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タックスイノベーションがMovable Typeと「PowerCMS for Salesforce」を使う理由

株式会社タックスイノベーション様

検索条件の設定や管理、問い合わせフォームの作成など、プログラミングのスキルがなくとも、サイトのほとんどの機能がPowerCMS上でテンプレートの設定で行えるようになりました。

会計事務所・税理士と顧客企業をマッチングさせるポータルサイト「タックスイノベーション」を運営する株式会社タックスイノベーション。同社は、サイトデザインの刷新と、検索機能の強化等を目的としたリニューアルに着手した。Webサイトを支えるCMSには「Movable Type」をベースに、独自のカスタムオブジェクトやアンケートフォーム、サイト内検索などを備えた「PowerCMS」が採用された。さらに、Salesforceとの連携(「PowerCMS for Salesforce」)により、顧客データ管理のためのCRM(Salesforce)を「PowerCMS」上で自由に設計・デザイン・構築できるようになっている。今回のリニューアルについて、株式会社タックスイノベーション取締役の山口泰弘さんと、クリエイティブディレクターの山口雄生さん、デザインディレクターの本多衣織さんにお話を伺った。

会計事務所が身近に感じられるようデザインの刷新と、検索機能の強化を図りたい

「タックスイノベーション」は、会計事務所・税理士検索のポータルサイトで、同社代表が税理士時代に培ったノウハウを元に公開されたものだ。「前身の税理士事務所時代のWebサイトが、『会計事務所』のキーワード検索で長期間1位表示され、検索エンジン最適化が図られており、これをクライアント企業と会計事務所のマッチングに活用したいと考えていました。(山口泰さん)」。サイト開設は2011年3月、当初は同社サービスを利用する会計事務所の紹介をメインに行っていたという。

サイトリニューアルはどのような課題や背景で進められたのだろう。前出の山口泰さんは次のように語る。「会計事務所の支援を進めていく中で、税理士や会計事務所の"お堅い"イメージを払拭したいと考えました。会計事務所はクライアント企業にとって経営のパートナーです。ですから、まずは会計事務所が身近な存在に感じられるようデザインを刷新したかったのです(山口泰さん)」。もう一点は、検索機能の強化だ。「なかなか自分にマッチした事務所が探しにくいという現状がありました。お客様の希望条件として多いのは、自分の業種を得意としている会計事務所はどこか、そして、自分の会社から近い事務所で気軽に相談できるところはどこかという点です。場所、業種、業務といった検索条件から自分にマッチした事務所が探せるように情報を設計したかったのです(山口泰さん)」。

今春ごろよりサイトリニューアルが本格的に検討開始され、開発会社の選定が行われた。「弊社はCRMツールにSalesforceを使って顧客管理を行っていたので、まずは、Salesforceとの連携を考えました。また、もともとMovable Typeを使って使用感を把握していたこともありMTをベースにリニューアルしたいと考えました(山口泰さん)」。複数の開発会社を検討する中で、ポイントとなったのが検索機能の開発の部分だったという。「検索機能をスクラッチで開発するには相当の予算が必要ということがわかりました。アルファサードさんのPowerCMSでは、路線や市区町村といった検索のマスターデータを設定、呼び出したり、複数の条件を指定して検索したりという機能を、プログラミングではなく、標準に備わったテンプレートの設定で可能になるという提案内容で、費用面を考えてもメリットの大きいものでした(山口泰さん)」。

スクラッチ開発に比べ、格段に開発期間が短い点や、会員制サイトの展開といった将来の機能拡張を考えたときに、PowerCMSに備わった機能で対応可能という拡張性の高さも、アルファサードに決定するポイントとなったようだ。

プログラミングを要せずにサイトのほとんどの機能がテンプレートの設定で可能に

リニューアルは、実質的に2ヵ月程度の開発期間で行われた。デザイン面で配慮した部分について聞いてみた。「親しみがわくようなイメージを出そうと思いました。弊社のコーポレートカラーは赤ですが、サイトのメインカラーは青を基調にして、配色面でも滞在時間が長くなる心理的効果を意識しました。もう一つは、ビジュアルを多用する工夫です。会計事務所の紹介は文字が多く、専門用語が並べ立てられて、近寄りがたいイメージがあるので、事務所の内装、外装、先生の顔写真、全体写真などを配置し、事務所の雰囲気が伝わるよう配慮しました(山口雄さん)」。

