇宙環境で使用可能な人工衛星用の部品製作や、競技用自動車(レーシングカー)で使用する特殊部品、従来は金属製が多い医療機器の、樹脂への代替えなどもご依頼いただいています。半導体やFPD(フラットパネル・ディスプレイ)など、電子部品業界から次世代向けの開発に使用する高精度加工品、微細精密加工品の依頼などもいただくようになりました。新しい分野や加工技術に挑戦するチャンスをもたらしてくれる窓口として、ウェブサイトは大きな役割を果たしています」という。

「問題点の解決や、新しい開発案件のためのヒントを掴んでいただきたいですね。そして弊社にご相談いただき、両者が協力して案件に取り組んでいくためのきっかけとなればと考えています。エンジニアの方々が実現できずに引き出しの奥にしまい込んでしまった案件を、再び引っ張り出してもらえる、八十島なら何とかしてくれるかもしれない、と感じていただけるサイトにしていきたいと考えています」。

コンテンツを増やし更新頻度を上げることで、大きな効果を得ることができた八十島プロシードのウェブサイトだが、リニューアル後もユーザビリティを上げるために、カテゴリの再編やタグの使用などの細かい修正を続けている。最近では、1ページあたりの表示件数を制限して複数ページに振り分けるページング化を行った。さらに、今後はウェブサイトを意見交換の場としても利用したいと考えているとのこと。

「さまざまな業界のエンジニアの方々と弊社が、樹脂材料、樹脂の切削加工というジャンルのもとで、いろいろな意見交換ができ、皆さんに有意義と感じていただける場を設けられないかなと思っています」。

今後は新規顧客の開拓のみならず、顧客満足度のアップもウェブサイトに期待しているようだ。CMSを使ったサイトリニューアルから約3年、日々の更新はやはり負荷となっているだろう。ただ、継続的なコンテンツのブラッシュアップもあって、その負荷を補ってあまりある成果を八十島プロシードはあげている。
高い技術力を持ちながらも、アピールの手段について悩みを持つ企業は多い。積み上げることで実現した八十島プロシードの成功事例は、多くの企業の参考となるだろう。

お話を伺った渡邉さん、梶谷さん(左から)
お話を伺った渡邉さん、梶谷さん(左から)

事例データ
Movable Type基本ライセンスパック
・サイトを始めたのは:2005年9月1日
・始めた理由:新しい顧客獲得の手段の1つ
・制作を担当したのは:株式会社ファイナルゲート
・何か手応えはありましたか:さまざまな分野での樹脂の加工品の可能性を感じる

(文:森嶋 良子)

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