導入事例

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株式会社ジェイ・キャスト「東京バーゲンマニア」- Movable Type 導入事例

株式会社ジェイ・キャスト様
開発ノウハウが社内に蓄積されているため、あとから入ったエンジニア、デザイナーへのレクチャーもしやすく、技術の継承もスムーズに行えています

「J-CASTニュース」をはじめとする自社メディアの運営を中心に、オウンドメディア開発やラーニングソリューションなどを提供する株式会社ジェイ・キャスト。自社メディアの運営では、2006年の「J-CASTニュース」の創刊時よりサイト運営基盤に「Movable Type(MT)」を採用、内製によって蓄積したノウハウを「東京バーゲンマニア」などのメディアでも活用している。管理画面のカスタマイズによる更新作業の効率化や、サイトの特徴的な機能など、自社メディアならではのMT活用のポイントについて、同社 常務執行役員 メディア事業本部 本部長 竹内 翔さんと開発本部 メディアエンジニアリング部 部長の藤沢 学さん、同部 エンジニアの森脇真寿さんに話を聞いた。

「J-CASTニュース」創刊時からMTを採用し「東京バーゲンマニア」でも継続利用

株式会社ジェイ・キャストは2006年創刊の「J-CASTニュース」をはじめとするメディア運営事業、企業研修向けのeラーニング総合サービス事業、企業や学校法人等の広報業務を支援する受託メディア事業などを手がける。

そして、自社メディアとして創刊された「東京バーゲンマニア」は、"オトクにかしこく"暮らしたい女性のためのライフスタイル情報サイトだ。竹内さんによると、「グルメ情報やコスメ、ファッションなどの商品情報を主にした、女性向けのライフスタイルメディアで、30代前半女性をメインターゲットに、20代〜40代の女性から支持されている」ということだ。

また、TwitterやLINEなどのSNSを通じた記事の配信も積極的に行っている。中でも、LINE公式アカウントを通じて、ニュース記事がダイジェスト形式で届く「LINEアカウントメディア プラットフォーム」については、グルメカテゴリーの中で、読者のエンゲージメントを測る指標で2021年まで4年連続1位を獲得した。

コンテンツの執筆、更新体制について、竹内さんは「記事となるコンテンツの制作は、内製でライティングするものと外注ライターが執筆するコンテンツがある」と説明する。

「外部ライターにはコスメやポイ活(企業が発行しているポイントを効率よく貯めること)など、主に専門性の高いコンテンツを主に執筆していただいています」(竹内さん)。

そして、メディアコンセプトにあった企画を集め、執筆された記事はデスクチェックを経て公開される。一日に公開する記事は、「平均で10本〜20本で、季節ごとのセールのタイミングでは本数が増えるし、細かい記事を含めるともっと多いことがある」(竹内さん)とのことで、編集スタッフが、Webの専門知識がなくても、MTを使い、入稿、配信設定まで行えるような仕組みが構築されている。

サイト管理基盤としてのCMSは、藤沢さんによれば、2006年の「J-CASTニュース」創刊時からMTを活用しているという。

「当時はCMSといえば、ほぼMT一択の状態でした。J-CASTニュースで慣れ親しんだ使い勝手をその後に創刊したメディアでも継続したいということで、MTを継続して利用しています」(藤沢さん)。

たとえば、同社のメディアでは、「記事のURLを日付で管理している」(藤沢さん)ということだが、これは、各メディアで一日に相当数の記事が公開される同社の特性と、「MTの記事の管理機能の親和性が高い」ということだ。管理画面のテンプレートも、日付による管理に合わせてカスタマイズを行うことで、「コンテンツ更新を担当する編集者と、機能面を開発するエンジニア、サイトのフロント部分を担当するデザイナーの分業を進めノウハウを蓄積、継承している」ということだ。

メディア特性に応じて編集側から寄せられる要望に基づき、機能改善を重ねる

また、MT ソフトウェア版を継続利用している理由について、藤沢さんは「カスタマイズ性を最優先している」と述べる。クラウド上で管理している自社サーバーにMTをインストール、個別のモジュールも併せてインストールし、管理、運用しているということだ。

また、森脇さんは「メディア、コンテンツの保守、管理を内製している我々のような会社では、ソフトウェア版のカスタマイズ性の高さは魅力だった」と話す。MTの各機能を自在に拡張することで、保守、管理性を高め、ユーザー視点で必要な機能も自在に追加することが可能だというのがソフトウェア版を採用した決め手だ。

管理画面のカスタマイズに一例として、ImageUploadUtility」というプラグインを活用している。これは、「開発側で意図していないファイル形式や大容量の画像を編集が誤ってアップロードしないようにするプラグインだ」と藤沢さんは説明する。

アップロードされた画像は、一定の命名則に沿ったファイル名やファイル形式に自動的に変換される。また、撮影場所の位置情報などが記録されたExif情報なども自動で削除されるため、「編集者は、ファイル名や形式、Exif情報の削除を意識することなく画像アップロードするだけでよい」ということだ。

特徴的な機能としては、記事に付与するタグ機能が挙げられる。記事に関連するタグの設定は編集者が行うが、「その際、管理画面でタグの文字列を入力すると、該当するタグをサジェストする機能だ」と藤沢さんは説明する。

