導入事例

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岡崎市民会館 公式サイト - Movable Type ソフトウェア版 導入事例
一般社団法人 西東京市伝統文化育成会 公式サイト - MovableType.net 導入事例
画家 小高朋恵 公式サイト - MovableType.net 導入事例
株式会社フラワー不動産 ウェブサイト- Movable Type クラウド版導入事例
浅野肖像画工房 公式サイト - MovableType.net 導入事例
株式会社ヨシダ工業「Glanz(グランツ)」ウェブサイト- Movable Type 導入事例

COACH UNITED が Movable Type for AWS を使う理由

株式会社イースリー様
「Movable Type for AWS」のおかげで高トラフィック対策も万全。「Data API」の無限スクロールは、ユーザビリティの向上に役立っています。

2014年FIFAワールドカップ・ブラジル大会で、5大会連続出場を果たしたサッカー日本代表。本田、香川といった若いプレイヤーたちが次々と海外に飛び出していく一方で、彼らを育てた日本のジュニアサッカー界では、指導者たちがその社会的・経済的地位の低さにあえいでいる。

そんな現状に一石を投じたのが、「サッカーのプレイヤーを増やす」ことをミッションに事業を展開する株式会社イースリー。ワールドカップイヤーとなる2014年2月、日本全国のサッカー指導者に向け、指導スキルなどの向上を応援するサイト・COACH UNITED をローンチした。サイト立ち上げについて、同社メディア事業部長として制作を担当した戸辺淳一郎さん、サイトコンセプトの決定などサービス設計を担当した竹原和雄さん(リテール事業部長)、実際の運用を担当する澤山大輔さん(メディア事業部)、そしてサイト制作を担当した株式会社アークウェブの八木明子さんにお話を伺った。

サッカー指導者の社会的・経済的地位向上が、日本サッカー界全体の活性化につながる

「これまでにもサッカーのプレイヤーを増やすために、少年サッカーの環境改善を目指す サカイク というメディアの立ち上げなど、いろいろなサービスを進めてきました。そして、最終的にサッカーの環境をよくするには、指導者をどう育成するのか、そこから変えていかなければいけないという結論に行きついたんです。日本全国どのような地域の方にでも、指導者としての知識などを学べる環境を用意してあげたいと思い、このサイトを立ち上げました(戸辺さん)」。

COACH UNITED のコンテンツは大きく分けて、具体的な練習メニュー提案のほか、プレイヤーたちとのコミュニケーションの取り方やメンタルの保ち方といった、ビジネスの参考にしたくなるような無料のテキストコンテンツと、有料のオンラインセミナー・COACH UNITED ACADEMY の2つに分かれている。まずは無料で有益な情報を提供し、最終的にオンラインセミナー受講に落とし込む仕組みだ。

「(COACH UNITED ACADEMYのセミナーでは)具体的に役立つスキルなどを紹介しているんですが、テキストコンテンツでも内容の一部を紹介するようにしています。最後に『詳しくは動画で!』と(COACH UNITED ACADEMY に)誘導しようと(澤山さん)」。

COACH UNITED 立ち上げから3カ月(取材時)、徐々に数字を伸ばし、現在は月間PV約17万。ターゲットがニッチなために、数字だけ見ればインパクトは少ないかもしれない。しかし、ユーザー一人ひとりの視点に立った指導者目線のコンテンツ作りが功を奏し、リピーター率は70%超、時には1つの記事に1,000を超えるFacebookのいいね!がつくこともあるという。

「単純なPV数というよりは、ユーザー一人ひとりのロイヤリティを高めて、サイトのファンになってもらうことを目指したいんです。ユーザーの皆さんにこのサイトのファンになってもらって、さらにこのサイトを見ていること自体にステイタスを感じてもらって......そういう雰囲気を醸成していくというのが、このサイトの攻め方。数字自体は目標にしていないとはいえ、着実に伸びているという実感はありますね(戸辺さん)」。

高トラフィック対策として、「Movable Type for AWS」を採用

サッカー好きな一エンジニアだった戸辺さんが、フットサル大会の運営会社として株式会社イースリーを立ち上げたのが2003年のこと。その当時、いち早く試合結果を発表するツールとして活躍したのが「Movable Type」。そして、月間130万PVを誇る同社最大のメディア・サカイクでも、「Movable Type」が活躍している。

「サカイクの立ち上げでは、僕がサービス設計と制作ディレクションを一手に引き受けていて、死にそうになりました(笑)。それもあって今回は分業にしようと。もちろん大変なこともありましたが、分業することで大きなトラブルなどは避けることができました(竹原さん)」。

「分業のほかにも、サカイクを作ってみていくつか振り返りというか反省点が出てきていたので、次も同じCMSを使えば、そういうところも全部盛り込めるのではと(戸辺さん)」。

制作は、サカイクに引き続き、「Movable Type」のソリューションに詳しい株式会社アークウェブに依頼することになった。

「サカイクは記事の増えるペースが速いので、再構築など、編集する側の負荷が非常に大きくなってきていました。その点を踏まえ、今回は運用上の負荷も少なく、かつユーザーの皆さんにもサクっと見てもらえるページを強く意識して設計しました(八木さん)」。

