Movable Type

サーバー配信機能について

Movable Type クラウド版と Movable Type Advanced には、
生成したコンテンツを外部サーバーへ配信して公開できる「サーバー配信機能」が搭載されています。

サーバー配信機能とは?

サーバー配信機能とは、Movable Type で生成したコンテンツをはじめ、その配下にあるウェブサイトや ブログのサイトパス以下のファイルとディレクトリを、FTP(s)を利用して外部のサーバーに配信し、同期させることができる機能です。
※ MTクラウド内にFTPでアップロードしたファイルも配信されます。

公開するサーバーにCMS(Movable Type)をインストールすることなく、コンテンツを公開することができるため、 公開サーバーとアプリケーションサーバーを分離することができます。
サーバーを分離することで、アプリケーションサーバーへの不正アクセスなどのセキュリティリスクが低減されます。

配信先は、ブログ・ウェブサイト単位で複数指定でき、即時配信と予約配信いずれも可能です。

サーバー配信機能とは?

サーバー配信機能は、Movable Type クラウド版(MTクラウド)と、
Movable Type Advanced(エンタープライズ向けのソフトウェア版)にのみ搭載されています。

Movable Type Cloud Movable Type Advanced

※ 通常のソフトウェア版および Movable Type AMI版 には搭載されていません。

こんな場合におすすめの機能です

サーバー配信機能は、以下のような場合に活用できます。

ステージング環境が必要な場合に

ステージング環境が必要な場合に

新しく作成したページや修正したページを公開する際、事前に確認・承認が必要な場合に、Movable Type クラウド版をステージング環境(公開前の確認環境)として使用し、承認されてから、サーバー配信機能を使って本番環境(公開用サーバー)に配信して公開できます。実際に公開したときと同じ状態で確認できるため安心です。セキュリティ対策上、自社の公開サーバーにCMSをインストールしたくない場合などにも有効です。

※ サブドメインを含めた複数ドメインのサイトが配信先となる場合は、それぞれの配信先のドメインに呼応したサブドメインなど、ステージング環境のドメインをご用意いただく必要があります(S4以上のプランのご契約が必要です)。

MTで管理している部分のみをMTクラウドに移行したい場合に

MTで管理している部分のみをMTクラウドに移行したい場合に

同じドメイン下のサイトで、Movable Type を使用して管理している部分と、使用していない部分がある場合、Movable Type で管理している部分のみをクラウド版へ移行し、今あるサーバーに配信して公開できます(Movable Type の部分は、常に最新版で安全な環境で使用でき、公開サーバーは現行のサーバーをそのまま利用できます)。例えば、同じサイト内でオンラインショップや他のプログラムを使用している場合などに活用できます。

複数の公開サーバーでアクセス分散を行う場合に

複数の公開サーバーにコンテンツを同期したい場合に

アクセス数の多いサイトなどで、公開するサーバーを複数用意してアクセス分散を行なうケースも、Movable Type クラウド版のサーバー配信機能を使えば簡単です。複数の配信先の情報を登録することができるので、NFS などを利用せずにコンテンツを各公開サーバーに配信することが可能です。

※ 上記はサーバー配信機能を活用した代表的な運用例となります。それぞれを組み合わせた運用も可能です。

公開サーバー(サーバー配信先)にサイト内検索を設置したい場合

配信先のサーバーに Movable Type が設置されていない場合や、配信元のサーバーへのアクセスを制限したい場合などには、Movable Type の検索機能 mt-search.cgi を利用してコンテンツ検索を実装することができません。

このような場合には、独自の検索を実装されるか、低価格で簡単に設置が可能な「MovableType.net サイトサーチ」のご利用をご検討ください。公開サーバーに PHP や CGI を設置することなくサイト内検索を実装できます。

