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株式会社ネットフォレスト - Movable Type クラウド版 導入事例

株式会社ネットフォレスト様
MTクラウドという選択肢が増えたことで、お客様の環境や目的に合わせて最適な構成を選べるようになり、CMSを軸にしたコンサルティングの幅が広がりました

2009年ごろからCMSとして「Movable Type(MT)」を継続的に活用してきた株式会社ネットフォレスト。同社は近年、顧客の多様なセキュリティ要件や運用体制に応えるため、新たなサイト構築基盤として「Movable Type クラウド版(MTクラウド)」を導入、制作会社としての強みを活かしながら、より柔軟で安全なウェブサイト提供モデルを確立している。同社の新たなサイト構築事例について、WEB制作事業部 事業部長 三上晃弘さんと、WEB制作事業部 デザイン・クリエイティブ課 主任 大貫朋美さんに話を聞いた。

写真左からネットフォレストの大貫朋美さん、三上晃弘さん、汐谷栞里さん

「自社インフラにCMSを入れられないが、簡単に更新できる仕組みを入れた運用はしたい」ニーズが増加

株式会社ネットフォレストは、2009年ごろからMTをCMSとして採用し、長年にわたって活用してきた制作会社だ。インターネットサービスプロバイダーとして創業した同社は、ネットワークやセキュリティの構築、ホスティングサービスなど、インフラ領域にも強みを持つ。そのため、顧客に対してウェブサイトだけでなく、ドメイン管理やサーバー運用、セキュリティオプションを含めた“ワンストップ提案”を行なってきた。

三上さんは、MTを継続採用してきた理由について、「やはり一番大きいのはセキュリティ面です」と話す。CMSを提案する際、他社との差別化ポイントとしても説明しやすく、信頼性の高さを実感しているということだ。CMSの導入時、顧客がまず検討するのは運用リスクと安全性だ。とりわけ大手企業や公共団体ではセキュリティ要件が厳格に定められているケースが多い。「我々はサーバーやセキュリティのサービスも合わせて提供しているので、“安全性”をテーマにした提案がしやすい。MTはそうした環境と非常に相性がいいCMSだと感じています」と三上さんは話す。

一方、大貫さんも、開発の現場視点から「MTはテンプレートやプラグインの拡張性が高く、特に運用担当者が複数いるような企業サイトでは、 “誰が触っても安全に更新できる仕組み”として安心感があります」と評価する。

加えて近年では、顧客のCMS利用環境が多様化していることもあり、従来のソフトウェア版だけでなく、クラウド環境におけるMTの活用が求められるようになってきた。三上さんは「ここ数年、大手企業から“自社インフラにCMSを入れられないが、簡単に更新できる仕組みを入れた運用はしたい”という相談が増えています」とし、「これまでソフトウェア版前提で提案してきたものを、そうしたお客様のニーズにも対応する必要が出てきました」と話す。

そこで、同社は、MTクラウドの採用を決断した。サーバー配信機能を活用することで、コンテンツ管理用サーバー(アプリケーションサーバー)と、公開サーバーを分離。CMSを本番環境に置かずにコンテンツを配信できる仕組みを構築したことで、セキュリティ要件の厳しい顧客にも柔軟に対応できる体制を整えたのである。「MTクラウドを使えば、“CMSを公開環境に入れずに運用できる”という新しい選択肢を提示できます。これは私たちの提案の幅を大きく広げてくれました」と三上さんは語る。

MTクラウドを用い、提案の選択肢が広がった「2つの事例」

ネットフォレストがMTクラウドを採用したきっかけは、ある大手企業からの相談だった。「自社のサーバーにCMSをインストールすることは社内ポリシー上できない。しかし、社内でニュースやIR関連情報を更新できる仕組みは欲しい」という要望に応えるため、同社は本番環境にMTを設置しない構成を模索することになった。

三上さんは当時を振り返り、「当社はもともとサーバーを含めたインフラ提案をセットで行うスタイルですが、お客様の要望には応えたいということで、MTクラウドを使ってCMS機能をクラウド側に置き、そこから本番サーバーへデータを転送する方式をとることにしました」と話す。

この構成では、MTクラウド上でコンテンツを作成・管理し、生成されたファイルを外部の公開サーバーへ配信する。このときに用いられるのが「サーバー配信機能」だ。これは、MTで管理しているファイルを指定した外部サーバーへ自動的に送信・同期できる仕組みで、コンテンツ管理サーバーと公開サーバーを分離することで、公開環境をより安全に保つことができる 。CMSを直接本番環境に置かないため、不正アクセスや脆弱性攻撃のリスクを大幅に軽減できるのが特長だ。

サーバー配信を活用した事例の中で、上場企業の製品サイトにおいてAWS環境を本番として構築し、そこにMTクラウドから配信する方式を採用した例がある。「このサイトでは、MTクラウドのPremiumプランに搭載されているSiteSync機能(※)を使いました。これにより、AWS上の本番環境にはCMSを置かず、クラウド側から安全にファイルを配信することができます」と三上さんは語る。

※ Movable Type クラウド版のサーバー配信機能と異なる、上位版の Movable Type Premium に搭載されている独自機能。いくつかの機能差がある。詳細は「ステージング運用を実現できる製品・サービスの機能比較」参照。

また、ある大手企業のサステナビリティ関連サイトでは、「広報やIR部門など複数部署が関わる特殊な案件で、CMSを直接サーバーに入れられず、FTPでのファイル更新も頻繁には行えない制約がありました。そこで、MTクラウドを“ヘッドレスCMS”のように活用し、DataAPIを介してJavsScriptでデータの整形を行いコンテンツを表示する方式を採用しました」と大貫さんは説明する。