自社開発されたこの機能は、記事に付与された約5000のタグの中から、編集者がタグの文字列を入力すると、該当するタグをサジェストしてくれる。「同じようなタグで送り仮名などの“表記ゆれ”を防ぎ、統一的な運用が可能になる」ような工夫がなされている。

そして、最も力を入れて開発された機能は、「関連記事」機能だ。これは、公開した記事に関連する記事を末尾に付与するもので、「管理画面から編集担当者が人力でセレクトする場合と、外部のコンテンツレコメンドエンジンと連携し自動的に表示される場合がオプションとして選べるようになっている」ものだ。

森脇さんによれば、この機能は「管理画面のカスタムフィールドをプラグイン『MTAppjQuery』を使って拡張している」もので、たとえば、人力とレコメンドエンジンを同時に設定した場合は、「上から5本は人力セレクトの関連記事が、下の2本はレコメンドエンジンによる関連記事のリンクが表示される」ということだ。

その際、管理画面で編集者が関連記事のタイトルを入力すると、当該記事のURLは自動で入力される、さらに「タグを強調したい場合は、関連記事と新着順に表示するタグを連動させて記事に表示させることもできる」ようになっている。

竹内さんは「サイトの回遊性は非常に重要視している部分で、また、東京バーゲンマニアはセール情報などの旬な情報を扱っているため、公開後、関連記事の更新は頻繁に行っている」と話す。編集者の更新の負荷をなるべくかけないように記事をメンテナンスできるような機能開発が配慮されていることがわかる。

このように、同社は、自社で開発、運用するメディアについて、それぞれのメディア特性に応じて求められる機能を、「ワンCMS」としてのMTをカスタマイズすることで提供し、効率よく、効果的に管理、運用する仕組みを構築している。

編集、開発、デザインの分業化が進み、技術の継承もスムーズに

内製によるMTのカスタマイズや、開発ノウハウの蓄積により、「東京バーゲンマニア」をはじめ、同社の各メディアでは、「記事を更新する編集者と、デザイナー、エンジニアの分業が確立できている」(藤沢さん)ということだ。

編集者は更新作業や記事のメンテナンスに集中でき、関連記事の設定などの管理画面の各機能により、編集作業をより効率的、効果的に進められるようになっている。

また、エンジニアは、編集からの要望に基づく機能改善や、広告収益が狙えるような広告枠の差し替えなどに集中できる体制となっている。

そして、デザイナーは、クライアントの要望によって制作するランディングページや、プレゼント企画などの際のページ制作に集中する、というように、デザイナーとエンジニア、企画者が密接に連携して分業が進んでいるというのがMTの導入効果の一つだ。

また、技術の継承という意味でも、MTの導入効果を感じていると藤沢さんは話す。

「開発ノウハウが社内に蓄積されているため、あとから入ったエンジニア、デザイナーにレクチャーするのもやりやすく、MTの使い勝手の良さも相まって、すんなり受け入れられ、技術の継承もスムーズに行えています」(藤沢さん)。

インフラ周辺やMTのバージョンアップに着手していきたい

今後の展望について、森脇さんは、サイトの公開から相当の年数が経過していることから「インフラ周りの強化を実現したい」と述べる。サイトのパフォーマンス向上の観点から、インフラ周辺をバージョンアップするとともに、MTそのものも、「機能拡張を随所で行っているため、検証に時間がかかっているものの、バージョンアップにも着手していきたい」ということだ。

今後、シックス・アパートに期待したいことについて、藤沢さんは「継続利用しているため、MTなしでは成り立たない状況だ」とした上で、「最近はヘッドレスCMSが流行している潮流もあるが、当社としては引き続きMTを活用していきたいと考えているため、製品の機能改善やセキュリティパッチ配信をしっかりサポートしてほしい」と話した。

また、森脇さんは「MTの最大の強みは、ページ自体は静的に出力しながら、日々の運用の中でプログラムにより動的に出力する広告枠の出し分けなどを共存、使い分けられる自由度の高さ」だとし、今後もこの長所を生かしながら、サイト保守、運用の効率化を進めていきたいと抱負を述べた。

そして、竹内さんは、「コンテンツ制作側としては、記事の更新やメンテナンスを効率的に行えているのはMTのおかげだ」とし、「今後もWebを通じた表現の多様化、クリエイターを支えるツールとして機能拡張をお願いしたい」と締めくくった。

ジェイ・キャスト

写真左からジェイ・キャストの竹内 翔さん、藤沢 学さん、森脇真寿さん

事例データ

  • サイトURL: https://bg-mania.jp/
  • 使用した製品: Movable Type ソフトウェア版
  • サイトがリニューアルしたのは:2021年4月
  • Movable Type の利用目的:複数のサイトを「ワンCMS」で管理できるよう、保守、管理性を高め、ユーザー視点で必要な機能も自在に追加することを目的に。
  • どのような手ごたえがありましたか?:編集者、エンジニア、デザイナーの分業体制が確立され、MTのカスタマイズや開発ノウハウの蓄積、技術の継承もスムーズに行えている

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