ステージング運用を実現できる製品・サービスの機能比較

CMSのステージング機能を利用すれば、ステージング環境で確認をして本番環境に同期させ、公開するまでの運用をスムーズ に行なえます。

Movable Type クラウド版/Movable Type Advanced に搭載しているサーバー配信機能をはじめ、ステージング運用を実現するためのプラグイン・ソリューションが複数あります。さまざまな考え方や実現方法があり、 それぞれできることも異なるので、目的に合わせて最適な方法をお選びください。ここでは選択肢として次の6つの製品・サービスを紹介、比較します。

※ すべての表示価格は税込です。

Movable Type クラウド版

月額5,500円〜

サーバー配信機能を標準搭載。安全で必要最低限の機能が全プランでプラグインの追加無く利用可能。

Movable Type Advanced

1,320,000円、次年度以降 年間メンテナンス 264,000円/1年

大規模運用に適した Movable Type の上位版。クラウド版と同じサーバー配信機能を標準搭載し、加えてrsyncによる配信も可能。

Movable Type ステージングパック

275,000円、次年度以降 年間メンテナンス 77,000円/1年

Movable Type ソフトウェア版のライセンスと、株式会社cherry-pickが提供するステージング機能プラグイン「Uploader」を同梱。専用プラグインならではの機能を多数搭載。プラグインのみでの購入も可能。

Movable Type Premium

825,000円、次年度以降 年間メンテナンス 242,000円/1年

株式会社スカイアーク開発の高機能版 Movable Type で、エンタープライズでの実績多数。ステージング機能として「SiteSync機能」を搭載。ソフトウェア版と、Movable Type クラウド版では Premium のプランを選択することで利用可能。

SmartSync Pack

385,000円、次年度以降 年間メンテナンス 88,000円/1年

株式会社COLSISが提供、販売。Movable Type ソフトウェア版のライセンスと、COLSIS社独自のサーバー配信機能やワークフロー機能などのプラグインとのセット。Movable Type のライセンスを除外して購入することも可能。

MovableType.net

月額2,750円〜
※ステージング機能は月額4,950円のスタンダードプラン以上

他の5つとは系統が異なり、Movable Type ではなく、独立したSaaS型のCMSサービスです。追加インフラ不要で運用中の環境をコピーして手軽にステージング環境を作成可能。手軽なのが最大のメリットで、小規模な運用に最適です。

※外部サーバーへの配信は行えません
※Movable Type で MovableType.net のステージング機能のみを利用するといった使い方はできませんのでご注意ください。

下表は、上で紹介している6製品におけるステージング(サーバー配信)機能の比較です。選定の際の参考にしてください。

Movable Type
クラウド版
Movable Type
Advanced
Movable Type
ステージングパック
Movable Type
Premium
SmartSync
Pack
MovableType.net
(SaaS型CMS)
提供方法 機能を標準搭載し、全プランで利用可能。 クラウド版と同様の機能を標準搭載。 同梱のUploaderプラグインをインストールして使用(※1)。 ソフトウェア版、クラウド版いずれも搭載(※2)。クラウド版は全プランで利用可能 同梱のサーバー配信機能プラグインをインストールして使用(※3)。COLSIS社で販売。 スタンダードプラン以上で提供。プロプラン以上ではさらに広範囲で利用可能。
機能名 サーバー配信機能 サーバー配信機能 Uploader
(プラグイン)
SiteSync機能 サーバー配信機能
(COLSIS社提供)
ステージング機能
ステージングの作成方法 Movable Type を稼働させる環境(クラウド版では契約しているクラウド版の環境)をステージングとし、自身で別途公開サーバーを用意して、管理画面から配信(同期)先に指定。 管理画面で対象範囲を指定してステージング環境を都度作成(本番環境を自動的に複製)。
追加コスト(※4) 公開用サーバーの
費用
ステージング用サーバーの
費用
不要
配信方法 FTP / FTPS FTP / FTPS / rsync(※5) FTP / FTPS / SFTP / rsync FTP / FTPS / rsync(クラウド版は FTP / FTPS のみ) FTP / FTPS / rsync (サービス内で完結)
Amazon S3 への配信 ◯(※5)
(Movable Type 8 の S4プラン以上で利用可能)
◯(※5)
(サービス内で完結)
Cloudflare R2 への配信 ◯(※5)
(Movable Type 8 の S4プラン以上で利用可能)
◯(※5)
(サービス内で完結)
日時指定での配信 (本番公開)
複数の配信先設定
(配信方法も複数可能)