静的生成と動的生成の使い分けにより、高トラフィックにも耐えられるサイトを作れるのが、「Movable Type」の長所の一つだ。しかし、サカイクの時代は携帯ユーザーの存在も大きかったため、プラグイン「ケータイキット for Movable Type」を使って携帯対応をしていた。その結果、静的生成をするメリットを最大限に享受できない面もあったという。せっかくYahoo!ニュースに取り上げられても、一時的に高トラフィックにさらされてサイトが落ち、泣く泣くアクセス数を稼ぐチャンスを失ったことも。そこで、COACH UNITED では、「Movable Type for AWS」を使用することに。

「今はもうガラケーは完全に捨てられる時代。そこで対象をPC・スマートフォンに絞り、『Movable Type for AWS』を導入することで、さらに高トラフィックに耐えられるサイト作りを目指しました。(時間課金という)ライセンス形態上、ランニングコストがかかることについて懸念はありましたが、それ以上に高トラフィック対策に有用だと判断しました(戸辺さん)」。

「Movable Type for AWS」は、シックス・アパートにより「Movable Type」に環境が最適化された状態で提供されているAMI(Amazon Machine Image)版の「Movable Type」だ。もともとエンジニアだった戸辺さんは、自身でその環境を作るのが楽ではないと分かることもあり、MTに最適にチューニングされた形で提供されるという点も魅力に感じたと言う。また、EC2はアクセス数の変化に応じて処理能力を制御できるため、サーバーダウンを避けられるなど、導入するメリットは大きかった。

「スマホ中心と割り切ったことで、いろいろとやりやすくなりました。たとえば、ページデザインもPCとスマホのみ、それぞれ別のものを用意しています。スマホからPC版にアクセスされることもないので、記事あたりのアクセス解析が楽になりました(戸辺さん)」。

結果的に、COACH UNITED のスマホユーザー率は、約7割。戸辺さんの的確な判断が功を奏した。

「Data API」を活用した無限スクロールで、ユーザーのストレスを軽減

「Movable Type」では、タグごとのページにアクセスがあると、毎回検索をしてその検索結果ページを表示する仕組みになっているため、都度サーバーに負荷がかかる。COACH UNITED では、表面的には同じページレイアウトでも、すべて動的に吐き出すのではなく、閲覧数の多いタグの検索結果については静的生成にすることで、サーバーへの負荷とユーザーのストレス軽減を目指した。

そして、ユーザーストレスの軽減に一役買ったのが、「Movable Type 6」から導入された「Data API」だ。日々、着々と更新され、増えていく記事。記事一覧はそれに伴って長くなっていく。いちいちページネーションで表示していたら、過去の記事はどんどん埋もれていってしまう。過去の記事まで読み込みたいというコアなユーザーほど、閲覧のストレスが大きくなってしまうというジレンマがあった。

「記事の一覧ページを無限スクロールにしたいというのも、戸辺さんからの提案でした。そこで、弊社でも初めて『Data API』を使って、実現することになりました(八木さん)」。

TwitterやFacebookなどでも採用されている、ページ下部まで行くと、自動で次のページが読み込まれる無限スクロール。次々と現れる記事を閲覧し、サイト内を回遊してもらうには最適の仕組みが、「Data API」の導入で可能になった。

「Movable Type for AWS」と「Data API」の活用で、ユーザビリティとトラフィック対策は万全。今後の目標は、ユーザーとのコミュニケーションを強化し、よりユーザーの意見を反映したコンテンツを作っていくことだという。

「やっぱり、オンライン(セミナー)では、会場の温度感みたいなものがないですよね。今後は、COACH UNITED ACADEMY 限定のリアルなセミナーを、都内だけでなく全国キャラバンしたり、指導者同士の座談会などを企画してみたいです。そして、オンラインだけでは手に入らない付加価値を COACH UNITED ACADEMY につけていきたいんです。今のように一方的に情報を発信するだけでは、単に指導力を上げるためのサイトになってしまいますよね。そういう意味で生身のコミュニケーションが大切だと思っています。(戸辺さん)」。

今の時代、ウェブサイトはユーザーとのコミュニケーションに欠かせないツールだ。しかし、ウェブサイトだけがコミュニケーションツールではない。オンライン・オフラインの両輪をうまく回せるのが理想ではあるが、その手前で足踏みする企業が少なくないのもまた事実。ウェブメディアを使いこなすリテラシーを持ちつつ、リアルへの目配りを忘れない同社が、指導者の地位向上、そしてサッカー界全体の底上げにどれだけ貢献してくれるか、今後に注目したい。

coach_united

写真後列左から 株式会社イースリー 戸辺淳一郎さん、竹原和雄さん、澤山大輔さん
写真前列 株式会社アークウェブ 八木明子さん

事例データ

  • Movable Type for AWS
  • サイトをオープンしたのは:2014年2月
  • サイト立ち上げの理由:全国各地のサッカー指導者のスキルアップ、そして社会的・経済的地位向上のため
  • 制作を担当したのは:株式会社アークウェブ
  • どのような手ごたえがありましたか?:「Movable Type for AWS」の導入で高トラフィック対策を、「Data API」の導入でユーザビリティ向上を実現。リピーター率70%超とロイヤリティの高いサイトとなった。

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