検索機能は、PowerCMSに装備される「パワーサーチ」というプラグインを用いて開発された。カスタムオブジェクト(MTのカスタムフィールドに相当)を用い、路線、地域、市区町村などの検索条件をマスター管理することができるもので、マスターデータはCSVファイルで管理できる。これにより、例えば、市区町村などのマスターデータに変更があった場合は、CSVファイルを変更するだけでよいので、情報登録やメンテナンスにかかる作業負荷を低減することができる。「PowerCMSにより、プログラミングのスキルがなくても、検索条件の設定や管理などが行えるのはありがたいですね(山口泰さん)」。

また、Salesforceとの連携は、PowerCMS for Salesforceの基本機能で対応している。掲載する税理士事務所をSalesforceの「取引先」として登録し、サイトの問い合わせフォーム経由で税理士事務所へ問い合わせがあったときは、当該事務所とタックスイノベーションの双方に通知が入る仕組みだ。問い合わせフォームもPowerCMS上で作成が可能で、プログラミングのスキルがなくとも、サイトのほとんどの機能がテンプレートの設定で行えるようになっている。

情報掲載や問い合わせ件数の増加、更新作業の負荷低減にも寄与

リニューアル後のサイトは、2012年10月15日に開設された。現在は、同サイトに掲載している会計事務所は約220にのぼる。「会計事務所から掲載依頼があったら、アカウントを発行し、ブログを1ページ作っています。リニューアル前後に重なっているものもありますが、掲載申し込み数は100件くらい増えました。いずれは全国に約3万あるといわれる税理士、会計事務所の皆さんに掲載いただきたいですね(山口泰さん)」。リニューアル後は、サイトを経由した問い合わせ件数も増えているという。「サイトのイメージも親しみやすいという声をいただいています。リニューアル後は、ビジュアルも多く、リッチな検索機能も追加され、ユーザビリティも改善されたと思います(本多さん)」。

では、日々の運用についてはどうだろうか。「リニューアル前は、ページの制作はDreamweaverでコーディングしていました。リニューアル後は、PowerCMSを用いて、専門的なスキルがなくてもブログを更新する要領で、我々技術者でなくともページ制作が可能になりました(山口雄さん)」。PowerCMSにより更新作業の負荷低減ももたらされたようである。

今後も会計事務所と顧客企業双方の成長を支援するパートナーとして

今後の機能拡張や展望についてコメントをいただいた。「将来的には、PowerCMSのオブジェクトとSalesforceの取引先を連携し、情報登録をPowerCMS上で一貫して行えるようにしたいです。また、サイトに掲載した会計事務所に対して、サイト内であらゆる情報を発信していく「会員制サービス」も提供していきたいです。登記、法律相談、M&Aなど、案件ごとに司法書士や弁護士、公認会計士などをネットワークしていくような導線を提供できたらと考えます(山口泰さん)」。

最後に、今後、アルファサードやPowerCMSに対して期待することをコメントしていただいた。「今回のリニューアルについて、アルファサードさんには感謝の言葉しかないです。今後は、前述の機能拡張の部分で更にサポートをお願いすると思います。会計事務所を探すきっかけで一番多いのは知人の経営者などからの紹介です。税理士や会計事務所というのは、経営のパートナーという意味で、一度決めたら長い付き合いをするのが一般的です。つまり、付き合うまでの部分が一番大事と考えます。会計事務所を比較、検討する場の提供と、、お客様の成長を支援する会計事務所とのご縁作りのサポート。それこそが、私たちのサービスのあるべき姿だと考えます(山口泰さん)」。

同社のサービスは結婚相手を探す相談所のようなものだと語る山口泰さん。更なるサービスの発展のためにPowerCMSに寄せる期待はますます高まるに違いない。

タックスイノベーション
写真左からタックスイノベーション山口泰弘さん、代表の古尾谷裕昭さん、本多衣織さん、山口雄生さん

事例データ

  • PowerCMS for Salesforce
  • サイトをリニューアルしたのは:2012年10月
  • リニューアルの理由:デザイン刷新とサイト検索などの機能強化、顧客管理システム(Salesforce)との連携
  • 制作を担当したのは:アルファサード株式会社
  • どのような手ごたえがありましたか?:検索機能が強化され、情報更新作業の負荷も低減された。さらに、情報掲載の申込件数や問い合わせ件数も増加している

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