(配信方法も複数可能)

(2カ所)

(ホスト名だけ複数設定可能)

(配信方法も複数可能)

(サービス内で完結)
同一サーバー内で配信
(S4プラン以上で利用可能)

(サービス内で完結)
差分配信
(FTPではx、rsyncのみ◯)
除外パス設定 × ×
(ステージング環境 作成時に作成するディレクトリの指定は可)
除外拡張子設定 × ×
ファイル指定配信 × × × ×
親サイトのみ配信 × ×
(除外パス設定で可能)

(除外パス設定で可能)
×
配信ステータス確認 ×
(本番環境へ即時適用)
配信前の状態への切り戻し
(履歴やバックアップ など から復元したうえで再配信で対応)

(履歴やバックアップ など から復元したうえで再配信で対応)

(履歴やバックアップ など から復元したうえで再配信で対応)

(履歴やバックアップ など から復元したうえで再配信で対応)

(履歴やバックアップ など から復元したうえで再配信で対応)

(ステージングのバックアップから即時再適用が可能)

※1 すでにソフトウェア版ライセンスをお持ちの方、クラウド版でご利用になりたい方は、Uploader プラグイン単品を追加購入することで同じ機能を実現できます。
※2 Movable Type Premium (Advanced Edition) を含みます。
※3 すでにソフトウェア版ライセンスをお持ちの方、クラウド版でご利用になりたい方は、SmartSync Pack に付属するMovable Type ライセンスを除外して購入することも可能です。
※4 MovableType.net 以外の製品では、それぞれ複数サーバーへの配信や同一サーバー内での配信が可能な製品もあるため、追加コストは運用方法によって異なります。
※5 サーバー配信は、それぞれ配信方法の種類によって配信の仕様が異なります。詳しくはマニュアルの「サーバー配信方法の種類」をご覧ください。

上記以外にもサーバー配信・同期を実現するためのプラグイン・ソリューションがあります。ソリューションの「ステージング」カテゴリをご確認いただき、詳細はそれぞれの開発元へお問い合わせください。

導入事例

現在 Movable Type クラウド版をご利用中の多くのお客様にサーバー配信をご活用いただいています。
一部は導入事例インタビューで触れていますので、参考にご覧ください。

株式会社ユーキャン様

株式会社ユーキャン様

https://www.sixapart.jp/business/u-can.html

株式会社ユーキャン様ではポリシー上、本番環境にサーバーサイドのプログラムを設置することができないため、サーバー配信機能がある MTクラウドを採用されました。ステージング環境と、コンテンツを公開する本番環境を分けて運用し、さらに担当者ごとに細かく権限を付与することによって、誤操作などのリスクを軽減しています。

弥生株式会社様

弥生株式会社様

https://www.sixapart.jp/business/yayoi-sumoviva.html

弥生株式会社様では、MTクラウドをステージング環境として利用し、公開前に承認が得られたコンテンツを本番サーバーに配信して公開されています。また、CMSをクラウドのマネージドサービスに置くことによって、自社サーバへのサイバー攻撃のリスクを回避できるという点でも安心してご利用いただいています。

ドキュメント

現在 Movable Type サーバー配信機能の使い方(管理画面の説明)や制限事項など、技術仕様については、MovableType.jp のドキュメントをご参照ください。

無料引っ越しサービスが移行をお手伝い

Movable Type クラウド版には「無料引っ越しサービス」が付いています。現在運用しているサイトを Movable Type に移行したいけれど、どうすればいいのかわからない……そんな場合はぜひ、「Movable Type クラウド版 無料引っ越しサービス」をご活用ください。

その他のMovable Type クラウド版の特長や、料金プランは、下記をご参照ください。

Movable Type ソフトウェア版は無料トライアルが可能です。
ライセンスの購入、クラウド版の申し込みは、製品購入からお進みください。

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