この2つの実績を経て、同社ではMTクラウドの有効性を実感したという。「お客様側のセキュリティポリシーやインフラ構成に柔軟に対応することができます」と三上さんは話す。従来、CMSの導入は「本番サーバーに何を入れるか」から検討が始まることが多かった。しかし、MTクラウドの導入により、ネットフォレストは“本番環境にCMSを入れない設計”という新しい発想を提案できるようになった。「結果的に、私たちが提供できる選択肢が増えました。CMSを安全に運用するための方法として、クラウドと配信機能を組み合わせる構成は、今後さらにニーズが高まると思います」と三上さんは語る。

“クラウド提案”により新たな収益メリットが生まれた

MTクラウドの導入は、技術面だけでなく、制作会社としてのビジネスモデルにも新しい可能性をもたらした。従来のオンプレミス構成では、CMSやサーバーのメンテナンス作業が都度発生し、担当者間のスケジュール調整や顧客承認が必要だった。しかし、クラウド化によってその負担は大きく軽減された。大貫さんは、「MTクラウドはアップデートがシックス・アパート側で自動的に行われるため、運用面の負担がほとんどありません。結果的に、常に最新で安全な状態を保てるという点は、お客様にとっても私たちにとっても大きなメリットです」と話す。

また、クラウド運用は制作会社としてのネットフォレストの収益構造にも好影響をもたらした。三上さんは「制作業務はどうしてもスポット収益が中心になりますが、クラウド利用料を月額でご請求することで“ストック型”の収益を組み込めるようになりました」と述べる。同社では、MTクラウドの利用費と自社の保守サービスをセットにした“保守パック”を提供しており、継続的なメンテナンスとサポート体制を整えている。

「一度構築して終わりではなく、更新や機能追加の際も迅速に対応できます。お客様にとっては安心感につながり、当社としても安定した収益基盤を築けるようになりました」(三上さん)。

そして、請求サイクルの観点でもクラウド化の利点は大きい。三上さんは「ソフトウェア版の場合、ライセンス更新が年1回の請求になるため、担当者の異動などで“これは何の費用ですか”と問い合わせを受けることがありました。MTクラウドでは、(年払いと月払いが選べるので)月額請求に変えたことで、引き継ぎの際もスムーズに理解してもらえるようになり、契約管理の手間も減りました」と話す。細かな部分ではあるが、多くの顧客の対応を行う中では、こういった業務の改善はストレスの軽減につながる。

さらに、ステージング運用や時間指定配信といった機能が、制作現場の効率化にも寄与している。「MTクラウドでは、公開前にクラウド側でサイト全体を確認でき、指定時間に自動で本番環境へ配信できます。複数の確認者が関わる案件でも、“確認→承認→配信”の流れが明確になり、手動によるミスやタイムロスを防げます」と大貫さんは話す。「サーバー配信機能」を駆使することで、公開サーバーにCMSを置かず、セキュリティ強化と作業効率化を同時に実現でき、制作会社にとって心強い武器となっている。

MTクラウドにより、自分たちの提案スタイルの幅を広げていきたい

MTクラウドの導入をきっかけに、ネットフォレストでは“CMSの提案のあり方”そのものが変わりつつある。「以前は“自社でホスティングを提供している会社だから”とサーバーをセットにした提案が前提でしたが、お客様のニーズに応える中で、結果的にクラウドを加えた提案の幅が広がりました」と三上さんは説明する。

「時代の流れとして、レンタルサーバーで安価に運用するか、クラウド環境で冗長化を図るかの二極化が進んでいると感じます。私たちも“どんな環境でも対応できる”というスタイルに変えていく必要がありました」(三上さん)。

制作現場を担う大貫さんも、その変化を実感している。「これまでは WordPress かMTか、という二択で話が進むことが多かったのですが、今では“MTのどの形態を選ぶか”という提案ができるようになりました。ソフトウェア版、クラウド版、上位版の Movable Type Premium(※)など、お客様の環境や目的に合わせて最適な構成を選べる。CMSを軸にしたコンサルティングの幅が広がったと感じます」(大貫さん)。

※ Movable Type Premium はソフトウェア版、クラウド版いずれも提供。

実際、ネットフォレストでは、セキュリティ要件の厳しい大企業から、限られた予算でCMSを導入したい中小企業まで、幅広い顧客層にMTを提案することができるようになった。

今後について三上さんは「私たちの仕事は、お客様の要望を叶えるために柔軟であることです」とし、「MTクラウドを導入したことで、これからも、お客様の変化に合わせて自分たちのスタイルを更新し続けたいです」と話した。そして、シックス・アパートへの期待については、「引き続き、MTの“セキュリティに強いCMS”としてのブランドを広めてほしいですね。MTを名指しでリクエストしてくださるお客様が増えれば、我々制作会社の提案の幅もさらに広がります」と締めくくった。

長年にわたってMTとともに歩んできたネットフォレストが、クラウド時代の新しいCMSビジネスを切り拓いている。その取り組みは、これからの「制作会社×クラウド」のあり方を示す好例といえそうだ。

ネットフォレスト

写真左からネットフォレストの大貫朋美さん、三上晃弘さん、汐谷栞里さん

事例データ

  • 使用した製品: Movable Type クラウド版
  • Movable Type の利用目的:顧客のCMS利用環境のセキュリティ要件変化に対応するため。
  • どのような手ごたえがありましたか?:MTクラウドの利用料と自社の保守サービスをセットにした“保守パック”を提供し、継続的なメンテナンスとサポート体制を整備するだけでなく、ストック型の収益を確立できるようになった。

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